« 前  

2016年11月9日(水)

  次 »
  • 9 日、ドナルド・J・トランプがヒラリー・ロダム・クリントンを敗り第 45 代米大統領に選出され世界に衝撃を巻き起こしました。9日の時点でトランプ獲得した選挙人数は最低でも279 人、一方クリントンは 218 人でしたが、得票数ではトランプが僅差で敗れた模様です。ドナルド・トランプはこれまで一度も公職に選出されたことがありません。彼は 2015 年に、メキシコからの移民を犯罪者そして強姦者と呼ぶ演説で選挙活動を開始しました。その後、全てのムスリムの人々の米国への入国禁止を提案しました。また、競争相手や報道陣、アジア人、アフリカ系米国人、そして身体障害者を公然とあざけりました。トランプに性的暴行を受けたと名乗り出た女性は、10人以上にのぼり、2005 年に録画されたビデオでは女性に対して行った性的暴行を自慢しています。トランプは選挙活動を通して、白人至上主義者やヘイト集団から熱狂的な支持を受けました。元クークラックスクラン(KKK)の最高幹部でルイジアナ州の上院議員選に出馬して落選したデビッド・デュークはトランプの当選を歓呼で迎えています。「私の人生の中でこれほど興奮する夜はなかった。トランプ選出に我々が大きな役割を果たしたことは間違いない!#MakeAmericaGreatAgain(ハッシュタグ米国を再び偉大な国に)」とツィートしています。

  • トランプが最低でも 270 人の選挙人を獲得して米国大統領に選出され衝撃の勝利をおさめましたが、ネイション誌(The Nation)の政治記者ジョン・ニコルスによると、この勝利は民意を反映しない選挙過程の結果にすぎません。得票数ではライバルのクリントンが上回っているようなのです。「米国の選挙制度は不出来でがたが来ている。開票に大変な時間がかかる」と、ニコルスは言います。「やがて現実になるのは… 実際にはヒラリー・クリントンが勝者で、得票数では勝ったのに選挙では敗れた歴代の例の中でも最大の得票差でドナルド・トランプに勝っているということでしょう。これから、かなり票を伸ばすと思います」。ニコルスは2012年の選挙でオバマ大統領の得票数が投票日の夜には 22 万 5 千票差だったのが最終的には 5 百万票差にまでひろがったことを指摘し、大がかりな抵抗行動が起きると予想します。彼の最新の記事は、「こんな選挙結果が米国を決める」(These Election Results Will Define America)です。

  • 「歴史研究者から見れば、この選挙結果に驚きはありません」と、ドナルド・トランプの当選について、人種の正義問題記者で受賞歴もあるニコール・ハナ=ジョーンズは語ります。ハナ=ジョーンズはアブラハム・リンカーン大統領暗殺後のレコンストラクション(再建)時代そして、ジョンソン大統領が主要な公民権法を可決した後リチャード・ニクソンが白人有権者の人種的恐怖にアピールするために採用した「南部戦略」をあげ、「この国では人種問題に飛躍的な前進が起きる時にはつねに白人による反発が起こる」と指摘します。「しっかり自らを見つめ直す必要があります。しかし、この選挙は大変アメリカ的だとも言えると思います」。

  • ドナルド・トランプは大統領選中、繰り返し移民を攻撃しました。ピュリッツァー賞受賞記者で映画製作者でもあるホセ・アントニオ・バルガスにトランプの勝利に対する感想を聞きます。彼は 2011 年の NY タイムズ紙の日曜版マガジンに自らの人生を語る「在留資格のない移民としての私の人生(My Life as an Undocumented Immigrant)」を書き、秘密にしてきた事実を明るみに出し脚光を浴びました。「#EmergingUS」(ハッシュタグ・エマージングUS)の創設者兼編集人で、の創立者兼編集者で、メディア&文化団体「デファイン・アメリカン」(Define American)の創設者でもある彼は、Documented: A Film by an Undocumented American (『ドキュメンテッド:在留資格のない移民による記録映画』)とWhite People(『白人』)という二本のドキュメンタリー映画のプロデューサー兼監督でもあります。

  • 全てのムスリムの米国への入国を禁止すると選挙運動で公約したドナルド・トランプが衝撃の勝利を収めたことを受け、リンダ・サーソーは「私たちは若者達を失望させてしまった。これから続く世代を裏切ってしまった」と言います。サルスールはムスリム初のオンライン組織「エムパワー・チェンジ」(MPower Change)の代表で、「ニューヨーク・ムスリム民主党クラブ(Muslim Democratic Club of New York)」の共同設立者です。

