【21/2/08/2】世界保健機関(WHO)の推計によれば、ガザ地区の新型コロナ感染者は2020年7月に報告が開始されて以降5万1,312人、死者は522人となっています。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、このまま感染増加が続けばガザは医療崩壊しかねないと警告しています。人権弁護士で「パレスチナ人権センター」(Palestinian Center for Human Rights)代表のラジ・スラーニにガザの最新状況と、封鎖による医療インフラの破壊が続く中での新型コロナの影響を聞きます。「現在の装備では、新たに発生する事態には対応できません」とスラーニは言います。
【21/2/08/1】国際刑事裁判所(ICC)はパレスチナ占領地での戦争犯罪について、ICCが司法管轄権を持つとする画期的な判断を示しました。イスラエル、およびハマスのような軍事組織に対する刑事裁判に道筋をつける決定となります。イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相は、この決定を「純然たる反ユダヤ主義」と呼び、米国同様、ICCに裁判権があるとする主張を拒否しました。パレスチナ政府や人権団体はこのニュースを歓迎しています。人権弁護士で「パレスチナ人権センター」(Palestinian Center for Human Rights)代表のラジ・スラーニは、「ICCの独立性と信用を回復させる決定だ」と述べました。ICCでの訴追を求めるパレスチナ人犠牲者の法的代理人で「憲法上の権利センター」上級専任弁護士キャサリン・ギャラガーはこの裁定について、パレスチナ占領地で戦争犯罪がおこなわれた場合に「説明責任を果たさせる何らかの手段」を提供する「画期的判断」だと言います。「長年、そこでは数々の違法行為が続いていました」。