デイリーニュース

  • ベルリン・ペイシェント:史上初めてHIV感染が「治癒」した男性

    研究者たちがHIV/AIDSの治癒の可能性を求める中、ここでは医学界で「ベルリン・ペイシェント(ベルリンの患者)」として知られるティモシー・レイ・ブラウンの驚くべき話に目を向けましょう。彼は世界で初めてHIV感染から治癒した人物だと考えられています。「HIV感染がわかったのは1995年でした。死ぬほど怖かった。というのもあの当時はエイズは死の病気だったからです。それに抗エイズ薬はAZTしかなかった時代でしたから」とブラウンは振り返ります。10年後、彼は白血病も発症していると診断されました。当時ベルリンに住んでいたブラウンはゲロ・ヒュッターというドイツ人医師にかかり、その医師がHIVと白血病の両方を治すための実験的な治療法を考案したのです。この方法が功を奏し、ブラウンはエイズ発見後30年以上の歴史の中で初めて治癒した人物になりました。ブラウンの事例は治療法を探す世界中の研究者を鼓舞しています。「問題は、『治癒』という単語が長い間エイズコミュニティの多くの人々にとって口にしてはいけない四文字言葉であるということです。これまで、結局実際のところはうまく行かなかった希望というのが続いてきましたからね」とエイズ研究者のジェフリー・ローレンス博士は言います。ブラウンはすべての人のためのエイズ治療法を探すための財団を立ち上げたところです。

    dailynews date: 
    2012/7/27(Fri)
    記事番号: 
    2
  • スティーブン・ルイス:戦争や銀行救済に数兆ドルもつぎ込み エイズ対策にはスズメの涙

    世界最大の国際エイズ会議が今日、ワシントンDCで閉幕します。米国主催の開催は22年ぶり。というのもオバマ政権が撤廃するまで20年にわたってHIV感染者の米国入国が制限されていたからです。エイズフリー・ワールドの共同創設者で共同代表のスティーブン・ルイスに話を聞きます。彼は2001年から2006年まで国連事務総長アフリカHIV/AIDS問題特命公使を務めました。彼はカナダの国連大使だった人物です。ルイスはエイズとの戦いにはもっと多くの資金が必要なのだと警告します。「私たちは(世界的な公衆衛生のために)テーブルからパン屑や小銭のおこぼれをかき集めているというのに、他の道理に外れた目的のためには国際的に巨額のおカネが使われているのです。そういうことも終わりにしなければならない」とルイスは言います。「世界エイズ結核マラリア対策基金が財政難にあります。資金拠出国の多くが誓約どおりの金額を出さないからです。したがって次回の補助金も切り詰めざるを得なかった。これはそれぞれの国のレベルでは危機的な影響を与えます。薬が手に入らなければ人は死ぬ。じつに厳格な等式なのです」。

    dailynews date: 
    2012/7/27(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 「ビザなしなんて恐くない」 アルパイオ保安官がアリゾナの訴訟で戦うなか 4人の移民、滞在許可を持たない事実を公表

    7月第4週、マリコパ郡の保安官ジョー・アルパイオは、アリゾナ州で在留資格の無い移民(undocumented immigrants)を標的にして彼が人種的なプロファイリングを行ったとして告訴されている公民権裁判で、6時間にわたって証言台に立ちました。「アメリカ自由人権協会」(American Civil Liberties Union)と「メキシコ系米国人法的擁護基金」 (Mexican American Legal Defense Fund)は、有効なビザや身分証明書があるにも関わらず、拘留を目的とした交通違反取り締りの標的にされた住民を代表して訴訟を起こしました。アルパイオ保安官が証言している間に、裁判所の外では、4人の在留資格の無い移民が交差点を封鎖して逮捕され、入国管理施設の係官により拘置所に入れられました。このうちの少なくとも一人が国外退去に直面しています。「民衆でなくアルパイオを逮捕せよ」運動とプエンテ・アリゾナの代表カルロス・ガルシアに話を聞きます。7月の後半に、彼は在留資格の無い移民活動家と共に、「ビザなしなんて恐くない(No Papers No Fear)」バス・ツアーに参加します。ツアーの最終目的地はは、ノース・キャロライナで開かれる民主党全国大会です。

