シカゴ警官を殺人罪で訴追 ラクアン・マクドナルドを16回射撃する場面を捉えた映像の公開後
2015/11/25(Wed)
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シカゴの警察官が公務中の発砲で、第一級の殺人罪に問われるのは30年ぶりです。白人の警官であるジェイソン・バン・ダイクは、17歳のアフリカ系アメリカ人のラクアン・マクドナルドを殺害した嫌疑で、11月24日に逮捕され、保釈を認められずに拘束されています。事件が起きたのは1年以上前の2014年10月20日で、バン・ダイクはマクドナルドを16回撃ち、そのうちの数回は背後からの射撃でした。警察はマクドナルドが小型ナイフを手にバン・ダイクに突進して来たと主張しました。しかし、新たに公開された、パトカーに備え付けられたカメラによる映像が映しだしたのは、少年が複数のパトカーに背を向けて去って行くところにもう1台のパトカーが近づいて来るシーンでした。無音の映像では、その後、ジェイソン・バン・ダイク警官がパトカーから飛び降り、拳銃をマクドナルドに向けて発砲した姿が見られます。少年の身体は集中砲火を浴びて転倒しますが、歩道に倒れた後も射撃は続きました。バン・ダイクは銃撃事件後も24日に身柄を拘束されるまで、有給で内勤の仕事に就いていました。バン・ダイクは昨年10月のこの射殺事件のほかに、過剰な武力行使、不当逮捕、人種差別発言などで、これまでに少なくとも18件、市民からの苦情を受けましたがいずれも懲戒処分には至りませんでした。シカゴ市警は今週、2012年に当時22歳のアフリカ系アメリカ人女性のレキア・ボイドを射殺したダンテ・サービン警官を懲戒免職にすると発表しました。シカゴ市におけるこうした動きについて、イリノイ大学シカゴ校のアフリカン・アメリカン研究、女性学・女性史の教授を務めるバーバラ・ランスビーに話を聞きます。
