デイリーニュース

  • 数年来の自然災害とコレラ流行から復旧中のハイチの農地をハリケーン「イルマ」が破壊

    ハリケーン「イルマ」による死者はカリブ海地域で少なくとも27人に達しました。救助隊は最大被害区域に到着しており、死者はさらに増えると予想されています。バーブーダ島やセント・マーチン島などカリブ諸島では全壊に近い被害が出ました。キューバでもハバナやその他の都市が大規模な洪水に見舞われましたが、死者は報告されていません。起業家のリチャード・ブランソンはカリブ海地域に向けた「災害復旧マーシャル・プラン」を呼びかけています。キューバはすでに、アンティグアやバーブーダ、セントキッツ、ネイビス、セントルシア、バハマ諸島、ドミニカ、ハイチに750人以上の医療従事者を派遣しました。ハイチは「イルマ」の直撃は免れましたが、いまもなお2010年の大地震と昨年のハリケーン「マシュー」の復旧作業が続いており、「イルマ」でも深刻な被害を受けました。10万人以上のハイチ人が自宅を離れ、北部の農地では作物が破壊されました。ハイチ紙『アイチ・リベルテ』の編集者であるキム・アイブスをニューヨークのスタジオに迎えて話を聞きます。

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    2017/9/11(Mon)
    記事番号: 
    3
  • 気候変動で世界の寄生虫の3分の1に絶滅のおそれ 影響は甚大と米科学者

    かつてない規模の洪水とハリケーンへの対応に追われる米国で、気候変動が生態系に欠かせない寄生生物の大量絶滅をひきおこし、現在進行中とみられる地球史上6回目の大量絶滅を早めるおそれがあるとする新たな研究が発表されました。科学誌『サイエンス・アドバンシズ』に掲載された研究は、2070年までに地球上の寄生生物の約3分の1が人為的活動によって絶滅する可能性があると警告しています。シラミやノミ、蠕虫(ぜんちゅう)類の絶滅は環境に深刻な影響を与え、新たな寄生生物が人間など動物の体内に侵入、甚大な健康被害を起こす可能性もあります。報告書"Parasite biodiversity faces extinction and redistribution in a changing climate"(「気候変動により絶滅と再分布を迫られる寄生生物の多様性」)の主要著者であるコリン・カールソンに話を聞きます。カールソンは、カリフォルニア大学バークレー校の「環境科学・政策・管理」分野の博士号候補者です。ウェブサイト「ビジネス・インサイダー」は2011年、「人類史上最も聡明な16人の子ども」と題した特集で、モーツァルトとピカソとともにカールソンを取り上げました。カールソンは当時、15歳でした。現在は21歳です。

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    2017/9/11(Mon)
    記事番号: 
    2
  • エリザベス・コルバート:巨大ハリケーンの直後の今こそ気候変動について率直な話し合いを

    ハリケーン「イルマ」は10日、5段階で上から2番目に強い「カテゴリー4」の勢力を保ちながらフロリダ州フロリダキーズに上陸、同州では少なくとも4人が死亡、約600万人に停電の影響が出ました。マイアミ中心部で発生した洪水で、市内の目抜き通りブリッケル・アベニューは深さ1メートルの急流が流れる川と化しました。700万人近くに避難命令が出され、米国史上記録的な大量避難となりました。ピュリッツァー賞受賞ジャーナリスト、エリザベス・コルバートに話を聞きます。

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    2017/9/11(Mon)
    記事番号: 
    1
  • ニコール・ハンナ=ジョーンズ:白人富裕層がアラバマ州の公立学校で人種を再隔離

    全国の学校が新学期を迎えています。学校の人種隔離復活について引き続き見ていきましょう。特にアラバマ州の学校です。今週ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された、ニコール・ハンナ=ジョーンズによる新しい記事"The Resegregation of Jefferson County"(「ジェファーソン郡における人種隔離の復活」)は、アラバマ州の白人が大多数の町が次々と地域の学区から離脱し、白人ばかりの学校を新設している現状を取り上げています。これは新形態の人種隔離だと批評家は話します。ニコール・ハンナ=ジョーンズに詳しい話を聞きます。人種隔離された学校制度の中での自分の娘の学校選びについて書いた彼女の記事は、ナショナル・マガジン賞を受賞しました。

