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2020年11月18日(水)

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  • 【20/11/18/1】感染率がすでに記録的な高さになっている米国の公衆衛生当局は、感謝祭の休日が始まり、新型コロナウイルス感染の急増が予想される事態に備えています。こうしたなか、マスク着用を義務付けることに反発している共和党の知事の一部で、態度を改める知事が出始めています。それでも、共和党は、マスク着用以外でも公衆衛生上の対策をとることに、いまだに抵抗しています。この間、テキサス州では2度目となる過去最高の新型コロナの感染者数を記録しています。米国とメキシコの国境沿いに位置するエルパソ郡は、住民の80%がラテン系米国人で、米国で最悪規模の新型コロナ感染急増が起きている地域の一つです。現在、10台の移動式遺体安置トレーラーが使われていますが、感染者や死亡者数は地元の病院の収容能力を超え、刑事施設の受刑者が1時間にわずか2ドルという賃金で、遺体を移す作業にあたっています。「私たちは、全力を挙げています。しかし、努力も限界を超えていて、重症の患者でも入院させることができない状況です」。肺疾患と救命救急治療では指折りの医師、エミリオ・ゴンザレス・アヤラは切実な声をあげています。Image Credit: Reuters / Ivan Pierre Aguirre

  • 【20/11/18/2】新型コロナウイルスが全米で猛威をふるっていますが、この感染症が急速に広がったことで、先住民コミュニティはどのような影響をうけているかを、検証します。これらの地域は、先住民以外の地域とくらべて、感染者数と死者数が過度に高くなっています。「ここでは、多くの人が亡くなっています。たくさんの人が死に、たくさんの人が病院に運ばれています」と、ジョディ・アルシャンボーは言います。ジョディは、スタンディングロック・スー族の市民で、オバマ大統領時代には米国先住民問題の大統領特別補佐官を務めました。ナバホ族と全米の先住民の青年のために活動する団体「プロテクト・ザ・セイクリッド」(Protect the Sacred)の創設者、アリー・ヤングは、ナバホ族の準自治領であるナバホ・ネイション(Navajo Nation)では、新型コロナ感染の「上昇率を抑えるために必死でとりくんでいる」が、近隣地域では公衆衛生対策を十分にとっていないため、依然として感染を受けやすい状況に置かれていると、語っています。「ナバホ族は、人々がマスクを着用していない地域を移動しなければなりません。そこの人々は、自分たちが隣人にどれほど悪い影響を与えているか、考えていない」とヤングは批判しています。

  • 【20/11/18/3】米国先住民有権者の投票率が、今回の選挙では大幅に増加し、選挙結果を左右する主要な州で、ジョー・バイデンの勝利を後押ししました。しかし、先住民の部族や彼らがドナルド・トランプを倒すためにどんな役割を果たしたかについて、主要メディアはほとんど目を向けていません。アリー・ヤングに話を聞きます。アリーは、米国先住民のナバホ族の準自治領であるナバホ・ネーション(Navajo Nation)の市民で、「プロテクト・ザ・セイクリッド」(Protect the Sacred)運動の創設者で、馬に乗って投票所へ行こうという運動を組織しました。先住民の若者に、投票する気にさせることが、重要なことだったとアリーはいいます。「若い人たちが、今回の選挙に参加しようという意欲をあまり感じていないことは耳にしていました。かれらに、今回の選挙は、見過ごすわけにはいかないということをわかってもらいたかったのです」。Image Credit: Twitter / @allieyoung13

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