デイリーニュース

  • スウェーデンは調査の続行を誓い 英国はエクアドル大使館のジュリアン・アサンジ保護に抗議

    ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジに政治亡命を認めロンドンの大使館に庇護しているエクアドルに対し、英国政府は抗議する意向を明らかにしました。アサンジの滞在中にエクアドル大使館を警備する経費は1800万ドルに達しており、これは英国内の納税者にとって「容認できない負担」であると説明しています。これに対し、エクアドル外務省は、アサンジの軟禁状態がこれほど長期化していることは非常に残念だと述べ、スウェーデンで「オープンな司法手続」が行われるようにエクアドル政府は「31回」も支援を申し出たことを指摘しました。この動きは、前日にスウェーデンの検察当局がアサンジに対する性的暴行容疑の捜査の一部を取り下げたことを受けています。しかし捜査の最も重大な容疑は、いまだ正式な起訴が行われていないにもかかわらず残っています。アサンジは、政治亡命が認められたエクアドルのロンドン大使館に、3年間も閉じ込められています。大使館の外に出たら、米国に引き渡され、ウィキリークスで果たした役割のために起訴されるだろうと彼は恐れています。米国憲法修正第1条と人権問題を専門とする弁護士のケアリー・シェンクマンに話を聞きます。彼はマイケル・ラトナーや憲法上の権利センター(Center For Constitutional Rights)と共に、ジュリアン・アサンジの弁護人を務めています。

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    2015/8/14(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 54年ぶりにキューバで米国旗掲揚 囚人交換と「コウノトリ外交」 しかし経済制裁は継続

    ジョン・ケリー米国務長官が14日、ハバナの米国大使館を再開する式典に出席するため同市に到着し、アメリカ合衆国とキューバは、国交正常化に向けた次の段階に踏み出しました。キューバ大統領フィデル・カストロは新聞のコラムに、米国は何十年にも及ぶ経済制裁の賠償金として数百万ドルをキューバに支払う義務がある、と書きました。元キューバ外交官カルロス・アルスガライ・トレトは、「問題は、これがどんな変化を意味しているのかです。異なる手法を用いてキューバ政府を転覆させようとする、単なる戦術の変更なのかもしれません。ロバータ・フラックの歌にある、『君の歌で優しく殺して』という戦略です。その一方で、戦略の重要な転換を目撃している可能性もあります」と話します。また、ジョージ・ワシントン大学国家安全保障アーカイブの「キューバ記録収集事業」責任者であり、Back Channel to Cuba: The Hidden History of Negotiations Between Washington and Havana(『キューバとの裏ルート ~ワシントン=ハバナ交渉秘史』)を共同執筆したピーター・コーンブルーに話を聞きます。

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    2015/8/14(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 和平派ユダヤ系米国人の主導的存在ヘンリー・シーグマン:米国は「ネタニヤフに見切りをつけてから、国連での交渉を再開すべき」

    ユダヤ人とパレスチナ人の女性たちが、エルサレムのベンヤミン・ネタニヤフ首相官邸前で和平交渉再開を求めハンガーストライキを行っています。「和平を遂行する女性たち」(Women Wage Peace)のメンバーは、先月から野外に張ったテントの中で交代でハンストを行い、道行く人々を中に招き入れて和平合意に達するための最良の方法についての議論を行ってきました。同グループはこの活動を、2014年夏のイスラエル軍によるガザへの空爆作戦名「境界防衛作戦(Operation Protective Edge)」にかけて、「断食防衛作戦(Operation Protective Fast)」と呼んでいます。この侵攻で、550人の子どもを含むパレスチナ人2200人が犠牲になりました。イスラエル側では73名が死亡しましたが、その犠牲者のうち民間人は6人のみでした。ガザではこの攻撃で1万2000軒の住宅が破壊され、更に10万軒が損傷しましが、現在も行われているイスラエルによる封鎖の影響もあり、破壊された住宅で再建されたものはまだ一軒もありません。本日の特集のゲストは、イスラエルとパレスチナの恒久的和平を実現させるには、国連安全保障理事会が両国に和平交渉再開への明確な条件を提示してから、交渉を再開するのが最良だろうと語ります。

