デイリーニュース

  • ジュディ・バリ再訪:新映画が明かす1990年カリフォルニアの環境活動家の自動車爆破に関するFBIの隠蔽工作

    1990年、伝説的なアース・ファースト!(Earth First!)の活動家ジュディ・バリが、製材業者たちによる老齢樹のアメリカスギ(セコイア)の皆伐を止めさせるデモに向かって運転している時に運転席の下のパイプ爆弾が爆発しました。バリはもう少しで命を落とすところでした。この事件の後、連邦捜査局(FBI)は、バリと同乗者のダリル・チャーニーを彼ら自身が爆弾を製造したとして逮捕しましたが、2人は後にFBIを訴え、損害賠償として400万ドルを勝ち取りました。しかし今日まで、「誰がジュディ・バリに爆弾を仕掛けたのか?」という疑問は残っています。これは、チャーニーによって制作された新しいドキュメンタリーのタイトルにもなっています。チャーニーに、バリの情熱的な活動と彼女に対する殺害脅迫の歴史について話を聞きます。バリは1997年に癌で亡くなりました。しかし、爆弾を仕掛けた人物のDNAが残っている可能性のある証拠をFBIに隠滅させないようにする対FBI訴訟は現在も続いています。

    dailynews date: 
    2012/3/27(Tue)
    記事番号: 
    3
  • アフガン虐殺の容疑者が問題の抗マラリア剤を摂取していたかどうか 米国防総省は沈黙

    陸軍2等軍曹のロバート・ベールズは17人のアフガニスタン人殺害で訴追されていますが、米国防総省が最近、精神病的行動を誘発することで問題視されている抗マラリア剤についての検証を始めたことを明らかにしたレポーターのマーク・ベンジャミンに話を聞きます。ラリアムとも呼ばれるメフロキンは、兵士らをマラリアから守るために使われますが、妄想や幻覚などの副作用があることでも知られています。メフロキンは、米軍下士官階級を含む多くの自殺や殺人に関係していると見られています。米陸軍は2009年、外傷性脳損傷を負った兵士には同剤を与えるべきではないと定めました。しかし2012年3月、ベールズによる銃乱射からわずか9日後に、陸軍は同剤の検証を早める緊急指令を出しました。「米軍は、外傷性脳損傷のような脳疾患のある人々にはこの薬を与えるべきではないと発表していました」と、ベンジャミンは言います。「しかし米軍は、こうした規則は戦場では守られておらず、脳疾患のような問題がある兵士の一部がこの薬をもらっていたことを発見したのです」。国防総省は、メフロキンの再調査と殺人の間には何の関係もないと述べていますが、ベールズがこの薬を与えられたかどうかについては肯定も否定もすることを拒否しました。ベンジャミンはハフィントン・ポストに対し、国防総省が当初は1月にメフロキンの検証を命じていたと報じています。

    dailynews date: 
    2012/3/27(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 医療保険をめぐる討論:画期的な審理、最高裁で始まる 法は医療危機を解決できるか?

    米最高裁判所は医療費負担適正化法(Affordable Care Act)が行き過ぎかどうかを審理していますが、番組では同法が解決策として十分なのかどうかについての討論をお届けします。今回の審理は、2010年に医療保険改革法成立に至るまでの、同法をめぐる議論の白熱した緊張を再燃させています。この法律を支持することは、すべての米国人のための健康保険拡大を支持することと同じと見なされがちですが、無保険の人々を助けるのにこの法律では十分ではないと主張し続けている人々もいます。「国民医療保険制度に賛成する医師たち」(Physicians for a National Health Program)の共同設立者のステファニー・ウールハンドラー医師と、マサチューセッツ州でミット・ロムニーの医療制度改革法と医療費負担適正化法の形成において重要な役割を果たしたジョン・マクドナー医師に話を聞きます。今回の新しい医療保険改革法は「自己負担金や保険免責額といったような保険でカバーされない部分の存在のために、実に数千万人の米国人が十分な保健サービスを受けられないままになります。病気によって破産する人は出続けるでしょう。そして、同法が医療コストを抑制することはないのです」とウールハンドラーは言います。「ですから、最高裁がどんな判決を出そうと、我々にはやはりシングルペイヤー制度が必要なのです」。

    dailynews date: 
    2012/3/27(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 元国家安全保障局職員トーマス・ドレイクとジェスリン・ラダック:オバマ政権、内部告発者の弾圧を語る

