デイリーニュース

  • 「これまで耳にしたことが”ない”最も重要なジャーナリスト」:ウィリアム・ワーシー(1921-2014)追悼

    本日は、今月初頭に92歳で逝去した草分け的ジャーナリストのウィリアム・ワーシーの追悼番組をお届けします。ワーシーは冷戦の最中、ソビエト連邦、キューバ、中国、イラン、北ベトナム、アルジェリアで取材を行い、米政府に挑戦しました。また、A・フィリップ・ランドルフやマルコムXといったアフリカ系アメリカ人指導者の多くと深い親交がありました。1950年代後半、中国取材から帰国した彼のパスポートの更新を国務省は拒否しました。パスポートを所持していないにも関わらず、キューバ革命から2年後の1961年にはキューバへ渡航、フィデル・カストロへインタビューを行いました。彼は、キューバへ渡航した罪ではなく、パスポートを所持していない米国市民として違法に米国へ入国した罪で、帰国した際に逮捕されました。彼の数々の苦難はフィルオークスの歌「The Ballad of William Worthy」(『ウィリアム・ワーシーのバラード』)となりました。1981年、米政府が支持する国王を追放したイラン革命の2年後、ワーシーはイランへ渡航し、その結果、大きな反響をよんだ米政府のイランでの行動についての暴露記事の数々が発表されました。

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    2014/5/19(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 死活問題:退役軍人省長官 帰国後の兵士の診察遅延をめぐり 激しく追及される

    十名の米退役軍人が、病院での診察を待っている間に死亡したことが明らかになり、5月15日、退役軍人省のエリック・シンセキ長官が上院委員会で、退役軍人向け医療センターでの診察遅延および隠蔽について証言を行いました。委員会は、アリゾナ州フェニックスおよび、コロラド州フォートコリンズの退役軍人向け病院が、診察まであまりにも長期間待たされた患者の記録を隠すために複雑な方式を使っていたと最近明らかになったことについて、シンセキ長官を激しく追及し、これは犯罪捜査の対象になる可能性もあると示唆しました。退役軍人および米国内の軍関連問題を担当する、「調査報道センター」(Center for Investigative Reporting)のアーロン・グランツ記者の反応をうかがいます。また、セントルイスの退役軍人向け病院における、非倫理的な職場での行為を報告したのち、精神科科長の地位を追われたとする、退役軍人の内部告発者にも話を聞きます。ドクター・ホセ・マシューズは降格処分となり、現在は病院地下室で給与および恩給審査をしていると言います。担当弁護士のアリエル・ソロモンと共に話を聞きます。

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    2014/5/16(Fri)
    記事番号: 
    3
  • ニューヨーク・タイムズ紙が初の女性編集長を更迭 報道局での男女平等を求める数十年来の運動はつづく

    ニューヨーク・タイムズ紙の160年の歴史で初の女性編集長となったジル・エイブラムソンが解雇されました。報道によれば、エイブラムソン編集長は前任の男性編集長たちに比べて給与が低いことに不服を訴えていたといいます。エイブラムソン元編集長は「不愛想」で「強引」な管理スタイルだったという、おそらく根拠のない誇張された性格描写に対しては、同様の役職の男性が同様の行動をするのは普通とされるだけでなく、奨励さえされているという反論がなされています。「ジルは多数の女性を重要な地位に据えましたし、年下の女性たち、そしてニューヨーク・タイムズ紙に勤めるすべての女性の手本となる存在でした」と、本日のゲストで、ニューズウィーク誌初の女性編集長となったリン・ポヴィッチは言います。「(タイムズ紙の女性記者たちは)彼女の解任され方にショックを受けています」。ポヴィッチはメディア界における女性の地位についても語ります。彼女は1970年に、ニューズウィーク誌が女性を調査員としてしか雇わず、記者または編集者に昇格させることはほとんどないことを不当とする訴訟の先頭に立ち、女性の地位向上への一端を担いました。同裁判は勝訴判決となり、つづいてタイム誌、リーダーズ・ダイジェスト誌、ニューヨーク・タイムズ紙、NBC、そしてAP通信でも女性たちが裁判を起こしました。

