« 前  

2016年11月3日(木)

  次 »
  • オバマ大統領は、建設費38億ドルのダコタ・アクセス・パイプラインの通過ルートの変更を米陸軍工兵部隊が検討していると発言しました。このパイプラインの建設に対しては、先住民族であるスタンディング・ロック・スー族およびアメリカ大陸全域の200以上の先住民部族やそのメンバーが数ヶ月に渡り反対運動を繰り広げています。「先住民の聖なる土地にも配慮するやり方があるはずだ、というのが私の見解です」とオバマ大統領は語りました。「その点も考慮した上で、問題のパイプラインの通過ルートを変更することができないか、現在、工兵部隊が検討を行っているはずです。」そうしている間も、11月2日には反対運動の中心となるキャンプ北部にあるカンタピタ・クリークでの抗議運動で、水源を保護しようとする数十人の米先住民活動家に対し、警察が唐辛子スプレーおよび催涙ガスを使用しました。少なくとも2人が非軍事的な発射物で撃たれています。ビデオや写真から、平和的に入江に立つ水源保護活動家らに対し、警察が唐辛子スプレーや催涙ガスを使用したことがわかります。陸軍工兵部隊は警察に、米先住民逮捕すること、そして反対運動活動家らが、建設作業や当局の取り締まりで荒されている神聖な埋葬地を守るために、水路に造った橋の破壊を命じています。

  • 次は、ダコタ・アクセス・パイプラインの背後にいるテキサスの億万長者ケルシー・ウォーレンについての話題です。ウォーレンはエナジー・トランスファー・パートナーズ社(Energy Transfer Partners)の最高経営責任者(CEO)で、ブルームバーグが「米シェールオイル界の新しい大物の1人」と呼ぶ人物で個人資産40億ドルを有しています。彼は現在では共和党への大口寄付者の一人となっており、今回の大統領選ではテキサス州前知事リック・ペリーを支持する「スーパーPAC」(政治資金管理団体)に50万ドル以上を献金しました。また、ポール・ライアン下院議長、下院エネルギー問題委員会委員長フレッド・アップトン、下院院内総務ケビン・マッカーシー、そして上院エネルギーおよび天然資源問題委員会委員長リサ・マーカウスキーに対しても、上限ぎりぎりの献金を行っています。ケルシー・ウォーレンはまた、小規模な音楽レーベル兼レコード会社を所有しており、テキサス州の「チェロキー・クリーク・ミュージック・フェスティバル」の発起人でもあります。本日はオンライン誌「フェイシング・サウス」(Facing South )に記事を掲載した、スー・スタージスに話を聞きます。彼女の記事はMeet the Texas Billionaire and GOP Donor Behind the North Dakota Pipeline Controversy(「ノースダコタ・パイプライン問題の背後にいる テキサスの億万長者で共和党寄付者を紹介」)です。

  • エナジー・トランスファー・パートナーズ社(Energy Transfer Partners)の最高経営責任者ケルシー・ウォーレンはパイプライン建設の傍ら、フォーク・ミュージックを専門とする小規模なレコード会社も経営しています。2013年12月、このレコード会社「ミュージック・ロード・レコード」(Music Road Records)はLooking into You: A Tribute to Jackson Browne(『ルッキング・イントゥ・ユー ――ジャクソン・ブラウンへのトリビュート』)と題されたアルバムを発売しました。これは長年ブラウンのファンだったウォーレン自身が主導して実現させたプロジェクトでした。同アルバムのプレス・リリースには、「自分以上にジャクソンを尊敬する人を私は知らない」というウォーレンの発言も引用されています。しかし、ジャクソン・ブラウンはこの度、「チェロキー・クリーク・ミュージック・フェスティバルへの出演および、『ミュージック・ロード・レコード』での録音は行わないとする」とするウォーレン宛ての書簡に、他の12人のアーティストと共に署名ししました。また、「インディアン・カントリー・トゥデイ・メディア・ネットワーク」(Indian Country Today Media Network)宛に発表された声明で、ブラウンはこれまで、そして将来に渡り受け取るトリビュート・アルバムの売上げを、パイプライン建設反対運動を行う先住民族に寄付すると約束しています。ブラウンは「トリビュート・アルバム制作が行われた時点で、私はケルシー・ウォーレンが手がける他の事業についてはなにも知識がありませんでした。作曲家の立場では、既に発表された曲のカバー版をレコード会社が制作するのを法的に拒否することは不可能ですが、ウォーレンについて知っていたなら、アーティストにこのアルバムへの参加を思いとどまるよう忠告したことでしょう」と書いています。ブラウンは更に「私は石油会社の利益のためには演奏はしませんし、自然を冒涜しし、デモを行う人々に対し訓練をした攻撃犬をしかけ、唐辛子スプレーで攻撃するような企業のために、私は演奏しません。『エナジー・トランスファー・パートナーズ』社のように水源を危険に晒し、先住民の神聖な土地を脅かすような行為をしていると言われる企業を所有する人間のレコード会社が、自分の曲を録音することも、できることなら拒否したでしょう」と綴っています。

