パレスチナの高官ハナン・アシュラウィ トランプ仲介のモロッコ=イスラエル合意は土地窃盗と占領を正当化する
2020/12/11(Fri)
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【20/12/11/1】トランプ政権の仲介により、モロッコとイスラエルが国交樹立に合意しました。この合意にはまた、米国が、モロッコが占領中の西サハラに対し主権を持つことを認める世界で初めての国となることも含まれています。西サハラは資源が豊富な土地で、1975年以降モロッコが領土の大半を占領し続けています。国連や国際社会はそれを認めていません。この土地の土着民サハラ人は、モロッコによる占領に抵抗して何千人もが拷問や投獄を経験し、殺害されたり、失踪したりしています。モロッコは、今年8月以降にイスラエルと外交関係を結んだ4番目のアラブ国家です。これは、トランプ政権が退陣を控えてイスラエルへの国際的な支持を強化しておこうと外交的な働きかけを強めていることの一環です。パレスチナの外交官で学者のハナン・アシュラウィは、このモロッコ=イスラエル合意は土地の窃盗を正当化するものだと言います。「これは従来の行動パターンの繰り返しです。トランプ政権は使い走りの子供のように、イスラエルのために少しでも多くの勝利や利益や特権を手に入れようと尽くしてきたのです」。