デイリーニュース

  • 「カリフォルニアと資本主義と世界の歴史」 著者マルコム・ハリスが新刊『パロアルト』を語る

    新刊『パロアルト~カリフォルニアと資本主義と世界の歴史』について、著者のマルコム・ハリスを招いて話を聞きました。 ハリスはこの本で、自分の故郷パロアルトについて語ります。シリコンバレーの中心に位置し、多数のテック系億万長者が本拠地を構えるこの町が、その独自の資本主義ブランドを米国内の他の地域や世界中に送り出したことによって、いかに資本主義経済を次の段階に導いたかを描いています。 シリコンバレーの歴史は輝かしい部分ばかりにスポットがあたり、影の部分は置き去りにされがちです。ハリスは多岐にわたるインタビューの中で、「インターネットとその歴史を、このような資本と政府の関係として捉えることが重要です」と語っています。

    dailynews date: 
    2023/2/27(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 言論の自由を審判:インターネットの未来が変容しかねない最高裁審問

    最高裁で係争中の2つの裁判が、インターネットの未来を大きく変えてしまうかもしれません。両裁判とも、争点は1996年制定の通信品位法第230条です。この条項により、ウエブ・サービスを提供する企業は、ユーザーが投稿したコンテンツの内容に起因する法的な責任から免責されています。肯定的に評価する人々は、この規定がオンライン上の言論の自由を育んできたと主張します。しかし一方では、この免責によって、オンライン・プラットフォームを提供するテック企業が有害なコンテンツの拡散に関する説明責任を免れているという批判もあります。

    先週の火曜日(2月22日)最高裁判所で、2015年パリで起きたテロ事件により死亡したノヘミ・ゴンザレスの遺族がGoogle社を訴えた「ゴンザレス対Google」裁判の口頭弁論が開かれました。パリのテロ襲撃を実行した過激派組織「イスラム国」(ISIS)の宣伝動画をYouTube(Google傘下)が違法に推奨したと、遺族は主張しています。翌23日水曜日には、「Twitter対タムネ(Taamneh)」裁判の口頭弁論が行われました。2017年にトルコのナイトクラブで起きたテロ事件で、39人が犠牲になりましたが、犠牲者の一人ナウラス・アラサフ(Nawras Alassaf)の遺族がTwitter社を相手取って起こした訴訟です。

    dailynews date: 
    2023/2/27(Mon)
    記事番号: 
    1
    https://www.democracynow.org/2023/2/27/supreme_court_internet
  • ジェフリー・サックス:米国の「危険な」政策と「西側の偽りの説明」がロシアや中国との緊張を煽る

    コロンビア大学の経済学者ジェフリー・サックス氏と、欧米の覇権主義ならびに米国のロシア、ウクライナ、中国における政策について聞きます。サックス教授は最近発表した、"The West's False Narrative About Russia and China (ロシアと中国についての西側の虚偽の説明"という記事で、米国の超党派的な外交政策のアプローチは「説明のつかぬほど危険で、誤った判断」であり、おまけに東アジアでも「またもや新たな戦争のレシピ」を作り出していると警告しています。

    dailynews date: 
    2022/8/30(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 「ロー対ウェイド」判決が50周年を目前に覆された後 中絶の権利の現在地

    【2023/01/18/1】今週末は、妊娠中絶の権利を憲法で保障した1973年3月5日の「ロー対ウェイド裁判」の判決から50周年にあたります。しかし、この画期的な判決は半年あまり前、超保守的な最高裁が、女性の健康めぐる「ドブス対ジャクソン」裁判に下した判決によって覆されてしまいました。安全で合法的な中絶の権利を最高裁判所が削除したことを受け、12の州で中絶医療が全面的に禁止されることになりました。一方、中絶医療へのアクセスを確保しようとする動きから、新たな裁判の提訴が急増し、また中絶薬ミフェプリストンへの依存度が高まっています。内服薬による中絶は、今や米国の中絶件数の半分以上を占めています。