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    2012/7/26(Thu)
    記事番号: 
    4
  • ロンドンの厳重封鎖:教授で前米代表選手、ジュール・ボイコフがオリンピックの検閲と軍事化について語る

    英国は、夏のオリンピックが始まるだいぶ前から、平時においては史上最大の治安作戦に取り組んできました。現在、およそ2万人の武装部隊が治安を担っていて、その規模はアフガニスタンに現在駐留している英国部隊の数の2倍です。オリンピック大会は英国の納税者に、170億ドルという莫大な負担を強いると試算されています。同時にオリンピック公園の近くに住む英国人は、国際オリンピック委員会の要請を受けた英政府が施行する広範囲にわたる検閲規則の対象とされています。一方、活動家たちは、オリンピックのスポンサーの長いリストの中にダウ・ケミカルやBPのような会社が名前を連ねていることに憤慨しています。これらの企業が人権保護に関して過去に行ってきたことは、世界の平和と親善というオリンピックの理念と矛盾していると言うのです。反対運動とオリンピックについての本を現在書いている教授で著述家のジュール・ボイコフに話を聞きます。彼は1989年から1991年まで国際競技で米国のオリンピックのサッカー・チームに在籍しました。

    dailynews date: 
    2012/7/26(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 『グロッグ』の著者ポール・バレットが語る:オーロラ市銃乱射事件は米国の銃規制の失敗を示す最近の悲劇

    オーロラ市銃乱射事件の容疑者ジェームス・ホームズが、事件の起きる一週間以上前に、自分の計画する虐殺を詳細に記していたことを、コロラド州の警察が明らかにしました。ホームズが送り、コロラド大学の郵送物センターで回収された未開封の小包には、多くの人々を殺害するイラストやノートが含まれていたのです。ホームズの家から押収された武器の中には、40口径のピストル2丁と、グロックG22一丁とグロッグG23一丁、スミス・アンド・ウェッソンM&P 223口径の半自動式のライフル一丁、戦闘用レミントン870エクスプレス12ゲージ散弾銃一丁がありました。GLOCK: The Rise of America’s Gun(『グロッグ:米国の銃の興隆』)という本の著者であるポール・バレットに話を聞きます。

    dailynews date: 
    2012/7/26(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 億万長者の寄付でオバマ大統領の再選を阻もうとするカール・ローブの密かな企みの内側

    かつて“ブッシュの頭脳”として知られたカール・ローブは、11月の米大統領選でオバマ大統領を破り共和党のワシントン支配を取りことを目指し、テレビ、ラジオやオンラインでの中傷キャンペーン広告を展開するため数億ドルを集めることを目的とした2つの団体の設立を手助けをしました。2つの団体とは、「アメリカン・クロスロード」(American Crossroads)と「クロスロードGPS」 (Crossroads GPS)です。「アメリカン・クロスロード」は援助資金供与者の名が公開されますが、「クロスロードGPS」は「社会福祉」組織とされ、 援助資金供与は匿名でなされます。2つの団体は同じオフィスで運営され、同じ職員の多くを共有し、何百万ドルもかけて同じような中傷キャンペーン広告を放送しています。Karl Rove: He’s Back, Big Time(『カール・ローブ:復活だ、楽しくやろうぜ』)という記事を26日に出した、ブルームバーグ・ビジネスウィークのアシスタント・マネージング・エディターのポール・バレットに番組に参加してもらいます。

    dailynews date: 
    2012/7/26(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 見過ごされてきたブラックアメリカのエイズ禍 バーバラ・リーが語る

