デイリーニュース

  • リチャード・ウルフ:ユーロ圏の苦悩は、「機能不全の」政治と経済システムの結合の結果だ

    ヨーロッパの指導者たちは、ユーロ圏を分裂させかねない深刻な債務危機への対策を発表する見通しです。フランスとドイツはともに、国家予算の中央監視と債務統制の厳格化を含むユーロ圏条約の見直しを迫ると見られています。フランスのニコラス・サルコジ大統領は、ユーロを救うためには思い切った変革が必要だと述べています。サルコジのこの発言は、米国の連邦準備銀行や欧州中央銀行も含めて各国の中央銀行が共同歩調を取り、ヨーロッパの銀行の信用収縮が起きないようにするとの発表を受けてのものでした。拡大中のヨーロッパの危機と世界に及ぼす影響について、経済学者のリチャード・ウルフ教授に伺います。教授の著作には Capitalism Hits the Fan: The Global Economic Meltdown and What to Do About It(『混乱状態に陥った資本主義:世界経済破綻といま何をなすべきか』)などがあります。「連邦準備銀行はもう一回救済措置が必要だと知っているんです」とウルフは言います。「この2年ほど資本主義体制の危機に対処しようと彼らが講じてきたいろいろ手だても、けっきょく成功していません。だから今また危機に直面している。

    dailynews date: 
    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    3
  • 「ハンコックの38被告」に有罪 海外攻撃用無人機の出撃基地への抗議行動で

    パキスタンとアフガニスタンにおける米軍の無人機攻撃に対する抗議活動で被告となった38人の活動家のうち31人に、12月1日に有罪判決が出ました。活動家たちは4月22日、ニューヨーク州シラキューズ近くのハンコック・フィールド州空軍基地に侵入して逮捕されました。空軍第174戦闘機部隊が2009年以来MQ-9リーパー無人機を遠隔操作でアフガニスタンに出撃させていることに抗議するための行動でした。抗議者たちは血のような赤い染料を吹きかけた白い布を体に巻き付け、基地正面ゲートで「ダイ・イン」(死んだまね)を行ったのです。この非暴力市民的不服従の行動は、数千マイルも離れたコンピューターの前で担当官が操作する無人攻撃機により、無差別に殺害されるアフガニスタンとパキスタンの民間人犠牲者を可視化するためのものだと彼らは主張しました。被告団は自らを「ハンコックの38人の無人機抗議者」と呼んでいます。有罪判決に続き、活動家4人は禁固15日の刑に、他の多くは罰金とコミュニティー奉仕活動を言い渡されました。米国司法長官から歯に衣着せぬ人権活動家に転じたラムゼイ・クラークに話を聞きます。彼は裁判で無人攻撃機が国際法違反であると証言しました。また、ハンコックの38被告の1人であるハリー・マレーにも話を聞きます。

    dailynews date: 
    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 闘病中の身で弟トロイ・デイビスの助命に奔走したマルチナ・コレイア死去(1967-2011)

    米ジョージア州の活動家マルチナ・コレイアが1日、10年以上にわたる乳がんとの戦いの末に亡くなりました。44歳でした。彼女は自分の命を救う戦いと同時に、弟のトロイ・アンソニー・デイビスの命を救おうと奮闘してきました。トロイ・デイビスは9月21日ジョージア州によって死刑が執行されました。しかし彼の裁判では、警察ではない9人の証人のうち7人までが証言を翻すという重大な疑義がなおも残っていました。マルチナ・コレイアは弟の最も信頼できる擁護者でした。ときには彼のためのデモや集会を車いすに乗って指揮していました。彼女はまた女性の健康のための飽くなき活動家としても記憶されることでしょう。ジョージア州サバンナ市の貧しい女性たちのために、乳がん検査機を積んだバンによる移動診療を呼びかけたのも彼女です。10月に行われたトロイ・デイビスの葬儀でエイミー・グッドマンが彼女にインタビューし、弟の人生について、死刑撤廃を求める彼女の道程について、そして彼女自身のがんとの戦いについて話を聞きました。「私の命、トロイの命、その2つのための戦いは2つで1組でした。私の弟を殺すために彼らは薬を使い、私の命を長らえさせるために彼らは薬を使っています。わかってもらいたいのは、私たちは人の命を奪うべきではない、人の命を助けるべきだということです。私がトロイであるように、トロイも私なのです。

    dailynews date: 
    2011/12/2(Fri)
    記事番号: 
    1
  • デモクラシー・ナウ!の特派員アンジャリ・カマトが、エジプトやリビアの革命の取材について語る

