米国は化学兵器使用疑惑のシリアに攻撃準備 英国議会はシリアへの軍事介入を否決

2013/8/30(Fri)
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国防総省の複数の高官が明らかにしたところによると、米海軍はすでに巡航ミサイル「トマホーク」を搭載した駆逐艦5隻を地中海東部に配備し、起こり得るシリア攻撃への準備を行っています。一方、英国議会は29日、アサド政権が21日に使用したとされる化学兵器に関して、シリアに対して採られる国際的な行動を支援するという議案を否決しました。この動きは、反政府勢力が制圧している地区で毒ガス攻撃が使われたという証拠を一週間に渡り調査した国連調査団が31日に潘基文国連事務総長に対し調査の予備結果を提出する直前に起こりました。米国が国際的な連携態勢の模索を継続する中、ジョージ・メイソン大学の中東研究プログラム部長でJadaliyya.comの共同創設者バッサム・ハダッドに話を聞きます。「米国はイラクのファルージャやそれ以外の地域で、神経ガスのマスタード・ガスや白リン弾を実際に使用し、イラク全土に劣化ウラン弾を残して結果的に何世代にもわたる命と生活の破壊を行った国です。その国がいまシリアの人々を「守る」ために同じことをしなくてはならないと言うわけです。これから起こるであろうことは、どんな侵略、どんな攻撃であっても「守る」とは正反対のことです。いまここでテーマになっている特定標的の攻撃でシリアの人々を「守る」ことはあり得ない」とハダッドは言います。「また多くの意味で、この軍事介入に反対する地域的環境もあります。同地域のシリアの同盟国もその要素の1つです。今考えられているよりももっと大きなことが起きる可能性が高いのです」

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