ドナルド・トランプ大統領は、7月28日にニューヨークのロングアイランドでおこなった警察官に向けた演説のなかで、警察の暴力を公に擁護したとみられる発言をし、全米の警察署長から批判が集中しています。トランプは演説の中で、ギャング組織の構成員の取り締まりについて、警察官は容疑者に対して過度の力を使う資格があるとの考えを示唆しました。トランプがスピーチを行ったロングアイランドのサフォーク郡では、ギャング組織とのつながりを疑われた在留資格のない未成年者が一斉検挙されており、未確認の容疑で地元警察に拘束されたことが問題となっていました。コミュニティ内のギャングの暴力のイメージは誇張されていると言われますが、トランプの発言はこのイメージをなぞるものです。サフォーク郡警察はトランプの発言を受けて、「私たちは(政府の)一部門として被拘束者の手荒な取り扱いは認めておらず、今後認めることもありません」とツイートしています。国際警察署長協会と警察財団(Police Foundation)、さらにニューヨークやボストン、ニューオーリンズ、ヒューストン、ロサンゼルスなどの都市の警察署長らもトランプの発言を批判しています。ニューヨーク市市民苦情審査委員会(the New York City Civilian Complaint Review Board)代表のマヤ・ワィリーと、ニューヨーク市警の元刑事で引退したグラハム・ウェザースプーンに話を聞きます。
ニューヨークの独立放送局Democracy Now!を日本語でおとどけしています