「アメリカの叛乱」 1.06議会襲撃事件を経て過激な右翼運動は少数派から主流派へ

【2022/01/05/1】2021年1月6日、トランプ支持の極右白人至上主義者が数千人の暴徒となって連邦議事堂に押し寄せ、大統領選挙の結果の議会承認を妨害して5人の死者と数百人の負傷者を出しました。事件から一年が経ち、この運動は今どのような状況にあるのでしょうか。PBSのドキュメンタリー番組『フロントライン』(Frontline)が、非営利報道機関『プロパブリカ』(ProPublica)やカリフォルニア大学バークレー校の調査報道プログラムとの共同調査をもとに制作した調査報道ドキュメンタリーAmerican Insurrection(『アメリカの叛乱』)の最新版を見て検証します。リック・ローリー監督は、あの暴動事件以来、極右の社会運動がどのように拡大したかを説明し、「組織化が行われる場が国政の舞台から地域政治へと移行しており、その結果、彼らの活動を追跡するのがずっと難しくなっており、局所的あるいは地域的な暴力事件が各地で起こる可能性が増大している」と語ります。ローリー監督と『フロントライン』通信員のA.C.トンプソン記者は、連邦議会に設けられた「1月6日特別委員会」委員長のベニー・トンプソン議員にインタビューし、この事件が何をもって「極右の動乱」とされるのかを聞きました。また極右派のあいだに広く浸透している言説の矛盾、すなわち「アンティファやブラック・ライブズ・マターがトランプ支持者に扮装して1月6日の騒乱事件を実行した」と言いながら「選挙結果を覆そうとした人々は愛国者だ」とする矛盾した思考について論じています。

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