エジプトでは、ムスリム同砲団を含む政府批判の声に対する弾圧の大幅な強化が起こっています。エジプトの軍事政権は、12月第4週に自爆攻撃で14人が死亡したことを受け、ムスリム同砲団を「テロ組織」と指定しました。ムスリム同砲団はこの攻撃を非難し、団とは無関係の別のジハード(聖戦)団体が犯行声明を出したにもかかわらず、この発表が行われました。エジプト政府は、「テロ」のレッテルを利用して、数百人の同砲団メンバーを逮捕し、彼らの資産を差し押さえました。これは、大規模抗議行動を受けて7月にムハンマド・ムルシ大統領が失脚して以来始まった弾圧の最新のものです。反政府活動家とジャーナリストらに対する弾圧もまた強化されました。2011年の民衆蜂起の指導者的人物であるアラー・アブド・エルファタとアハメド・マーヘルの二人は、新しい抗議行動禁止法を批判したために逮捕されて以来、勾留されたままとなっています。エルファタは裁判を待っている状態で、マーヘルと他の二人には、3年の禁錮刑が科せられました。一方、ニュースネットワーク、アルジャジーラの4人のジャーナリスト、記者のピーター・グレステ、プロデューサーのモハメド・ファーミーとバヘール・モハメド、カメラマンのモハメド・ファウジーは、「虚偽のニュースを流し」、ムスリム同砲団と会合を持った容疑でカイロで逮捕されました。現在ファウジーだけが釈放されています。エジプトの軍事政権はアルジャジーラを繰り返し標的にし、事務所を強制捜査し、支局の閉鎖と何人かのスタッフの国外退去を命じています。今回の逮捕は、エジプトとその他の世界中の問題のある場所でのジャーナリストたちの危険の状況を詳述する新たな報告が出される中で起こりました。ジャーナリスト保護委員会によると、エジプトの状況は6人の記者が殺害されるなど、2013年に今までのとの年よりも「劇的に悪化」したといいます。エジプトの数字は、少なくとも29人のジャーナリストが殺害されたシリア、10人のジャーナリストが殺害されたイラク、に次ぐものとなっています。全体として見ると、世界中で殺害された少なくとも70人の記者のうちの3分の2が中東で占められています。ジャーナリスト保護委員会の中東と北アフリカプログラム・コーディネーターのシェリフ・マンソールと、デモクラシー・ナウ!の通信員で「ザ・ネイション・インスティチュート」(The Nation Institute)の研究員であるシャリフ・アブドゥル・クドゥースの二人から話を聞きます。
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