  • フォーク・デュオ「インディゴ・ガールズ」として知られるエミリー・サリアーズとエイミー・レイを含む多くのミュージシャンが結束して、エナジー・トランスファー・パートナーズ社(Energy Transfer Partners)の最高経営責任者ケルシー・ウォーレンに対して問題提起をするとともに、パイプライン建設阻止運動に協力するために立ち上がりました。ウォーレンはパイプラインだけでなく小規模なレコード会社を所有しており、テキサス州のチェロキー・クリーク・ミュージック・フェスティバルの発起人でもあります。スタンディング・ロックでの反対運動を知らしめるとともに、同地の土地と水源保護活動家を経済的に支援する目的で、インディゴ・ガールズはケルシー・ウォーレンに直接異議を唱えるためにミュージシャン仲間を募っています。エミリー・サリアーズとエイミー・レイがウォーレンに宛てた書簡には、ジャクソン・ブラウン、ショーン・コルビン、ジョーン・オズボーン、ケブ・モおよびその他の著名なアーティストが署名しました。同書簡の抜粋には「牧歌的環境で開催されるあなたのフェスティバルとそのイメージは、建設予定のダコタ・アクセス・パイプラインとは相反するものです……。このパイプライン建設は、スタンディング・ロック・スー族が有する先住民の条約上の権利を破るものであり、ミズーリ川の生命を危険に晒し、先住民の人々に対する集団虐殺の歴史の流れを継続するものなのです」とあります。同書簡の結びには「私たちの音楽的に忠実であるとともに、ダコタ・アクセス・パイプライン建設反対運動で団結する数々の先住民族へ敬意を表する意味でも、私たちは今後あなたのフェスティバルへの出演を控えるとともに、ミュージック・ロード・レコード社の録音には参加しません」とあります。本日はインディゴ・ガールズのメンバー、エミリー・セリアーズとエイミー・レイに話を聞きます。

  • 本日は最後に、もうひとつのパイプラインの問題を見ていきます。アラバマ州では10月31日、シェルビー郡のコロニアル・パイプラインの一部分が爆発し、労働者1人が死亡、少なくとも5人が病院に搬送されました。このパイプラインが閉鎖されるのは、この2か月内で2度目となります。報道によれば、パイプラインに空いた穴から150フィート(約46メートル)に上る火柱が噴き出しました。また9月には、アラバマ州中部でこのパイプラインから34万バレルのガソリンが流出し12日間の閉鎖を余儀なくされ、同地域のガソリン価格も高騰、結果、同パイプラインが走る6州で知事が非常事態宣言を出しました。2006年以来、同社は178回の石油流出などの事故を報告、計19万3000ガロンの有害な液体が放出され、3900万ドル相当の物的損害を出しています。水資源保護団体「カハバ川の守り人」(the Cahaba Riverkeeper)のデビット・バトラーに話を聞きます。バトラーはコロニアル・パイプライン社の事故現場に足を運び、環境への影響をチェックしています。

Syndicate content