今から35年前の7月、ペンタゴン・ペーパーズ(ベトナム戦争に関する国防総省機密文書)の全文を初めて出版したビーコン・プレスは、米政府との最高裁訴訟で敗訴しました。1971年の6月に、同文書の一部をニューヨーク・タイムズ紙が最初に報道したことはよく知られている事実です。しかし、ユニテリアン・ユニバーサリスト協会関連の非営利小出版会社であるビーコン・プレスが、米国がベトナム戦争に介入する過程をまとめた7000ページもの機密文書をどうやって出版できたのかは、ほとんど知られていません。ビーコン・プレスは出版の影響で、2年半に亘る嫌がらせと脅迫を受けて倒産寸前にまで追い込まれ、刑事告発される可能性もありました。