アフリカ最後の植民地:西サハラ独立国家建設運動 ポリサリオ戦線指導者の死を悼む

2016/6/2(Thu)
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西サハラで独立運動を繰り広げる指導者が5月31日に亡くなりました。ムハンマド・アブデルアジズは、サラーウィー族のポリサリオ戦線運動の指導者であり共同創設者で、享年68歳でした。ポリサリオ戦線は、1975年にモロッコが西サハラの大部分を占領して以来、西サハラの独立を要求してきました。先住民グループのポリサリオ戦線先導による16年に渡る反政府運動は、国連の仲介で91年に停戦に合意し終わりました。同合意では独立についての国民投票が約束されていましたが、いまだに実現していません。モロッコは、論争となっている地域に限定的な自治権を与えるに留まっています。世界84か国に加えアフリカ連合が、西サハラを独立国として認めています。3月には、潘基文国連事務総長がアルジェリア南西の街ティンドゥの難民キャンプを訪問した際に、モロッコは同地域を「占領」していると発言したことで、モロッコは西サハラ出身の国連職員を国外追放しました。国連職員84人が追放されたことで、モロッコとポリサリオ戦線の停戦合意も危機に晒されました。ポリサリオ戦線のシディ・オマール特使と、サンフランシスコ大学のスティーブン・ズーン教授に話を聞きます。

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