米環境保護庁が除草剤ラウンドアップは安全と主張するも 陪審はモンサントに20億ドルの賠償金を命じる

2019/5/16(Thu)
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農業ビジネスの巨大企業モンサント社は、人気の除草剤ラウンドアップを巡る巨大訴訟で、これまでで最高の賠償金の支払いを命じられました。原告であるアルバおよびアルベルタ・ピリオド夫妻は、数十年に渡り自宅でラウンドアップを使用していましたが、どちらも非ホジキンリンパ腫と診断されています。この訴訟で陪審はモンサントに対して20億ドルの懲罰的損害賠償金の支払いを命じました。モンサントは現在、ドイツの製薬会社バイエルが所有しています。除草剤ラウンドアップの主要原料であるグリホサートは、発がん性があるといわれており、弁護士によれば全米各地でこの除草剤を巡る同様の裁判が数千件起こされているということです。2017年にはカリフォルニア州の陪審が、定期的にラウンドアップを使用後、がんになった学校の用務員に対し、モンサントに2億8900万ドルの賠償金の支払いを命じました。この用務員46歳のドゥエイン・ジョンソンも、非ホジキンリンパ腫を患っています。米環境保護庁(EPA)は、グリホサートに発がん性はないとしていますが、他の科学的研究や世界保健機関(WHO)は、グリホサートにさらされたヒトはがんを発症する恐れがあると結論付けています。アルバおよびアルベルタ・ピリオド夫妻が起こした裁判の共同リード弁護士ブレント・ウィズナーに話を聞きます。

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