    デモクラシー・ナウ!の特派員アンジャリ・カマトは、約1年に及ぶエジプトやリビアの革命の取材を終え、カイロから米国へ戻ってきたばかりです。アンジャリは、ホスニ・ムバラクを打倒した民衆蜂起とそれに引き続く反軍事政権デモへの弾圧をカイロの現場から取材しました。カマトは、リビアへも2回行き、民衆蜂起とNATO軍の助けを得て最終的に達成されたカダフィ政権打倒を取材しました。「私がエジプトやリビアの両国で見たこの一年間の中で本当に目を見張ったものの一つは、人々が恐れを持っていないことです」カマリは言います。「群衆が重装備の戦車や発砲してくる車両へ向かって走る様子を見て、すっかり呆気に取られてしまいました。何の恐れも持っていないのです。」カマトはまた、進歩的な欧米軍事主義批判者たちの間で意見が割れていたひとつの問題、つまり、リビアへのNATOによる軍事介入が、偽善や隠された動機があるにせよ、憎きカダフィ政権を打倒しようとするリビア人の間では広く受け入れられたという事実についても取り上げます。

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    2011/12/1(Thu)
    記事番号: 
    2
  • エジプトのムスリム同胞団がムバラク後の初選挙で早くも首位の座

    エジプト初の革命後の選挙の初期の結果から、ムスリム同胞団が構成する「自由と正義の党」(Freedom and Justice party)が大勝利を収める公算が大きくなりました。ホスニ・ムバラク前エジプト大統領の退陣以来カイロで取材をし、最近米国へ戻ったばかりのデモクラシー・ナウ!の特派員アンジャリ・カマトから話を聞きます。カマトは、不安定な経済と40人以上の死者と何千人もの負傷者を出した、民主化を求めるデモ隊と治安部隊の新たな路上衝突という中で行われた選挙の様子を話してくれます。彼女はまた、大規模デモを鎮圧するために米国製の催涙ガスをエジプト政府が使用したことや、ゴム弾や実弾で負傷した抗議者たちを警察が引きずって行ってゴミの山に放置した瞬間を撮影した写真についても語ります。

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    2011/12/1(Thu)
    記事番号: 
    1
  • オバマは選挙公約に反して公衆衛生と職場環境の安全基準をブッシュよりも緩和 報告書が指摘

    ワシントンからロビイストを追い出すという選挙戦での公約にもかかわらず、オバマ政権は、ブッシュ政権以上に企業の利益にかなうように基準緩和を進めてきたという新たな報告書が発表されました。Behind Closed Doors at the White House: How Politics Trumps Protection of Public Health, Worker Safety, and the Environment 『ホワイトハウスの密室の中で:政治はいかに公衆衛生や労働環境の安全、環境保護を出し抜いたか』)と題した研究は、ここ十年以上にわたってロビイストと、あまり知られていない規制局との間で行われてきた1千件以上の会合を調べ、提案された規制基準が業界側の要望する方向に緩和されてきた過程を検証しました。それによると、オバマ政権では76%の割合で規制基準が緩和されていました。ブッシュ政権時代はそれが64%だったのです。特に環境保護庁の規制が緩和される割合が際立って高く、84%にも上りました。この報告書の主執筆者メリーランド大学ケアリー法科大学院の教授で革新改革センター(Center for Progressive Reform)代表のリーナ・スタインザーに話を聞きます。

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    2011/11/30(Wed)
    記事番号: 
    5
  • 米国務省退官のピーター・バン・ビューレン 政府検閲を跳ね返しイラク再建失敗の詳細を明らかに

    自著、We Meant Well: How I Helped Lose the Battle for the Hearts and Minds of the Iraqi People(『善かれと思ってしたこと: 私がいかにイラク人の心と精神のために戦いに負ける手助けをしたか』)の中で、国務省高官のピーター・バン・ビューレンは、米国政府が進めているたどたどしく、しばしば見当違いのイラク国内の再建の試みに関して直接の当事者としての話を披露しています。バン・ビューレンは数多くの文言の修正を求める国務省の強い圧力を跳ね返してこの本を出版しました。その彼が登場して彼が目撃したイラクでの失敗した試みについて、さらに世界にそのことを知らせるための彼の苦闘について話してくれます。「国務省はかなりマフィアに似ています」とバン・ビューレンは言います。