    2012年国際エイズ会議の開催で、米国が世界でも自国でもエイズ禍を止める努力を拡大するとの期待が高まっています。HIV/AIDSは引き続き米国人の健康を脅かす大きな要因です。米国では10分に1人の割合でHIV感染者が発生し、自分の感染を知らずにいる人も多いのです。エイズ感染による苦しみに苛まれやすいのが非白人、とりわけ女性とゲイ男性です。HIV/AIDSおよびリプロダクティブ・ジャスティス(生殖の正義)の分野のパイオニアであるデイゾン・ディクソン・ディアロと、世界的なHIV/AIDS対策のリーダーで米国のエイズ戦略を築いてきたカリフォルニア州選出の民主党下院議員バーバラ・リーに話を聞きます。リー議員は国連開発計画の「HIVと法律に関する世界委員会」の米国代表であり、エイズの無い世代を作るための世界戦略を呼びかけた議案 H.R. 6138 を米議会に提出したところです。「医療費負担適正化法は、既往症を持つ多くのHIV/AIDSの患者感染者に医療保険が適用されるという点で大きな勝利と言えます」とディアロは言います。「一部の南部州を除くほとんどの州は、すでにメディケイド(低所得者用医療扶助)の拡大は選択しないと決めています。したがって、低所得層や貧困レベル以下で暮らす人々でも賄えるような医療の機会と範囲との部分に直接働きかけているのです

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    2012/7/25(Wed)
    記事番号: 
    3
  • 米国の入国規制に阻まれたセックスワーカーたち インド・コルカタで代替エイズ・サミット開催

    2012年国際エイズ会議でワシントンDCに数千人が結集しHIV/AIDSに関して話し合いますが、この世界的な疫病の被害を最も受けている人々の多くが会議から排除されています。HIV感染者の渡航制限のため、海外のセックスワーカーや麻薬使用者は特別許可が下りないかぎり米国に入国できないのです。HIV/AIDSに関する世界的な議論から排除されるのを拒んで、セックスワーカーや協力者たちが6日間の代替え会議「セックスワーカー・フリーダム・フェスティバル」をインド・コルカタで開催中です。インドのセックスワーカーおよびHIV感染者・患者の権利のために活動する草の根団体SANGRAMの事務局長ミーナ・セシュと、元セックスワーカーでニュージーランド売春婦共同体(New Zealand Prostitutes Collective)の会員であるアナ・ピッカリングにコルカタから話を聞きます。「セックスワーカーこそが世界中でこの病禍の最前線で戦っているのです」とセシュは言います。「米国政府が私たちをこれらの議論から排除しつづけているのは残念なことです」

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    2012/7/25(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 国際エイズ会議ワシントンで開催 HIV感染者の入国規制撤廃後初

    世界最大の国際エイズ会議が開幕しました。米国での開催は22年ぶりになります。1週間に及ぶこの会議のためにトップクラスの科学者や外交官、活動家など、世界中から約2万人の人々がワシントンDCに集まります。同エイズ会議の国際共同議長で国際エイズ学会代表のエリー・カタビラ博士と、ネイション誌でエイズ会議取材を担当する独立ジャーナリストのメリッサ・ジャイラ・グラントに話を聞きます。

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    2012/7/25(Wed)
    記事番号: 
    1
  • ケネス・チェンバレン殺害前に人種差別用語を使ったホワイトプレインズの警官 停職処分

    ニューヨーク州ホワイトプレインズ市の自宅内で警察によって射殺された、68歳のアフリカ系米国人で海兵隊の退役軍人ケネス・チェンバレン・シニアの事件の最新情報です。チェンバレンが射殺される直前に彼を“エヌ・ワード(ニガー)”という差別用語で呼んだことで非難されていたホワイトプレインズ市の警官スティーブ・ハートは、給与無しの停職処分となりました。チェンバレンの家族は7月初め、ホワイトプレイン市、ホワイトプレインズ住宅局、同事件に関与した8人の警官を相手取った2100万ドルの公民権訴訟を起こしました。チェンバレンの家族の弁護士メイヨ・バートレットから話を聞きます。

    dailynews date: 
    2012/7/24(Tue)
    記事番号: 
    3

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