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2015年7月29日(水)

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  • 報道によると、トルコ軍の空軍戦闘機は先週イラク北部のクルド人武装勢力に対する空爆を開始して以来、最大の空爆を実施しました。これにより事実上、クルド独立勢力との停戦は2年で終わりを告げました。ここ一週間のうちに、トルコ軍は2方面に対する戦闘を開始しました。攻撃対象のひとつはシリア国内で「イスラム国」を名乗る勢力、もうひとつはトルコ国内とイラク北部のクルド人勢力です。しかしクルド人はイラク北部でイスラム国と闘ってきた勢力です。ということはつまり、トルコは現在、交戦中の両陣営を空爆しているのです。北大西洋条約機構(NATO)は7月28日、ブリュッセルで緊急理事会を開き、全会一致でトルコの軍事行動への支援を表明しました。ただし加盟国の中には、クルド人への弾圧に懸念を示す国もあります。トルコ政府がクルド勢力を攻撃した時期は、国内の選挙で親クルド系の野党人民民主党が13%を獲得し、タイイップ・エルドアン大統領率いる公正発展党が2002年以来初めて議会の過半数を割り込む事態に追い込まれてから1カ月のタイミングでした。 トルコはこの一週間で、クルド人勢力のメンバーを標的にした一連の襲撃で1000人以上を拘束しました。米国クルド情報ネットワーク(American Kurdish information network)の責任者カニ・シュラムに話を聞きます。

  • 連邦判事が民営の拘留施設の状態を「遺憾だ」として、移民の女性と子供たちの大量拘留を厳しく糾弾しました。これは米国の人権擁護者にとって重大な勝利と言っていいでしょう。連邦地方裁判所のドリー・ジー判事は、オバマ政権に対し、テキサス州の2つの施設に拘留されている2000人以上の女性と子供たちを90日以内に釈放する、でなければ、拘留を続ける正当な理由を示すよう命じる裁決をくだしました。移民弁護士たちは、この裁決がすでに革新的な影響を及ぼしていると指摘します。テキサス州の判事たちが、拘束された女性や子供たちを保釈金なしで釈放するように命じ始めているからです。ただし、多くの者は足首に電子モニターの着装を義務付けられています。共和党員たちは裁決を不服としてオバマ政権に控訴を求めています。テキサス州のカーンズとディリーにある拘留施設に収容されている大勢の人たちを依頼人にもつ、ベテラン移民弁護士のバーバラ・ハインズに話を聞きます。

  • ソーシャルワーカーとして長年の経験を持つオリビア・ロペスは、2014年10月にテキサス州の拘留施設「カーンズ郡レジデンシャルセンター」で働き始めました。しかし、自身が雇われたのは施設の医療面が充実しているように見せかけるためだとわかり、2015年4月に離職しました。ロペスは母親たちの懸念を施設の改善のために記録しようとしましたが、その試みはことごとく妨害されたと言います。「そこでの経験でわかったことは、子供を母親から引き離すのは虐待だということです」とロペスは語ります。7月28日にロペスは、議会革新議員団(Congressional Progressive Caucus)と下院司法委員会の民主党議員が組織した公聴会で証言しました。

  • カヤクティビスト(kayaktivists)、すなわちカヤックを使って活動するグループを含む気候正義活動家たちが、ポートランドに集結し、石油巨大企業シェルから北極氷原の破砕を委託されている船を阻止しようとしています。氷原の破砕はチュクチ海での採掘を容易にするために行われています。29日早朝、グリーンピースの活動家たちはポートランドのセント・ジョンズ橋から懸垂下降(ラッぺリング)し、船の「空域封鎖」を行いました。現地の橋の下にいる、グリーンピースUSA事務局長のアニー・レナードから状況を聞きます。

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