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2015年7月23日(木)

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  • テキサス州で28歳のアフリカ系アメリカ人女性サンドラ・ブランドが独房で死亡しているのが発見され、当局が首吊り自殺だと発表した事件で、彼女の逮捕について新たな情報が明らかになりました。ブランドは車線変更の際ウィンカーを出さなかったとして停車を求められましたが、ダッシュボード・カメラの映像から、テキサス州警察官ブライアン・エンチニアがブランドを強制的に車から下ろすと、タバコの火を消さなかった彼女に対し「(お前に)火をつけてやろうか」と脅迫したことがわかっています。ウォラー郡のグレン・スミス保安官は、ブランドが看守に以前自殺未遂をしたことがあると告げたと主張しています。しかしブランド家の弁護士によれば、遺族は彼女がこれまで自殺を図ったことがあるという証拠はないと主張しています。一方、ABCテレビ地元支局は、拘束中にブランドが友人に残した留守電メッセージを入手。逮捕時のビデオでは、ブランドが警官が彼女の頭を地面に強く押しつけていると非難し「耳が聞こえない」と訴えている場面が映されていました。テキサス当局は、公開された52分にわたるパトカーのダッシュボード・カメラ映像が編集されている疑いを否定し、マザージョーンズ誌の取材に対し、映像に見られる問題点はユーチューブにアップロードした際にエラーがあったためだと話しています。一方ニューヨークでは数百人が集まり、サンドラ・ブランドを偲ぶと共に、彼女の死の翌日にアラバマ州の独房で死んでいるのが発見されたもう一人のアフリカ系アメリカ人、18歳のキンドラ・チャップマン事件にも注目するよう呼びかけました。デモ参加者はまた、今年殺害された10人目のトランス・ジェンダー女性インディア・クラークも偲びました。7月24日の放送では、ブランドの遺族と弁護士にインタビューを行います。

  • 7月21日に91歳で亡くなった、俳優、ミュージシャン、作曲家、そして活動家として著名な故セオドア・ビケルの追悼特集をお送りします。ビケルはブロードウェイの「サウンド・オブ・ミュージック」でフォン・トラップ大佐の役をつくり出し、「屋根の上のバイオリン弾き」のテヴィエ役を2000回以上も演じたことで知られています。ビケルはフォークシンガーとしても人気があり、ピート・シーガーと一緒にニューポート・フォーク・フェスティバルを創始しました。彼は、ギター、マンドリン、バラライカ、ハーモニカなどを使って弾き語りもしました。ビケルは20以上のアルバムを発表しており、その多くはヘブライ語やイディッシュで録音されました。イスラエルやユダヤ人としての生き方に強い共感を持つセオドア・ビケルでしたが、イスラエル政府の政策に対する率直な批判を恐れず、特に約4万人のベドウィン系アラブ人を先祖伝来の土地から強制移住させるという異論の多い措置については、声高に批判してきました。「ひとつ断言できるのは、人間を家畜のように扱ってはならないということです」と、ビケルは2014年の長編インタビューで語りました。「どんな人でも、人間としての尊厳と敬意をもって扱われなくてはいけません。 特に、自分たちが、それを剥奪された過去を持つユダヤ人は、そのことを忘れてはいけません」 。

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