公民権

マリアン・ライト・エーデルマンは児童の権利推進運動のパイオニアです。とくに貧困家庭の子供たちのために40年以上も活動してきました。彼女が35年前に創設した「児童防衛基金」(チルドレンズ・ディフェンス・ファンド)は、子供たちを貧困から救い出し、虐待から保護し、保健医療と教育への道を確保するための組織です。彼女はまた、1968年にはマーティン・ルーサー・キングの弁護士として働き、師の「プア・ピープルズ・キャンペーン」(貧困者キャンペーン)創設を助けました。(20分)
40年前、米カリフォルニア州オークランドに本部を置くブラックパンサー党は、初の支部をワシントン州シアトルに結成しました。当時まだ19歳だったアーロン・ディクソンは、支部結成から4年にわたり支部長を務めました。現在はコミュニティ活動家、人権活動家として著名なディクソンに、人種的平等のための取り組みの過去と現在について聞きました。(9分)
数々の受賞歴を持つジャーナリスト、ダグラス・ブラックモンの新著『奴隷制とは呼ばれない奴隷制  米国における黒人の再奴隷化の歴史』は、数百人数千人のアフリカ系アメリカ人に強制された新奴隷制の忘れられた歴史を明るみに出しました。この新奴隷制は南北戦争後1940年代まで維持されていました。広範な歴史資料をひも解きながら、アフリカ系アメリカ人の再奴隷化を目して作られたこの恥ずべきシステムをブラックモンは明らかにしていきます。新法のもとで、彼らは脅され、逮捕され、法外な罰金を科せられ、そうして強制された労働力として企業や鉱山、プランテーションに売られたり、望まない労働に就かせられたりしていたのです。(15分)
2年間に亙る長い選挙期間を、アフリカ系の血をひく初の米国大統領となるバラク・オバマ上院議員が制しました。米国では州ごとに法律が異なるため選挙に関する規定も異なり、さらに住民票などの制度もないために、個々人が有権者として登録しなければ、選挙で投票することができません。普通の人にとって、複雑な投票制度をきちんと理解することは極めて困難です。そのため選挙制度の整備や不正投票防止の美名のもと、党派を超えて、自分に都合の悪い人に投票させまいとする動きが半ば公然と行われることになります。 (20分)
1968年6月5日、公民権運動指導者のキング牧師暗殺から約2カ月後、ロバート・F・ケネディ上院議員が暗殺されました。カリフォルニア州の大統領候補予備選に勝利して、民主党の候補指名への道を固めた直後の悲劇でした。死去から40周年を記念し、ロバート・ケネディ暗殺の謎に迫る記録映画『RFK死すべし-ボビー・ケネディ暗殺』(RFK Must Die: The Assassination Bobby Kennedy シェーン・オサリバンShane O’Sullivan 監督)を紹介し、ケネディと縁のあった3人のゲストにお話を伺います。(45分)
伝説的な労働活動家で公民権運動の指導者シーザー(セサル)・エストラーダ・チャベスは、米国の農場労働者たちの組合を初めて結成し、軌道に乗せた人物です。米国の農場労働者はメキシコをはじめとするラテンアメリカ諸国からの出稼ぎが多く、劣悪な労働条件で働く季節労働者です。米国で大きなグループを形成しているラテンアメリカ系移民(ラティーノ)にとって、農場労働者は米国における自分達の歴史を象徴するものであり、彼らの人間としての尊厳の回復は、ラティーノ全体の地位向上と結びついています。(18分)
ブラック・ムスリム運動の指導者マルコムX は20世紀アメリカで最も影響力を持った政治活動家の1人でした。無神論者でハーレムのチンピラだったマルコム・リトルは、「ネイション・オブ・イスラム」に入信してマルコムXと改名し、白人社会への同化ではなく分離独立をめざす、黒人民族主義運動の傑出したリーダーとなりました。当初はキング牧師に代表される非暴力主義や公民権運動には批判的でしたが、メッカ巡礼などを契機に世界的な視野を獲得するに至り、1965年2月に凶弾に倒れる直前には汎アフリカ主義に基づく西半球のアフリカ系住民全体の団結と権利拡大を提唱していました。このような変化から、彼の人生は変身転の連続であったとの見方が主流です。その基になったのはアレックス・ヘイリーと共著で出版した『マルコムX 自伝』です。歴史学者マニング・マラブルは、この見方に異を唱え、従来の研究とは異なるマルコム像を語ります。(50分)