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    2015/8/13(Thu)
    記事番号: 
    1
  • 敵との貿易:葉巻を携えた伝書鳩がキューバからフロリダへ  米国の禁輸措置への挑戦

    ジョン・ケリー米国務長官は8月14日のハバナでのアメリカ大使館再開の式典へ向けてキューバ訪問を予定しています。米国の対キューバ禁輸措置にアートを使って挑戦したアーティストに、ヴェネチア・ビエンナーレで話を聞きます。デューク・ライリーは、アート・プロジェクトTrading with the Enemy(『敵との貿易』)の計画に4年間を費やしました。さらにフロリダのキーウエストで8ヶ月をかけて50羽の伝書鳩を飼育しました。ライリーの目標は、キューバの高級葉巻コヒーバを携えた鳩が、ハバナから90マイルを飛んでキーウェストまで戻るようにさせることでした。キューバ産の葉巻は米国内では禁制品です。ライリーはハトに小型ビデオカメラも装着させました。ハバナで飛ばした50羽のうち、11羽がキーウェストに到着しました。

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    2015/8/12(Wed)
    記事番号: 
    3
  • アフガニスタン大統領の娘でアーティストのマリアム・ガニ グアンタナモ収容所からバグラム刑務所 米国内刑務所にいたる米国の虐待に取り組む

    世界で最も長い歴史と権威を誇る国際美術展「ヴェネチア ・ビエンナーレ」開催中のベニスの会場に来ています。ビエンナーレの「クリエイティブ・タイム・サミット」からの中継です。8月11日にはアフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領とその娘で高い評価を得ているアーティストでブルックリン在住のマリアム・ガニの公開討論が開かれました。ガニは過去10年間、米国が9/11同時多発テロ以降にどのように対応したかを検証するいくつものアート・プロジェクトを手がけてきました。そのいきさつを、話してもらいます。チトラ・ガナーシュと共同制作したIndex of the Disappeared(『失踪者の牽引』)は、9/11以降の拘束、国外追放、特例拘置引渡し(レンディション)を記録したアーカイブです。ガニとガナーシュは、グローバルな「対テロ戦争」における主要な用語とできごとを定義、解説し、関連付けるインタラクティブなデジタル・アーカイブThe Guantanamo Effect(『グアンタナモ効果』)も制作しています。

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    2015/8/12(Wed)
    記事番号: 
    2
  • エミリー・ジャーシル ヴェネチア・ビエンナーレにパレスチナ体験をもたらすアーティスト

    世界で最も長い歴史と権威を誇る国際美術展「ヴェネチア・ビエンナーレ」の会場で、著名なパレスチナ人アーティスト、エミリー・ジャーシルに話を聞きます。ジャーシルは2007年にMaterial for a Film(『映画のための素材』) と題した作品でヴェネチア・ビエンナーレの金獅子賞を受賞しています。この作品は、1972年にイスラエルの諜報機関モサドにより、イタリアのローマの自宅付近で暗殺されたパレスチナ人の文筆家ワエル・ズワイテルの人生を基にした大規模なインスタレーションです。ジャーシルは何年にも渡って、パレスチナ人の体験や問題を捉えた革新的な芸術作品を生み出してきました。2001年には、Memorial to 418 Palestinian Villages Destroyed, Depopulated, and Occupied by Israel in 1948(『1948年にイスラエルが破壊し、住民を追放し、占領したパレスチナの418の村の記念碑』)を発表しました。この作品はパレスチナの418の村の名前を刺繍した大きな難民テントで構成されています。

