オバマ大統領の就任式ではジョセフ・ラウリー師が祝祷を捧げました。ラウリー師は公民権運動史の中で傑出した人物です。1955年のローザ・パークス事件、つまりアラバマ州都モンゴメリーで公営バスに乗ったパークスが白人に席を譲らず人種隔離法違反で逮捕された事件で、彼はモンゴメリー・バス・ボイコット運動の主導者の一人でした。その2年後にはマーティン・ルーサー・キングと組んで南部キリスト者指導会議を創設。1965年には黒人選挙権を求めてセルマからモンゴメリーまでの大行進をも率いました。20日の就任式で、彼は黒人のアメリカ国歌といわれるLift Every Voice and Sing(すべての声を挙げて歌えよ)の冒頭部分の歌詞を引きながら祝祷を始めました。