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2020年6月24日(水)

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  • 今年最大の進歩派による番狂わせになりそうです。アフリカ系米国人の元中学校校長ジャマール・ボウマンは23日に行われたニューヨーク州の予備選挙で、16区選出の民主党現職下院議員のエリオット・エンゲルに勝利したようです。投票結果はまだ確定したわけではありませんが、ボウマンは、エンゲルを大差でリードしています。エンゲルは、民主党の重鎮で下院外交委員会の委員長を務め、イスラエルを支援していることでも知られています。ボウマンは、グリーン・ニューディール、メディケア・フォー・オールや、警察への予算縮小を支持しています。23日夜に開催された選挙集会での、ボウマンのスピーチを放映します。

  • イスラエル兵士が23日、占領下の西岸地区の検問所で27歳のアハマド・エレカットを殺害しました。アハマドは、その夜、結婚式をあげることになっていた妹を、車で迎えに行くところでした。アハマド・エレカットは、パレスチナ政府高官でパレスチナ解放機構(PLO)事務総長のサエブ・エレカットの甥で、パレスチナ系米国人法学者ヌーラ・エレカットのいとこです。イスラエルは、アハマドが兵士に向かって、車で体当たり攻撃をしようとしていたという根拠のない主張をしている、ヌーラは言います。「私たちが把握しているのは、アハマドが車のコントロールを失ったか、あわてていて運転中に混乱したということです。それだけのことで、イスラエル兵は、アハマドに向かって、即座に何度も発砲したのです」と、ヌーラは言います。

  • 「黒人の命も大切」(Black Lives Matter)の抗議行動は、スポーツ分野での人種的正義についての対話を劇的に進展させている。こう話すのは、元NBA選手で著述家、活動家でもあるエタン・トーマスです。トーマスが、語ってくれるのは、アスリートたちがいかにしてプロスポーツ界にある制度的な人種差別の存在を認めさせようとしているかという現状です。そのひとつ、NASCAR(米国のストックカーレース)はカップシリーズに出場する唯一の黒人ドライバーであるババ・ウォレスを支持して結集しました。ウォレスは、レース会場での南部連合旗の掲揚の禁止を求め、先頭に立って行動を起こしていました。「NASCARでは驚くべきことが起きています。ドライバーたちが48時間でやったことは、ナショナルフットボールリーグ(NFL)がコリン・キャパニックをめぐる問題で4、5年かけて達成したことをしのぎます」と、トーマスは指摘します。

  • 新型コロナウイルスがカリフォルニア州の過密刑務所で急速に広がり、サンクエンティン州刑務所では400人がウイルス検査で陽性反応を示しました。支援者や収監者は刑務所内の環境がひどいと警鐘を鳴らしています。ウイルスがいったん刑務所内に入ったら、感染を止める手立てはほとんどないといいます。アナン・カーンに話を聞きます。カーンは、暴力と終身刑に代わる政策と刑罰の導入を提唱している団体「正義の回復」(Re:Store Justice)の事務局長です。カーンは、非人道的な刑務所の状況が、制度的な人種差別と国家の暴力に対する街頭での大衆的な抗議行動につながっているといいます。「実に、何百万もの人々が投獄されているが、その根拠というのが、『確かな証言』と警察による報告書です。しかしまさにその警察が、平和的に抗議行動を行っている人々に暴行を働き、ジャーナリストや看護師に対しても暴行を加え、銃撃しているのです」と、カーンは批判します。

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