    『ネイション』誌で中絶医療へのアクセス問題を報道しているエイミー・リトルフィールド記者に最新の状況を聞きます。彼女の直近の記事は、「ドブズ対ジャクソン」判決が引き起こす打撃を緩和するために、州政府や自治体がどのような行動をとっているかを探求しています。「活動家たちは最大の努力を払っていますが、それでもなお数知れぬ女性たちが自分の意に反して妊娠を継続させられています」と、リトルフィールドは言います。

    dailynews date: 
    2023/1/18(Wed)
    記事番号: 
    1
  • クリス・ヘッジズ獄中のWikiLeaks創設者ジュリアン・アサンジの結婚式を語る 「ロンドンの独房で彼は壊れていく」

    【2022/04/01/3】先週、ロンドンのベルマーシュ刑務所で行なわれたウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジと長年の伴侶ステラ・モリスとの結婚式に出席したジャーナリストのクリス・ヘッジズが、アサンジは獄中で肉体的にも心理的にも「壊れつつある」と語っています。ジュリアン・アサンジは、米国がイラク侵攻とアフガニスタン侵攻で犯した戦争犯罪を暴露する文書を公開したため、米国からスパイ容疑で身柄引き渡しを要求され、英国で3年近く収監されています。アサンジは、NSAの内部告発者エドワード・スノーデンと並んで、この時代における「最も重要な情報」を暴いた人物だと、ヘッジスは述べています。
    ☆リンク先の動画は、なぜか58分の番組全体に飛んでしまいますが、このセグメントは48分ごろから始まります。下欄のバーで開始時間をずらしてご覧ください。

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    2022/4/1(Fri)
    記事番号: 
    3
  • メキシコはイスラエルの民間スパイウェア「ペガサス」を使って大統領の家族や殺害されたジャーナリストを監視していた

    【2021/07/20/2】イスラエルのサイバー監視会社NSOグループを調査する報道機関などの国際協力プロジェクト(ペガサス・プロジェクト)によれば、メキシコは同社に監視を依頼する国の中で最も多くの電話番号を提出しています。2017年にゲレロで暗殺されたメキシコ人ジャーナリスト、セシリオ・ピネダ・ビルト(Cecilio Pineda Birto)の携帯番号が、暗殺の数週間前にNSOグループのメキシコの顧客によって監視対象の候補に選ばれていたことがわかったとガーディアン紙が報じています。同紙の上級記者ニナ・ラクハニによると、メキシコはNSOグループの最初のクライアントであり、同国の政府当局には「惨憺たる人権侵害」の綿々とした履歴があります。メキシコの「ペガサス」利用は、この技術が犯罪の追跡だけに使われているのではないことを証明しているとラクハニは指摘します。「メキシコでは善と悪の境界線が曖昧なのです」と彼女は言います。

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    2021/7/20(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 「アメリカの叛乱」 1.06議会襲撃事件を経て過激な右翼運動は少数派から主流派へ

    【2022/01/05/1】2021年1月6日、トランプ支持の極右白人至上主義者が数千人の暴徒となって連邦議事堂に押し寄せ、大統領選挙の結果の議会承認を妨害して5人の死者と数百人の負傷者を出しました。事件から一年が経ち、この運動は今どのような状況にあるのでしょうか。PBSのドキュメンタリー番組『フロントライン』(Frontline)が、非営利報道機関『プロパブリカ』(ProPublica)やカリフォルニア大学バークレー校の調査報道プログラムとの共同調査をもとに制作した調査報道ドキュメンタリーAmerican Insurrection(『アメリカの叛乱』)の最新版を見て検証します。リック・ローリー監督は、あの暴動事件以来、極右の社会運動がどのように拡大したかを説明し、「組織化が行われる場が国政の舞台から地域政治へと移行しており、その結果、彼らの活動を追跡するのがずっと難しくなっており、局所的あるいは地域的な暴力事件が各地で起こる可能性が増大している」と語ります。ローリー監督と『フロントライン』通信員のA.C.トンプソン記者は、連邦議会に設けられた「1月6日特別委員会」委員長のベニー・トンプソン議員にインタビューし、この事件が何をもって「極右の動乱」とされるのかを聞きました。

    dailynews date: 
    2022/1/5(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ニコル・ハンナ=ジョーンズが語る 「1619プロジェクト」  批判的人種理論の教育 裁かれる白人至上主義