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    2014/5/16(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 真性右派のヒンドゥー至上主義者がインドの産業界をバックに新首相に

    世界最大規模となるインドの総選挙で、初期の開票結果によれば、野党リーダーのナレンドラ・モディが地滑り的勝利で、同国の新首相になる可能性が高くなりました。モディは、ヒンドゥー至上主義政党、インド人民党(BJP)のリーダーです。「インドの産業界が望んでいた結果となりました」と、インド出身の作家でジャーナリストのシッダールタ・デブは言います。デブによれば、モディは「熱心な開発推進派、つまりビジネス寄りの政治家」です。モディがグジャラート州首相を務めていた2002年に、同州では反ムスリム暴動で少なくとも1000名の死者が出ました。この流血事件の後、米国務省は、モディのビザを取り消しました。モディは暴動時の自己の行動について一度も謝罪も釈明もしていません。デブは先日英ガーディアン紙に"India’s Dynasty-Dominated Politics Has No Space for Dissent"(反対意見を許さない、世襲による権力継承をつづけてきたインドの政界)と題された記事を寄稿、またノンフィクション The Beautiful and the Damned: A Portrait of the New India (『美しきものと呪われたもの:新しいインドの横顔』)も執筆しています。

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    2014/5/16(Fri)
    記事番号: 
    1
  • オバマ大統領に称賛されたばかりの節約企業ウォルマート 請負業者の賃金窃盗裁判が2100万ドルで示談に

    オバマ大統領がウォルマートを、同社のカリフォルニア州の支店で行った演説の中で賞賛した、そのほんの数日後、カリフォルニア州の1800名以上の倉庫労働者がウォルマート最大の下請け業者を相手取った訴訟で示談を勝ち取りました。5月14日、カリフォルニア州でウォルマートが使用する3倉庫の労働者たちは、賃金窃盗裁判で2100万ドルの示談に応じました。労働者たちはウォルマートと、倉庫を所有、運営する別会社、シュナイダー・ロジスティクス(Schneider Logistics)社に対する裁判を起こしていました。示談金はすべてシュナイダー社が支払います。訴状によれば、労働者の給与は法定最低賃金よりも低いことがよくあり、規定された休憩も、残業手当の支払もなかったといいます。倉庫労働者たちの弁護を務めたテレサ・トレイバー弁護士と、英シンクタンク「デモス」(Demos)の政策アナリスト、キャサリン・ラチュリンに話を聞きます。

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    2014/5/15(Thu)
    記事番号: 
    4
  • ファストフード企業CEO 平均的従業員との給与格差1200倍にも関わらず 労働者の賃上げ要求には反対

    全米および世界各地で数千名のファストフード店員が5月15日、一日ストライキを行い、生活可能な賃金を求めています。最近の報告によればファストフード企業のCEOは、平均的ファストフード店員と比較して1200倍の給与所得があり、このような格差は短期的利益増加にはなっているものの、労働者の安全と経済全体みれば損害となっているといいます。同報告書を執筆した英シンクタンク「デモス」(Demos)の政策アナリスト、キャサリン・ラチュリンと、バーガーキングに9年勤務し、カンザスシティでのストライキに参加するテランス・ワイズに話を聞きます。ワイズはこうした行動に参加するのは4度目となります。

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    2014/5/15(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 「この不平等を止めなくては」:ファストフード店員のストライキ 数十都市に広まる