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    2017/9/8(Fri)
    記事番号: 
    3
  • ハリケーン「ハービー」後テキサス州の刑務所が恐ろしい環境に 通報者への報復も

    フロリダ州はハリケーン「イルマ」に備えています。2週間前にメキシコ湾沿岸に上陸したハリケーン「ハービー」が数日間続いた歴史的豪雨で大洪水を引き起こした後、テキサス州の刑務所の状況を見ていきます。ヒューストンの東にあるボーモント市では、水位の上昇がはなはだしく市の給水システムがマヒとなるくらいでしたが、連邦刑務所も3か所のテキサス州刑務所も囚人を避難させようとしませんでした。刑務所は浸水していないと州刑務所の職員は話しています。しかし、ボーモント市にあるマーク・スタイルズ刑務所の1階に収監されているクリフトン・クロアという囚人は妻との会話で、ハリケーン上陸時に膝まで水に浸かったことや、通過後には詰まったトイレの悪臭がしていたと話しています。ボーモントにある連邦矯正施設に収監されている夫と連絡をとっているレイチェル・ヴィラロボスと、テキサス州の刑務所職員が所属する労働組合の米国州郡市職員連盟(AFSCME)3807地区代表ランス・ローリー、デモクラシー・ナウ!通信員ルネ・フェルツに話を聞きます。

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    2017/9/8(Fri)
    記事番号: 
    2
  • デイブ・ザイリン 人種偏見に基づく犯罪捜査に黙っていないNFLスター選手マイケル・ベネットを支持

    NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の新シーズンが開幕する中、最も積極的に発言する選手の1人が、最近ラスベガスで勾留され、警官に暴行されたことを明かしました。シアトル・シーホークスのスター選手マイケル・ベネットは6日、ツイッターで声明を出しました。一人の警官が「頭を銃で吹っ飛ばしてやると僕を脅した」。「ラスベガス警察の警官たちは、ただ黒人男性がいてはいけない時間に、いてはいけない場所にいたというだけで、僕を選び出し銃を突きつけた」。この出来事は、先月ラスベガスで行われたボクシング試合の会場の外で、銃声があったという通報に警官が対応していた時に起きました。ネイション誌のスポーツ編集者デイブ・ザイリンに話を聞きます。彼はマイケル・ベネットの半生に関する本Things That Make White People Uncomfortable(『白人を不快にさせるものごと』)の著作に本人と共に取り組んでいます。

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    2017/9/8(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 世界で最も迫害されているロヒンギャ族 ビルマ政府軍は彼らを大量虐殺しているのか?

    アントニオ・グテーレス国連事務総長は、ビルマ(現ミャンマー)軍のイスラム系ロヒンギャ族に対する軍事活動が、民族浄化レベルに達する瀬戸際にあると警告しました。長期に渡り迫害されてきたビルマの少数民族であるロヒンギャ族への暴力は引き続き行われており、国連によれば軍事作戦が開始されてから12日間で、およそ15万人のロヒンギャ族が、仏教徒が多数を占めるビルマから隣国のバングラデシュに避難したということです。今週は更に毎日1万5000人が脱出すると見られています。擁護者によれば、最近でも女性や子どもを含む約800人ものロヒンギャ市民が殺害されたということです。「英国のビルマ・ロヒンギャ協会」(Burmese Rohingya Organisation in the U.K.)のトゥン・キン会長に話を聞きます。キン会長はブルマのアラカン州で生まれ育ちました。1982年ビルマで新たな国籍法が制定されたため、キン会長を含むロヒンギャ族100万人は事実上、無国籍となりました。ヒューマン・ライツ・ウォッチのアジア地区部で、フェローとしてビルマを担当するリチャード・ウィアにも話を聞きます。

