43人の学生が行方不明になったことに対する怒りが広がる中、メキシコのゲレロ州では抗議者たちが州議会に火をつけました。今から約7週間前の9月下旬、アヨツィナパ師範学校(Ayotzinapa teacher’s college)の学生たちが警察の襲撃を受け、行方不明となっています。メキシコの検事総長ヘスス・ムリリョ・カラムが11月7日、同事件の容疑者らが、学生たちを殺害し、ゴミ捨て場で遺体を焼却したと認めたと発表して以来、抗議運動は激しさを増しました。同事件では70人以上が逮捕され、その仲には警察に襲撃を命令したと告発されているイグアラ市長もいました。メキシコ各地で数万人が非暴力的抗議デモに参加する一方、一部デモ参加者は政府庁舎の包囲や、車への放火、主要道路の封鎖などをしています。行方不明の学生の親たちは、3グループに分かれメキシコ各地を巡回してわが子の帰宅を求めるツアーに出ると発表しました。ゲレロの州都チルパンシンゴから独立ジャーナリストで著書もあるジョン・ギブラーに話しを聞きます。「もうこれは汚職とは呼べないでしょう。警察とギャング組織が完全に一体化して同じ業界の2つの部門になったのです」とギブラーは言います。
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