    【2021/11/23/1】批判的人種理論の教育に右派の攻撃がしかけられる中で、ピュリッツアー賞受賞ジャーナリストのニコル・ハンナ=ジョーンズにロングインタビューを行いました。彼女は、奴隷とされたアフリカ人が最初にバージニア州に到着した年を建国の起点として米国史を再構築する「1619プロジェクト」の生みの親です。このニューヨーク・タイムズ誌のプロジェクトは2019年にスタートし、18本の論考を詩や短編小説とともに収録したアンソロジーへと発展しました。それに対して、いくつもの州が学校カリキュラムから追放しようとしてきました。「私たちは皆、米国人として、このような歴史を敵視する法律について深く懸念すべきです。なぜなら、彼らがやろうとしていることの本質は、私たちの記憶を支配し、自分の国についての理解を支配することだからです」と、ハンナ=ジョーンズは言います。彼女が共同編集した新刊本The 1619 Project:A New Origin Story(『1619プロジェクト~新たな建国物語』)が今月刊行されました。 それと同時に、1619 プロジェクトを子供向けに脚色した Born on the Water(『海で生まれて』)も出版されています。ハンナ=ジョーンズは、自分の目を開かせてくれた恩師たちの役割についても語ります。

    dailynews date: 
    2021/11/23(Tue)
    記事番号: 
    1
  • フィリピンの学者ウォルデン・ベローが語る ウクライナ紛争にかかわる米国の動機にグローバルサウスが疑惑を抱く理由

    【2022/03/02/4】ウクライナ危機に対するグローバルサウスの反応について、著名なフィリピンの学者で活動家のウォルデン・ベローに聞きました。世界の指導者の多くは、この危機に際して積極的な役割を担うことを避けたがっています。明瞭に国益につながるわけではないし、ロシアへの反発を利用しようと米国が侵略を挑発したのではと疑っているためです。ソ連が崩壊して以来ずっと「それに乗じてEUと米国が積極的にNATO(北大西洋条約機構)を東方に拡大し、ロシアと国境を接する国々まで取り込もうとしていることを、グローバルサウスはよく承知しています」とベローは言います。また、米国が台湾をめぐって中国との緊張を高めようとすることも懸念されます。「中国は今のところ、これまで築いてきた平和的経済外交という立派な評判を損ないかねない軍事対立には、いっさい関心がないのです」

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    2022/3/2(Wed)
    記事番号: 
    4
  • 「すべての始まり」デビッド・ウェングローと故デビッド・グレーバーの共著が語る新しい人類の歴史

    【2021/11/18/3】考古学者デビッド・ウェングローは、昨年亡くなった人類学者のデビッド・グレーバーとの共著『すべての始まり ~新しい人類史』を出版したところです。この本は、「西洋思想」の根幹とされる民主主義や平等の観念が、じつは先住民の文化に大きく影響されたものであったことを検証し、それにもかかわらず彼らの貢献は歴史から抹消されてきたと主張しています。ウェングローはまた、「幅広く歴史を検証した結果わかったのは(農耕と都市文明が格差をもたらすとする通説に反して)人口密度が高く高度な技術を持つ大規模社会であっても、必ずしも社会的自由の放棄が要求されるわけではないことです」と言います。二人がこの本を完成させたわずか数週間後、グレーバーは59歳で急逝しました。グレーバーは、"We are the 99%"というキャッチフレーズの創出に一役買ったことで知られています。彼の著書『負債論~貨幣と暴力の5000年』は債務の帳消しを訴えています。

    dailynews date: 
    2021/11/18(Thu)
    記事番号: 
    3

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