「世界で最も力強い芸術家」と評されるアイ・ウェイウェイは、「中国で最も危険な男」とも呼ばれています。1957年に北京で生まれ、中国最北西部のゴビ砂漠にある過酷な労働改造所(labor camp)で子ども時代と青年期を過ごしました。北京電影学院の学生になってから、アイ・ウェイウェイは芸術と社会活動に参加するようになりました。20代をニューヨーク市で過ごした後、中国に帰国しました。2008年に四川大地震が発生すると、アイ・ウェイウェイは、地方政府による校舎の手抜き工事が原因の一部となって亡くなった5千人以上の児童の名前を収集する市民による調査を開始しました。この市民による調査はアイ・ウェイウェイの国際的な名声を高めた一方、中国政府の官僚らを怒らせました。2009年には人気を集めていたアイ・ウェイウェイのブログが閉鎖されます。その数カ月後、警察がアイ・ウェイウェイのホテルの部屋に押し入り、アイ・ウェイウェイを襲撃。顔面を殴られたアイ・ウェイウェイは脳出血の重傷を負いました。2010年には、中国政府にスタジオを破壊され、自宅軟禁下に置かれます。2011年に北京空港で逮捕され、罪状なしに81日間にわたって拘束されました。中国当局はパスポートを押収し、2015年まで返却を拒みました。世界的に知られた反体制派芸術家の驚くべき生涯について、アイ・ウェイウェイ自身に話を聞きます。