ノーム・チョムスキーが語るアリエル・シャロン:死人の悪口を言わない慣習が「沈黙の誓いをもたらしている」

2014/1/13(Mon)
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8年間昏睡状態にあったイスラエルのアリエル・シャロン元首相が11日、85歳で死去しました。シャロンは、イスラエルの1948年の建国以降の主な戦争の全てに関与したイスラエルの歴史上最大の政治家の1人です。パレスチナ人にとっては、シャロンはイスラエル・パレスチナ対立の歴史上最悪の政治家の1人でした。彼は入植地建設運動の父とみなされており、また、パレスチナ人とレバノン人2万人を殺害したとされるイスラエルのレバノン侵攻の立案者だったと認識されています。シャロンの遺産について世界的に有名な反体制知識人、言語学者、作家、マサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキー、そしてコロンビア大学「アラブ研究のエドワード・サイード教授」を務めるラシード・ハーリディー、さらにオックスフォード大学国際関係学名誉教授のアヴィ・シュライムの3人のゲストに話を聞きます。「亡くなったばかりの人の悪口を言ってはいけないという慣習があり、それにより残念ながら沈黙の誓いのようなものがもたらされている。なぜならば良いところが何もないからだ。彼は残忍非道な人殺しでした。彼には『可能な限り偉大で力を持った、可能な限りパレスチナ人の少ないイスラエル』という彼を生涯動かし続けた固定観念がありました。彼はこの理想の実現のために紛れもなく勇気と責任を示しましたが、それは醜く恐ろしいものでした」とチョムスキーは語ります。

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