サウジアラビアは1月2日、イスラム教シーア派宗教指導者のニムル師を含む47人を処刑し、イランの首都テヘランではそれに抗議する人々がサウジ大使館の一部に放火しました。サウジ政府は3日、イランとの外交関係を断絶すると発表しました。イランとサウジアラビアは、シリアとイラクでそれぞれ対立するグループを支援しており、イエメンの紛争でも両国は対立関係にあります。このことが地域間の緊張と米サウジ関係にどう影響するかを検証します。オバマ政権はサウジアラビアと、記録的となる500億ドル規模の武器売却契約を新たに結んでいます。「オバマ政権が処刑に対して不快感を示し、イエメンでの紛争を終わらせようとするなら、サウジアラビアと距離を置かなければなりません。それにはまず武器供与を削減することです」とウィリアム・ハートゥングは言います。ハートゥングは「安全保障アシスタンス・モニター」上級顧問で、国際政策研究所の武器及び安全保障研究プロジェクトの責任者です。ラトガーズ大学中東研究所の歴史学准教授トビー・ジョーンズ、「湾岸情勢研究所」創立者で代表のアリ・アル=アフメドにも聞きます。ジョーンズはDesert Kingdom: How Oil and Water Forged Modern Saudi Arabia(『砂漠の王国:水と油でこね上げたサウジアラビアの近代』)の著者です。