カタルーニャ州議会選挙で独立賛成派の政党が合計で過半数をわずかに上回る議席を勝ち取り、 スペイン中央政府にとっては大きな痛手となりました。スペイン首相マリアノ・ラホイは、独立を宣言したカタルーニャ知事を解任した後、議会を解散して抜き打ち選挙を要求していました。10月にカタルーニャ州議会で行われた独立を問う投票が、賛成70票、反対10票という結果になったのを受け、マドリードのスペイン上院議会は迅速に行動し、憲法155条に基づいてカタルーニャの自治を停止し、マリアノ・ラホイ首相にカタルーニャを直接統治する前代未聞の権限を付与しました。このような措置がとられるのは、現代のスペイン民主主義の歴史の中で初めてのことです。これにより北東地方から自治権を奪い、勢いを増すカタルーニャ独立の動きを食い止めようとしたのです。そして、ラホイ首相は新たな選挙を要求し、カタルーニャの有権者らが統一維持派の政党を支持すると踏んでいました。オバリン大学のスペイン史教授で新著Memory Battles of the Spanish Civil War: History, Fiction, Photography(『スペイン内戦の戦いの記憶:歴史、フィクション、写真』)の著者セバスチャン・ファベールに話を聞きます。