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2021年1月27日(水)

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  • 【21/01/27/1】ジョー・バイデン大統領は、非白人有権者から幅広い支持を得て当選し、就任2週目には、ホワイトハウスがバイデンの「人種的平等」アジェンダとよぶ政策を進めるため、4つの大統領令に署名しました。これらの大統領令は、住宅供給における反差別政策の強化、司法省の民間企業に刑務所運営を委託する契約の打ち切り、先住民の主権の再確認、アジア系米国人や太平洋諸島の人々へのヘイト解消へのとりくみの強化を目的としています。こうした人種差別解消へむけたバイデン大統領の動きの背景には、新型コロナウイルスの感染流行によって、米国の非白人コミュニティが大打撃を受けているという実情があります。感染率、死亡率、失業率が他の地域にくらべて高いのです。ハイランダー研究教育センター(Highlander Research and Education Center)の共同事務局長のアシュリー・ウッダード・ヘンダーソンは、バイデンの大統領令は「一歩前進」だとして、政府に行動を迫った社会運動の成果だといいます。「この前進は、バイデンの好意のおかげではありません。社会運動があったからこそ、人種の平等が米国政府の行政部が優先する政策になったのです」。

  • 【21/01/27/2】ジョー・バイデン大統領は大統領令を出し、連邦政府の管理の公有地における新たな石油・ガス鉱区借用権付与を停止し、ホワイトハウスの科学顧問評議会を再設立し、2030年までに国有地と水の30%を保護するという目標を設定する予定です。バイデンはまた、環境の正義に関する取り組みに力を入れるため、ホワイトハウスに環境正義に関する省庁間の評議会を設立し、汚染と気候危機によって深刻な影響を受けた非白人コミュニティへの投資を増やすよう連邦政府機関に指示するなどいくつかの構想を発表します。これらの対策や、キーストーンXLパイプラインの建設許可取り消し、北極国立野生生物保護区での石油・ガス開発許可の停止などの大統領令に先立ち、バイデンは大統領就任式での演説で、気候危機を米国が直面している中核的な問題の一つだと宣言していました。政治行動組織「サンライズ運動(Sunrise Movement)」の共同創設者で事務局長のバルシニ・プラカシュは、バイデンは「良いスタートを切っている」としながら、トランプ政権が残したダメージを修復するだけではだめで、さらに進まなければならないと語っています。「ジョー・バイデンには、政府レベルでもっと多くのことを行い、連邦政府の各部門に行動するよう指示してもらう必要があります。しかし、同時に、バイデンには連邦議会に積極的に働きかけて民主党議員をまとめ、環境保全分野で創出される何より大切な緑の雇用や、ずっと要望のあった米国のインフラ回復計画など私たちが必要とする法を議会で通過させる必要があるのです」と、プラカシュは指摘します。

  • 【21/01/27/3】1月は、米国の新型コロナウイルスの感染による死亡率が最悪の月になりました。これまでに80,000人を超える人々がこの感染によって死亡していますが、公衆衛生の専門家は新型コロナウイルスの新たな、伝染力のさらに強い変種の出現で、状況が悪化する恐れがあると懸念しています。ジョー・バイデン大統領は、新たに2億回分のワクチンを購入する計画を発表し、夏までに米国のほとんどの人がワクチンを接種できるようにしたいと述べましたが、ワクチン供給は、問題続きです。ニュースサイトのデイリー・ビースト(Daily Beast)によると、4,100万回分のワクチンがいくつかの州に配布されたが、実際に投与されたのは2,200回分にも満たない、といいます。一方で、ワクチンが底をついたと報告している州も多いといいます。「州によっては連邦当局に、ワクチンの配布過程で何百万回分ものワクチンが消えたと考えられる、と報告しています」と記者のエリン・バンコは語り、こう指摘します。「バイデンチームが今やろうとしていることは、これらのワクチンがいったいどこにあるのかを見つけだす会計実務のような作業です」。

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