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2011年9月9日(金)

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  • オバマ大統領は8日夜、議会の上下両院合同会議で演説し、景気刺激と雇用創出のための減税や新規財政出動を含む総額4470億ドルの一括法案を明らかにしました。米国で1400万人が失業し880万人が常勤雇用を求めながらも非常勤で働かざるを得ない状況の中での演説です。現在の公式発表の失業率は9.1%、しかも6%を下回るのは2017年以降だろうとホワイトハウスも予想しています。この雇用危機は特にアフリカ系アメリカ人に深刻で、この層での失業率は8月時点で16.7%にまで跳ね上がっています。これは1984以降で最悪の数字です。NAACP(全米黒人地位向上協会)の経済プログラム専務理事であるデドリック・ムハンマドと、アメリカ製造業同盟の創始者で事務局長のスコット・ポールに話を聞きます。

  • 今週末は9.11同時テロから10周年で、世界貿易センター跡地に数千人の人々が集まります。日曜日には追悼式典が行われ、9.11記念施設も翌12日の月曜日から一般公開されます。もっとも、1ワールドトレードセンターの工事は続いており、完成はまだまだ先の話です。この10周年は世界のメディアで大きなニュースになっていますが、グラウンド・ゼロの再建に関して異論の多い側面もままあり、そこにはあまり注意が払われていません。時を同じくしてオバマ大統領が大規模な新雇用計画を発表しましたが、工事計画の重要部分は海外企業が受注しているのです。最高層となる1ワールドトレードセンターの低層階部分の耐爆風仕様特殊ガラス外壁の製造契約は中国のガラス会社が勝ち取りました。また、ステンレス鋼も約250トン分がドイツから輸入されるのです。一時は「フリーダムタワー」の名前で知られた105階の高さとなるこの巨大摩天楼には、いまのところ2つの入居者しか決まっていません。リース契約に最初にサインしたのはチャイナ・センターです。オフィス階の64階から69階までを占め、中国系企業の米国進出を支援するとともに、いくつかの中国企業のオフィスも収容するようです。もう1つのテナントは出版業界の巨大企業コンデナストです。こちらは20階から41階までを占めるアンカーテナント(集客力のある中心テナント)になる予定で、賃貸料もかなり割引されています。ニューヨーク・タイムズ紙の経済コラムニストでグラウンド・ゼロの再建を綿密に取材しつづけ、最近「9.11の白象(無用の長物)」というコラムも執筆したジョー・ノセラに話を聞きます。アメリカ製造業同盟の事務局長スコット・ポールにも話を聞きます。

  • 9.11がさまざまに語られる中で、忘れられがちな犠牲者集団が多数の救助作業員です。彼らはグラウンド・ゼロの汚染物質を浴びて、後日に体調を崩しています。プロプブリカの最新記事によると、ワシントンとニューヨークの連邦職員たちが、当初知られた以上に、健康被害の懸念を過小評価し、情報を不正確に伝えたり隠蔽していたりしたことによって、避けられたかもしれない作業員による汚染物質の吸引を招いた事実が、最近見つかった文書でわかりました。一方、グラウンド・ゼロの有毒な瓦礫や粉塵にさらされることによって癌になる危険性があるという、画期的な可能性のある証拠が新しい研究によって提示されました。医療ジャーナル誌『ザ・ランセット』によると、グラウンド・ゼロの粉塵や煙にさらされた男性消防士たちは、さらされなかった同僚たちに比べて発癌率が19%ポイントも高くなります。この発見が発表されたのは、国立労働安全衛生研究所が9.11後の世界貿易センターの廃墟の噴煙と癌発生を結びつける十分な証拠はないと結論付けてから、ちょうど1カ月後のことです。消防士や救助作業員たちは癌になっても、9.11の現場で働いた人たちに与えられる特別医療保険法では適用対象外になっているため、治療費を受け取れませんでした。 City of Dust: Illness, Arrogance, and 9/11 (『粉塵の街:病気、傲慢、そして9.11』)の著者アンソニー・デパルマの話を聞きます。彼は最近プロプブリカにもNew Docs Detail How Feds Downplayed Ground Zero Health Risks(連邦職員がいかにグラウンド・ゼロの健康被害を小さく見せたかを示す新証拠)という記事を書きました。また「ニューヨーク環境保護法と正義のプロジェクト」事務局長のジョエル・カプファーマンにも登場願います。彼は米環境保護庁と当時の同庁長官クリスティン・トッド・ホイットマンを訴えた住民と作業員のグループの弁護団の1人でした。

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