    国家安全保障局の誤った管理、無駄、憲法違反の可能性を内部告発し、当局に訴追されたトーマス・ドレイクに話を聞きます。 「守らなければならない秘密があるということについては、私は誰よりも先に認めるけれども、でも政府が不正行為や違法行為を行い、我 が国の安全を危険にさらしているときは、話が違います」とドレイクは語ります。元司法省報道官のマシュー・ミラーは、今になってこの件について「起訴したのは思慮がなく軽率」だったかもしれないと話しています。ドレイクは、禁錮35年の罪に問われましたが、軽犯罪を認めるという司法取引により彼の裁判は昨年2011年に結審しました。ドレイクの弁護士で自身もまた内部告発者のジェスリン・ラダックにも話を聞きます。彼女は最近、米国の主導的内部告発組織である「政府の説明責任プロジェクト(The Government Accountability Project)」で「国家安全保障と人権」部門の責任者をしています。彼女の新著のタイトルはTRAITOR: The Whistleblower and the "American Taliban"(『裏切り者:内部告発者と「アメリカのタリバン」』)です。

    dailynews date: 
    2012/3/26(Mon)
    記事番号: 
    2
  • イスラエル製品の不買運動:ムスタファ・バルグーティとアーサー・ワスコウが「BDS運動」とパレスチナ連帯を討論

    国内で最も古く最も規模の大きい食料品生協の1つ、パークスロープ・フードコープは27日、イスラエル政府の対パレスチナ政策に抗議するためのイスラエル製品不買運動について組合員投票を実施するか否かを決める投票を行います。南アフリカの人種隔離政策に抗議するため起きた国際的な不買運動にヒントを得て始まった「ボイコット・投資撤退・制裁」(BDS)運動と呼ばれる国際的な支援運動について議論を行います。「我々は、この運動はパレスチナ、イスラエル双方のためだと考えています。というのも、世界で最後の人種隔離と占領から私たちを解放するのに役立つからです。また、近代史における最後の植民地支配体制からイスラエルを解放するのにも一役買うと思います」とBDS運動を支援するパレスチナ立法評議会議員ムスタファ・バルグーティは語ります。一方、「BDSの組み立て方は結果として、私が話を聞いたBDSを魅力的だと感じている人びとのほとんどすべてに、イスラエルの政府と社会が間違っていて攻撃されるべきだという考えをもたらしていました。あからさまな暴力行為ではない方法をとっているとはいえ、これは非暴力的なやり方ではありません」とBDSに反対するアーサー・ワスコウは反論します。彼はフィラデルフィアのシャローム・センターの創設者で責任者です。

    dailynews date: 
    2012/3/26(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 独占:オキュパイ活動家セシリー・マクミラン NY市警による逮捕時の発作と負傷を語る

    3月17日土曜日、ウォール街占拠運動が始まってちょうど6カ月目を迎えたのを機に数百人がズコッティ公園を再占拠しようとしましたが、その際、同運動活動家のセシリー・マクミランは、ニューヨーク市警の警官が彼女を引きずり出して逮捕しようとしている途中に、痙攣の発作を起こしました。これは逮捕後初のインタビューです。一般からの支援の声が数多く寄せられ、マクミランはそれに応えてきちんと話さなければと決めたそうです。「ものすごい数のEメールやツイッター・メッセージや電話をもらいました。みんな私に何が起きたのか、本当にただただショックだったようです」。マクミランの目の周りにはアザができ、体もアザだらけです。そのうち少なくとも1つは手の形のアザです。拘束された72人の他の抗議者のうち、何人かと一緒に病院に連れられてから勾留房に移されたのですが、その間彼女は弁護士との接触を許されませんでした。彼女は警官への暴行、公務執行妨害での訴追に直面していますが、判事は検察側からの2万ドルの保釈金要請を却下、彼女は19日には釈放されています。マクミランはアメリカ青年民主社会主義者同盟(Young Democratic Socialists of America)の北東地区オーガナイザーで、ニューヨークにあるニュースクール大学の大学院生です。

    dailynews date: 
    2012/3/23(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 「疫病を生き延びる方法」;ACT UPの25年 米国のエイズ社会運動史を伝える新ドキュメンタリー

    3月第4週はエイズをめぐり、直接行動活動をしてきた国際団体 ACT UP(アクトアップ:the AIDS Coalition to Unleash Power=力を放てエイズ連合)の創設25周年に当たります。この団体はエイズ危機に対する当時の政府の失政に怒りを募らせた様々な活動家たちが連携して作り上げました。ACT UPの創設メンバーのピーター・ステイリーに話を聞きます。彼は米国で最も長く生きているAIDS発症者の1人です。さらに新作ドキュメンタリー How to Survive a Plague(『疫病を生き延びる方法』)で注目すべきエイズ社会運動史とそれがいかに米国を変えたのかを描いた監督デイビッド・フランスにも話を聞きます。「私がいまも生きているのはこの運動のおかげです」と、3種混合の薬剤カクテル療法を受けられるようになったことを指してステイリーは言います。「こうした療法が可能になったことは、映画でも言っていますが、とても大きな勝利でした。でもそれはこの戦いのほんの始まり部分だった。いまでは患者・感染者を生きながらえさせるそうした治療が得られますが、それでも毎年200万から300万人が亡くなっています。実際、今ではわれわれが治療法を手に入れたとき時点よりも死者の数は増えています。これは米国の医療システムの欠陥によるものなのです。」