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    2011/11/30(Wed)
    記事番号: 
    4
  • 米軍撤退前にバイデン副大統領がイラク訪問 占領保持のための最後のあがきと評論家

    米副大統領のジョー・バイデンが今年いっぱいで米軍が撤退するのを前に予告なしにイラクを訪問しました。シーア派支持のイラク人聖職者ムクタダ・アル-サドルがこのバイデンの訪問に反対してバスラで反米抗議を行いました。その一方で、英フィナンシャル・タイムズの報道では多数の投資銀行関係者がイラクを訪れ、まだ治安に不安が残る状態ながらも将来的に金の生る木になるだろう国家再建事業と石油取引の契約にツバを付けようとしています。2週間前にイラクから戻ったばかりのイラク系アメリカ人ブロガーで政治アナリストのラエド・ジャラールに話を聞きます。「イラクでは、バイデンの訪問は米国政府が、撤退期限を越えても米部隊を『軍事トレーナー』と名を変えてイラクに留め置くための最後の試みであると一般的に受け取られています」とジャラールは言います。「大半のイラク人が懸念するのは、米国防総省がまだこの3000~4000人規模の部隊を「トレーナー」名目で残そうという計画を諦めていないこと、そしてここ数日以内にイラク国会で土壇場の対決があるかもしれないということです」

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    2011/11/30(Wed)
    記事番号: 
    3
  • ロサンゼルスやフィラデルフィアの「ウォール街占拠」運動キャンプ 大量の警察部隊の投入で排除

    千人ほどの警察官がロサンゼルス市庁舎そばの公園で続いていた占拠運動の野営地を30日未明に急襲し、参加者多数を逮捕して全米最大だった占拠キャンプを一斉排除しました。一方、フィラデルフィアでは、占拠運動の抗議者たちが、千人以上の警官隊が野営地に進入し一斉逮捕を警告した後、30日未明に野営地を明け渡しました。双方の摘発について目撃者による最新情報をお伝えします。ロサンゼルスからは全米法曹家ギルド(National Lawyers Guild)の法律オブザーバー、ケン・モンテネグロに、フィラデルフィアからは占拠運動組織者で活動家のジェフ・ルーセットに話してもらいます。「(フィラデルフィアが誇る言論の自由と民主主義の歴史は)今朝未明1時前後に変わったのです。市当局は地下鉄を閉鎖し、市庁舎すべてを全方位2ブロックにわたって封鎖しました。もう、何百人という警官たちがなだれ込み、全員をプラザから強制排除したのです」とルーセットは言います。

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    2011/11/30(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 数百万人の英国公務員が歴史的ゼネストで街頭に

    英国では200万人を動員してここ数十年で最大の抗議運動となる労働者デモが行われました。教員や病院職員、清掃職員、消防士、国境警備職員らが30の官公労組の連合によって組織された24時間のストライキに参加しています。英国全土で計約1千のデモや集会が行われています。公務員たちは、提示された年金「改革」は引退までの保険納付額を引き上げ、勤労年数の延長を強いるものだとしています。ロンドンに飛んでリチャード・シーモアに話を聞きます。彼は英国で最も人気のあるブログ「Lenin’s Tomb(レーニンの墓)」の執筆者です。シーモアは、マードック所有の保守派報道機関が、最近の電話盗聴スキャンダルによるダメージにも関わらず、いかに労働者たちの権利に関する報道を歪めてきたかを検証します。「ルパート・マードックのイデオロギー上の影響力、労働者たちのストライキに関して不必要で暴力的で喧嘩腰で好戦的だというイメージを植え付ける能力、そういうのは彼の経済力から出てきているものです。彼はそれを英国でここ数十年かけて作り上げてきた」と・シーモアは指摘します。彼はまた、英国が新たに実施した制裁に怒った抗議者たちが在テヘラン英国大使館に押し掛け、「英国に死を」と叫びながら大使館建物を襲撃した一件で、英国がその後イランからどういう経緯で外交官たちを引き上げさせたのかについても話してくれます。

    dailynews date: 
    2011/11/30(Wed)
    記事番号: 
    1

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