米政府当局はボストン・マラソンの容疑者ジョハル・ツァルナレフに対し、黙秘権や弁護士の立会いを認める「ミランダ権利」の読み上げを先延ばしにする公安例外規定を適用しました。この動きは論争を巻き起こしています。オバマ政権は過去にも、2010年の一方的な公安例外規定の拡大後にミランダ権利を後退させたとして非難されています。共和党議員の一団もツァルナレフを「敵性戦闘員」として拘束することを要求していましたが、オバマ政権は軍事法廷ではない通常の裁判を行うことを示唆しました。憲法専門の弁護士でガーディアン紙コラムニストのグレン・グリーンウォルドにこの事件をめぐる法的側面について話を聞きます。「(ツァルナレフを敵性戦闘員として拘束するという)リンジー・グラハムの極論か、米国民を米国内でなんらかの容疑で逮捕した場合、刑務所に入れる前に起訴し弁護権を与えるという当然行われるべきことをオバマ大統領が行ったことを評価する、というまっぷたつの議論になっているのは何だか奇妙な話です。論議されているのがこの2つの極論だということ自体が、われわれの現状をよく物語っていると思います」とグレンは話します。