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    2017/9/7(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 「話し合いで解決できるはず」:朝鮮半島の緊張が高まる中 非武装化を求める声

    韓国は北朝鮮が9月9日に再度、大陸間弾道ミサイルを試験発射すると見ています。北朝鮮は3日にも、これまでで最大規模の核実験を行なったばかりです。地下で行われた3日の核爆発は、米国が1945年に広島に投下し7万5000人が犠牲となったの原爆の数倍の威力がありました。この核実験は、朝鮮半島での米国と韓国の共同軍事演習が終了した時期に行われました。北朝鮮は以前から、毎年数万人の軍人が参加して行われるこの演習に異議を唱えてきました。6日、韓国の星州群では「戦域高高度防衛ミサイル」(THAAD)発射装置を増強配備することに反対する数百人のデモ参加者が警察と衝突しました。徹夜となったにらみ合いで、デモ隊の野営地や道路閉鎖を警察が強制的に撤去しようとし、デモ参加者数十人が負傷しました。高まる緊張と武装化反対の動きについて、THADD設置反対運動がおこった韓国の慶尚北道星州群より帰国したばかりのウォル=サン・リムに話を聞きます。また、調査報道ジャーナリストでSpies for Hire: The Secret World of Outsourced Intelligence(『雇われるスパイ--外部委託される諜報活動の知られざる世界』)を執筆したティム・ショーロック記者にも話を聞きます。

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    2017/9/7(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 「今までになかった気象現象」:ビル・マッキベン 米国の洪水 強風 火事による自然災害を語る

    歴史的規模でカテゴリー5の超大型ハリケーン「イルマ」は急速に大西洋を横切り米国湾岸に向かっています。カリブ海諸島では少なくとも10人が死亡しました。「イルマ」は大西洋上のハリケーンとしては観測史上最強のものとなっています。バービュダ島では9割の建造物が破壊され、ガストン・ブラウン首相は、同島は「事実上、居住不可能」だと宣言しました。米国では、第4位の都市であるヒューストンが米国史上最大級のハリケーン「ハービー」の災害から再建を始めようとしているところです。米国の太平洋岸北西部では広範囲に火事が広がっており、オレゴン、モンタナ、ワシントン州の数十万エイカーで山火事が発生、制御がきかない状態です。気候変動および極端な気象について、環境保護団体350.org共同創設者のビル・マッキベンに、バーモントの自宅より話を聞きます。マッキベンはEaarth: Making a Life on a Tough New Planet(『アアス(地球):過酷な新惑星で生き抜くために』)を含む複数の著書があります。

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    2017/9/7(Thu)
    記事番号: 
    1
  • ニューヨークを取り戻す: フアン・ゴンザレスが語る トランプ主義や新自由主義の政策に対抗して立ち上がる都市

    ニューヨーク市は、5日トランプ政権によるDACA(児童期入国移民送還延期措置-Deferred Action for Childhood Arrivals)撤回宣言を受けて、DACAの恩恵を受ける市民への法的サービスのための資金を拠出すると発表しました。ビル・デブラシオ ニューヨーク市長の事務所はツイッターで「あなたは一人ではありません。法的な問題に直面したら、すぐ駆け付けます」というメッセージを発信しました。DACAを維持するための闘いは、地方自治体であるいつかの都市がトランプ政権の政策を押し戻そうとする動きの最新例です。気候変動、サンクチュアリ都市、警察の責任追及、住宅問題の解決など、いつくかの地方自治体は、連邦政府よりはるかに進歩的な政策の実現を積極的に推し進めています。デモクラシー・ナウの共同ホストであるフアン・ゴンザレスの新著、Reclaiming Gotham: Bill de Blasio and the Movement to End America’s Tale of Two Cities(『ゴタムを取り戻す:ビル・デブラシオとアメリカの「二都物語」を終焉させる運動』)のテーマはまさにこのことに他なりません。

    dailynews date: 
    2017/9/6(Wed)
    記事番号: 
    2

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