"Fear Inc: The Roots of the Islamophobia Network in America" (恐怖売ります:米国のイスラム嫌悪ネットワークのルーツ)と題した米国進歩センター(Center for American Progress)の報告書は、専門家を標榜する少数の人々が、多数の基金の助成や個人の寄付に支えられて、米国内でイスラム教徒に対する恐怖をあおり嫌悪と敵意を広げている様子を明らかにしました。同報告書によると、こうしたいわゆる専門家は、書籍や報告書、ウェブサイト、ブログ、綿密に練り上げた反イスラム的な話題の発信など様々な形でイスラム嫌悪を撒き散らしています。また、ノルウェーで大量殺人を行った右翼アンネシュ・ブレイビクが、こうした専門家を彼の「マニフェスト」の中で繰り返し引用していたことも指摘されています。こうした専門家の中でも報告書が特に注目しているのは、「ジハード・ウオッチ」というブログの執筆者ロバート・スペンサーです。彼は、ニューヨーク市に穏健なイスラム教センターを作ろうとする地元の取り組みを、「グラウンド・ゼロでのモスクの勝利」という言い回しを用いて世界的な関心事に仕立てた団体「アメリカのイスラム化を阻止せよ」(Stop Islamization of America)の代表でス。