« 前  

2012年6月6日(水)

  次 »
  • ウィスコンシン州のスコット・ウォーカー知事が歴史的なリコール選挙を勝ち抜き知事に留まることになりました。これは彼が同州の公務員の団体交渉権を大幅に縮小するという異論の多い取り組みを始めてから1年以上経って行われたリコール選挙でした。ウォーカーがこの選挙で費やした資金は対抗馬のミルウォーキー市長トム・バレットの7倍です。特に州外の右翼寄付者たちが数百万ドルを投じています。ネーション誌のジョン・ニコルズ記者に話を聞きます。「我々は、きちんと組織化すればいくら相手の選挙資金が巨大でもそれに対抗できる、といつも信じていたいのです」とニコルズは言います。「しかし、今回ウィスコンシン選挙で、無制限の資金と戦う新時代に突入していることについて、実に強烈な教訓を得たわけです。これはしっかりと検証すべきです──ウィスコンシンだけではなく、この国全体にとって」。ニコルズは、共和党が全国規模でウォーカー支持に動いたのに対し、ほとんど傍観者の立場で選挙に関わらなかった民主党全国委員会とオバマ大統領を批判しています。「数百万ドルの選挙資金と共和党全国委員会による全米あげての取り組み、それに対して民主党側はオバマ大統領のツイッターのメッセージが一つだけ。これらを比べれば、結果が痛いものであったのは当然でしょう」と彼は言います。

  • ウォール街占拠運動の数ヶ月前、ノーベル賞受賞経済学者ジョセフ・スティグリッツはバニティフェア誌に"Of the 1%, by the 1%, for the 1%" (『1%の、1%による、1%のための』) という記事を書きました。今度は同じ問題を新著で取り上げて、今このアメリカで不平等が他のどの工業国よりも甚大なものになってしまったことを検証しています。彼によると、米最大の小売りチェーンのウォルマートの6人の相続人が手にする富は、米国社会の下から30%のすべての人々の財産に匹敵するそうです。「トップの人々がいかに裕福か、同時に、底辺層がいかに貧乏か、その2つをこの具体例が説明しています」とスティグリッツは言います。「それは、我々の社会でどんどんひどくなる分断を象徴しています」。5日、ブルームバーグ・ニューズが、ウォールストリートのトップのCEOたちが手にした報酬は昨年、20%以上増加したと報じました。その一方で国勢調査のデータによれば、アメリカ人のほぼ2人に1人までが、つまり1億5000万人が貧困層に転落した、または低所得層に分類されることを示しています。「アメリカ合衆国は(先進工業国の中で)不平等の度合いが世界で一番大きい国です。そしてそれはさらに悪化している」とスティグリッツは言います。「もっと悪いことは、米国が機会に関する均等度が最も低い国にもなっていることです」

  • 欧州の指導者たちがこぞってこの最悪の公的債務危機に取り組む中、ノーベル賞受賞経済学者ジョセフ・スティグリッツはドイツ、米国および国際的な債権者たちが後押しする緊縮財政の施策は「関係諸国をどんどん弱体化させるだけだ」と主張します。もしヨーロッパ経済が引き締められれば、「我々の経済も底なし穴に落ち込んでしまう……こうした施策は次には我々の弱体経済を景気後退に陥らせる確率を高めます」。スティグリッツの新著はThe Price of Inequality: How Today’s Divided Society Endangers Our Future(『不平等の値段:今日の分断された社会が我々の未来を危うくするわけ』)です。

Syndicate content