4月17日は初めての試み「黒人の母親の健康週間」の最終日でした。このキャンペーンを企画実行したのは「黒人の母も大事連合(Black Mamas Matter Alliance)」です。この活動は、米国における黒人の母親の健康問題について認識と運動を広めるためにはじまりました。米国は世界富裕国35カ国中、乳児死亡率で32位と悪い方にランクしています。黒人の乳児は白人の乳児に比べ死亡率が2倍となっており、この差は奴隷制度が廃止される15年前の1850年よりも大きくなっています。米国では毎年推定700~900人の妊婦が死亡、そして25年前に比べ妊婦死亡率が上がった13カ国に米国も含まれています。疾病対策センター(CDC)によれば、黒人女性は白人女性に比べ妊娠に関連した原因で死亡する確率が3~4倍高くなっています。この統計は新たなニューヨークタイムズ・マガジンによる衝撃的な調査報道記事Why America’s Black Mothers and Babies Are in a Life-or-Death Crisis(「米国の黒人母子が生死に関わる危機に瀕している理由」)に掲載されました。同記事によれば更に衝撃的なのは、一般的に知られている研究とは異なり、教育や収入レベルが上がっても安全は保障されないということです。