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2015年3月17日(火)

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  • チェルシー・マニング、エドワード・スノーデン、トーマス・ドレイク、ジョン・キリアコウをはじめとする何人かの内部告発者の起訴からもわかる通り、情報漏えいを罰することに関していえばオバマ政権は過去に例のない攻撃的な態度を取っています。しかし、誰が処罰され、誰が罰を免れるかをみると、そこには二重基準があるのではないでしょうか? 元陸軍大将で元CIA長官のデイビッド・ペトレアスに対する寛大な司法取引を見ると、こうした疑問がわいてきます。ペトレアスは、他の内部告発者とは違い、政府の不正行為と思われるものを暴くために情報を流したのではありません。そうではなく、ペトレアスは不倫相手かつ彼の伝記の著者であるポーラ・ブロードウェルに機密文書を渡していました。ペトレアスはブロードウェルに彼のCIAのEメールアカウントと、アフガニスタンでの秘密工作員の名前、戦争の戦略、米政府の会議の引用など慎重にとり扱うべき資料にアクセスすることを許していました。ペトレアスは3月上旬に、機密情報の無許可除去および保有という1件の訴因を認め、司法取引に合意しました。検察側は収監の代わりに2年間の保護観察処分と罰金を求める予定です。彼は「イスラム国」(ISIS)に対する戦争に関して米政府に助言するインサイダーの地位に留まります。「政府責任プロジェクト」(Government Accountability Project)の国家安全と人権部長ジェスリン・ラダックから話を聞きます。元米司法省の倫理顧問のラダックは、スパイ活動法で有罪になった3人の内部告発者、エドワード・スノーデン、トーマス・ドレイク、ジョン・キリアコウの弁護士です。彼女は最近フォーリン・ポリシー誌に"Petraeus, Snowden, and the Department of Two-Tiered Justice"(「ペトレイアス、スノーデンと米国の二重司法省」)という記事を執筆しました。

  • シークレットサービス(大統領警護隊)の隊員2人が飲酒運転でホワイトハウスの警備用バリケードに突っ込み責任を問われた事件の新たな詳細が明らかになってますが、番組ではシークレットサービスの別のスキャンダル、ミリアム・キャリー射殺事件を振り返ります。2013年10月3日、子持ちのアフリカ系米国人女性、キャリーは幼い娘を連れてコネティカットからワシントンDCまで運転してきました。検問所でUターンした後、カーチェイスの果てにシークレットサービスと国会議事堂警察は彼女の車に向けて26発を発砲し、キャリーは死亡しました。トレイボン・マーティンとマイケル・ブラウンの射殺が警察の暴力に対する全米中の抗議を巻き起こした一方で、キャリーの事件は誤った情報に覆われたままです。当初の報道では、彼女はホワイトハウスと国会議事堂の「障壁」に「突っ込み」、2つの防護線を突破しようとしたと言われていました。こうした報道はその後、間違っていたことが証明されました。3人のゲストから話を聞きます。ミリアムの姉で元ニューヨーク警察巡査部長のバレリー・キャリー、キャリー家の弁護士エリック・サンダース、ワシントンポスト紙の記者デビッド・モンゴメリーです。モンゴメリーは2014年、ワシントンポスト紙の日曜版雑誌のための調査記事How Miriam Carey’s U-Turn at a White House Checkpoint Led to Her Death(『ミリアム・キャリーのホワイトハウスでのUターンが死亡につながった理由』)を執筆しました。

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