    5月15日、歴史的な動きとなる、数千名のファストフード店員による1日ストライキが、セントルイス、カンザスシティ、ミルウォーキー、オークランド、デトロイト、シカゴ、ロサンゼルス、そしてニューヨークを含む、少なくとも150都市で行われます。オーガナイズを行う「ファストフードに前進を」(Fast Food Forward)によれば、世界30か国以上、80都市の労働者も、この日の運動に加わる予定です。労働者たちは組合をつくる権利および、現在の最低賃金である時給7.25ドルから、約2倍の15ドルに引き上げるよう要求しています。ニューヨークのエンパイアステート・ビルディング向かいのマクドナルド前より、デモ参加者の声を紹介します。

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    2014/5/15(Thu)
    記事番号: 
    2
  • 討論:米連邦通信委員会がネットの未来について投票 ネットの中立性を守るための最善策とは?

    米連邦通信委員会(Federal Communications Commission/FCC)は5月15日、ネットの中立性、つまり自由で開かれたインターネットという概念を事実上、放棄することになる可能性のある新ルールについての投票を行います。FCCの提案では、メディア企業は追加料金を払うことによって、インターネット・プロバイダーから、自社の製品やコンテンツを提供する際により速い接続を使えるなどの優遇を受けられることになります。2014年のはじめに廃止された従来の規制では、プロバイダーはすべてのコンテンツの平等なスピードでの提供を強制されていました。投票が目前に迫り、反対派は「FCCを占拠せよ」(Occupy the FCC)野営地を設置し、連邦規制機関にブロードバンドを公共設備と再分類しなおすよう求めています。それによって、ネットの中立性をブロードバンドの必要条件とする可能性が出てきます。米国のブロードバンド・プロバイダーおよび同業界企業28社のCEOは、ブロードバンドの規制は「多大なコストを課すこととなり、インターネット経済全般に前例のない政府による細部への管理を許すことになる」と主張し、ブロードバンドを公共設備と分類しないようFCCに求めています。ネットの中立性について2人のゲストに討論をしてもらいます。

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    2014/5/15(Thu)
    記事番号: 
    1
  • グレン・グリーンウォルド: 米国のメディアは「去勢され、不能で、退化している」

    グレン・グリーンウォルドへの長時間インタビューの締めくくりとして、ピューリッツァー賞受賞について、また彼が報道したエドワード・スノーデンのNSA漏えい文書に対して、敵対的な態度をとったジャーナリスムと企業メディアの反応について振り返ってもらいます。「一つや二つだけでなく、何十もの記事を発表し始めると、政府だけでなく、同僚のジャーナリストたちまでもが、次第に我々に敵対的な態度と取り始め、『これはもはやジャーナリズムではない』と言いました。なぜなら、彼らのジャーナリスムとはこういう報道をしないことだからです、とグリーンウォルドはいいます。「つまり我々の報道は、政府を保護するという暗黙の規則に従がっていないのです」

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    2014/5/14(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 「まるでスパイ映画のようだった」: グレン・グリーンウォルドが語るエドワード・スノーデンとの最初の密会

    グレン・グリーンウォルドとの長時間インタビューの第2部をお届けします。まず、彼がNSA内部告発者エドワード・スノーデンとの最初に会った時のことを語ります。グリーンウォルドと映画監督ローラ・ポイトラスは2013年6月、香港に滞在していたスノーデンと最初に会い、米国家安全保障局(NSA)の巨大な監視体制を、世界に暴露する一連の記事を発表したジャーナリストです。グリーンウォルドは新刊『暴露 スノーデンが私に託したファイル』を出版したばかりです。彼はスノーデンに最初に会った時のことを次のように語ります。「問題は、君をどうやって見分けるかということだ、と私は言いました。我々は君について何も知らない。年齢も、外見も、人種も、性別ですらわからない。するとスノーデンは、『左手にリュービックキューブを持ってますから、分かりますよ』と言いました。実際彼は、リュービックキューブを持って我々のほうに歩み寄り、自己紹介をしました。これが我々が彼に最初に会ったときのシーンです」

    dailynews date: 
    2014/5/14(Wed)
    記事番号: 
    1

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