  • FBI 長官のジェームス・コーミーが 投票日の1 週間半前に連邦議会に対して、FBI はヒラリー・クリントンの私用メールサーバー使用をめぐる捜査に関連し新たなメール捜査を行っていると通告して大統領選を揺るがした件に関して、ベテラン調査報道記者アラン・ネアンに話を聴きます。

  • 次期米国大統領に選出された人物トランプについて、1970年代から記事にしてきたウェイン・バレットに聞きます。バレットはニューヨーク・デイリーニューズ紙、ニュースサイト『デイリービースト』などでトランプ報道をしています。1991年にバレットが書いたトランプの伝記Trump: The Greatest Show on Earth: The Deals, the Downfall, the Reinvention(『トランプ:地上最大のショー:取引、転落、再出発』)はペーパーバック版で再出版されたばかりです。『デイリービースト』に掲載された最新記事は"Meet Donald Trump’s Top FBI Fanboy"(「直撃・トランプ陣営最大のFBIオタク」)です。

  • アリゾナ州からもうひとつの選挙戦のニュースです。マリコパ郡のジョー・アルパイオ保安官が7期目への立候補で敗れました。アルパイオは同州で行っている憲法違反の移民パトロールを中止することを拒否しため、連邦検察官により法廷侮辱罪で訴追され、収監の可能性に直面しています。アルパイオはドナルド・トランプの主要な支持者でした。人種プロファイリングを実施し、炎天下の野外テントを刑務所として使い移民を拘束する政策などを採用し、このテントを「私の強制収容所」と呼んだこともあります。フェニックスから「ミヘンテ」代表マリサ・フランコに聞きます。「ミヘンテ」は2015年7月、共和党全国大会で「トランプの壁を取り除こう」(the Wall Off Trump)キャンペーンを支援した活動団体です。

  • 大統領選の夜、共和党のドナルド・トランプは激戦州で続々と勝利しました。民主党予備選でバーニー・サンダースが熱烈な支持を受けた州です。サンダースが民主党予備選で勝っていたら大統領選の結果はどうなっていたでしょう。調査報道サイト『インターセプト』のリー・ファンとリンダ・サルスールに聞きます。サルスールはムスリムの民主党活動家でサンダース陣営で代理人を務めました。

  • トランプを予想外の勝利に導いたのは何だったのか、ニコール・ハナ=ジョーンズとリー・ファンに聞きます。ハナ=ジョーンズは『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』で人種に関する不当行為について報道しています。リー・ファンは調査報道サイト『インターセプト』で金と政治のつながりを探る調査報道記者です。

  • ネットワーク局CBSのCEOレスリー・ムーンブスは今年早々、ドナルド・トランプの大統領選出馬で同社は大儲けすることになると放言しました。「アメリカには良くないことだろうが、CBSにとっては願ってもないことだ。金が続々と流れ込む。我々にとって最高の年になりそうだ」。ムーンブスはさらに言いました。「こう言っちゃなんだが、ドナルド、行け行けどんどんってとこだ」。ここ1年半にわたり、ドナルド・トランプを支えてきたメディアの役割について、3人のジャーナリストと考えます。リー・ファンとジョン・ニコラス、ホセ・アントニオ・バルガスです。

  • ドナルド・トランプは、経済問題でポピュリストとして大統領選を戦いました。しかしジャーナリストのリー・ファンによると、トランプは企業ロビイストに囲まれています。調査報道サイト『インターセプト』のファンの記事によると、トランプの政権移行チームには、コーク・インダストリーズ社とウォルト・ディズニー社のロビイストであるマイケル・カタンツァロ、ゴールドマン・サックスのロビー活動をしていたエリック・ウエランド、エトナとベライゾンを代表するロビー会社を保有するウィリアム・パラトゥッチがはいっています。

  • ニューヨーク・タイムズ紙によると、ドナルド・トランプの息子は共和党全国大会前に、オハイオ州知事で共和党予備選候補の一人だったこともあるジョン・ケーシックのアドバイザーに電話し、ケーシックには「史上最も強力な副大統領」になる気があるかと打診したと言われています。ケーシックに、内政と外交政策の両方を担当させるという提案でした。トランプの息子は、ドナルド・トランプの役割は、「アメリカをもう一度偉大にすることだけだ」と述べたと伝えられています。この話からすると副大統領としてのマイク・ペンスの役割はどんなものになるのでしょうか。インディアナ州知事としてのペンスの実績を検証します。

Syndicate content