現在、政府のテロリスト監視リストには何十万人もの人たちの名前があがっていますが、12月2日、サンフランシスコで注目の裁判が始まります。スタンフォード大学の博士課程の学生ラヒナ・イブラヒムが、米政府を相手取り訴訟を起こしたのです。イブラヒムは2005年にマレーシアから米国に戻り、スタンフォード大学での学業を終了させようとしましたが、飛行機への搭乗を拒否されました。彼女の名前がリストに載ったためです。ニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、正式名称「テロリスト・スクリーニング・データベース」と呼ばれる連邦政府のテロリスト監視リストは、少なくとも70万人にまで膨れ上がっています。そして、リストに記載されている人物はしばしば、ひときわ厳しい監視下に置かれ、飛行機での移動を禁止され、国境を超えようとすると尋問の対象になっています。政府は誰がこのリストにいるのか、どうしたらリストから外れることが出来るのか、そもそもリストに載せられる規準は何なのかを公開することを拒否しています。ほとんどの場合、自分の名前がこのデータベースに載せられていることなど、飛行機に乗ろうとするまで全く分かりません。本日はニューヨーク州立大学バッファロー校ロースクールの准教授で論文The Hidden Costs of Terrorist Watch Lists(『テロリスト監視リストの見えざる負担』)の著者であるアーニャ・バーンスタインに話を聞きます。
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