    dailynews date: 
    2012/3/23(Fri)
    記事番号: 
    1
  • ビル・マッキベン 冬の熱波がキーストーンXLパイプライン建設却下の必要性を裏付ける

    オバマ大統領がオクラホマからテキサスまでのキーストーンXL石油パイプラインの南部の建設への迅速な承認手続きを発表しに22日オクラホマに向けて出発しました。気候変動の専門家で市民団体350.orgの創立者、ビル・マッキベンに話を聞きます。環境団体の大規模な抗議を受けて、オバマ大統領はカナダのアルバータ州のタールサンドをテキサスまで運ぶ1300マイルにも及ぶキーストーンXLパイプラインの建設計画をいったん拒否しましたが、2か月後には承認しました。しかも、科学者たちや気象学者たちが気候変動と関連づける熱波が、全米の多くを襲った時にです。春はようやく20日に始まったばかりですが、北東部や中西部の多くやカナダの一部分にかけては、3月の第4週は夏のような気候になりました。シカゴ、デトロイト、クリーブランド、インディアナポリス、バッファローや多くの都市や町で記録的な気温が観測されました。15日には、全米の約36の州で過去最高気温が観測されました。

    dailynews date: 
    2012/3/22(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 全米有色人地位向上協会のベン・ジェラス トレイボン・マーティンの正義は殺害者の逮捕と警察署長の解雇から始まる

    1カ月前に武器をもっていないのに射殺された10代のアフリカ系米国人トレイボン・マーティンの両親が、犯人の逮捕を要求して行われたニューヨーク市の「パーカー着た何百万人の行進」に集まった数千人の前で演説をしました。一方、殺害が起きたフロリダの町では、サンフォード市委員会が3対2で警察署長の不信任を決めました。トレイボン・マーティンを殺したジョージ・ジマーマンがいまだ逮捕されない中、市会議員たちはフロリダ州の銃規正法の修正を検討しています。マーティン殺害に裁きを下すことを要求するためフロリダに来た全米有色人地位向上協会(NAACP)代表ベン・ジェラスに話を聞きます。ジマーマンの逮捕と殺人罪での訴追要求に加え、サンフォード警察も捜査対象とし、警察署長は解雇すべきだとジェラスは言います。「この警察署は有色人種を差別し、ひどく扱うのが慣行になっているようだ」とジェラスは言います。「この事件の処理があまりにも正規を踏み外しているので、警察署長は何千人という町の住民たちの信頼を失ってしまいました。警察がこんな誤った人物に導かれている限り、自分も子供たちも安全ではないと、彼らは恐れています」。

    dailynews date: 
    2012/3/22(Thu)
    記事番号: 
    3
  • マット・タイビ ゴールドマン・サックス幹部グレック・スミスの怒りの辞任について語る

    ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された元ゴールドマン・サックス役員グレッグ・スミスの爆弾辞表によって最近注目されたように、ゴールドマン・サックス社では昔から自社の顧客をバカ呼ばわりするような気風があったと金融記者のマット・タイビが語ります。そうしたゴールドマンの「毒のある」社風を嘆きながら、スミスは重役たちが顧客を「でくの坊」と呼んで彼らの利益を犠牲にして儲けを最大化することに励んでいたと言っています。「顧客を食いものにすることを社内で平然と話し合っているのには反吐が出そうだった」。ゴールドマン・サックスは今、伝えられるところによると社内メールを調べて、「でくの坊」という言葉や従業員が顧客を軽蔑的に呼んでいた証拠を示すものがないかくまなく探しています。今回のことで、金融業界で働く人や機関投資家は大きなためらいを感じるでしょうと、マット・タイビは言います。彼らは、「もしこれがゴールドマン・サックスの私に対する態度なら、なにを好んでこの会社と取引するんだ」と考えるでしょう。「ゴールドマン・サックスが自分たちにどれだけ儲けさせてくれるかではなく、自分たちからどれだけぼったくるだろう」と考えはじめる。タイビによれば、ゴールドマンサックスが偉大な金融機関だった「黄金時代」があったかのように思うのは甘すぎるのです。

    dailynews date: 
    2012/3/22(Thu)
    記事番号: 
    2

Pages