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    2015/8/12(Wed)
    記事番号: 
    1
  • 「解放されても自由ではない」:ヴェネチア・ビエンナーレの芸術家たちの「#黒人の命も大切」運動への反応

    マイケル・ブラウンの死に抗議するデモが4日続いた後、関係当局がセントルイス郡の非常事態を宣言し、世界中の注目を集めました。イタリアのヴェネチア・ビエンナーレと同時に開催されている「クリエイティブ・タイム・サミット」の2人の参加者と共に、「黒人の命も大切」運動と芸術界の状況を検証しましょう。「今のところ私たちは、「黒人の命も大切」運動と、米国での肌が黒い、または茶色い人々に対する暴力に取り組んでいます。しかし、ここヨーロッパでも、黒人が信じられない死にかたをすることがあるのです。」と、「白人至上主義と資本主義に虐げられた世界中の人々の危機的状況」について触れながら、作家のシャリファ・ローズ=ピッツは言います。ローズ=ピッツは、アフリカ系米国人とユートピアについて取り組んでいる3部作の1つであるHarlem is Nowhere: A Journey to the Mecca of Black America(『ハーレムはどこにもない:ブラック・アメリカのメッカへの旅』)の著者です。カリフォルニア芸術大学で教えている、先駆者的コンセプチュアル・アーティストであるチャールズ・ゲインズからも話を聞きます。

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    2015/8/11(Tue)
    記事番号: 
    2
  • 芸術、政治、「世界の未来のすべて」について  ヴェネチア・ビエンナーレ初のアフリカ出身のキュレーター、オクウィ・エンヴェゾー

    最も古くて有名な2年に1度の国際芸術展であるヴェネチア・ビエンナーレの開催地イタリアのヴェネチアから、初のアフリカ出身のチーフキュレーターであるナイジェリア人のオクウィ・エンヴェゾーの拡大インタビューをお届けします。エンヴェゾーは、この120年続いてきた祭典に政治的芸術を再び持ち込んだとして評価されています。彼は、チリの民主政権を転覆させた米国支援のクーデターに抗議するために一部の展示がチリに捧げられた1974年のヴェネチア・ビエンナーレから一部のアイデアを思いついたと言います。「芸術家が内にもっている自ら作り出した趣意といったものを通じて、私たちは、より深く、意味深く、より細部にわたって世界を見ることができるのです」と、エンヴェゾーは言います。2015年におこなわれる7ヶ月の展示の一環として、カール・マルクスの『資本論』全3巻の壮大なライブ朗読があります。一方、芸術家アダム・ペンドルトンは「黒人の命も大切」というスローガンを、ベルギー館で公開されている彼の展示に取り入れました。また、ブラジル人芸術家ヴィック・ムニーズは、2013年10月にイタリアのランペドゥーザ島沖で約400人の移民が溺れ死んだ翌日のヴェネチアの新聞の1面で覆われたボートを制作しました。

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    2015/8/11(Tue)
    記事番号: 
    1
  • 芸術と社会変動 ヴェネツィア・ビエンナーレで芸術家と民主主義をテーマにしたサミットが開催

    最も歴史が古く高名な国際的美術展ヴェネツィア・ビエンナーレでは3日間にわたり、「カリキュラム」と銘打ち、ニューヨークを拠点とするグループ「クリエイティブ・タイム」主催のサミットが開かれます。登壇者にはアフガニスタンのアシュラフ・ガニ大統領と娘のアーティスト、マリアム・ガニ、スペイン左派連合ポデモスのメンバーたち、著名なイタリアの政治的哲学者で活動家のアントニオ・ネグリも含まれます。ブルックリン美術館の新館長で「クリエィティブ・タイム」主任キュレーターのアン・パステナックに話を聞きます。新著は Seeing Power: Socially Engaged Art in the Age of Cultural Production (『見る力:文化的生産の時代における社会派アート』)です。

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    2015/8/10(Mon)
    記事番号: 
    3
  • 美術と抗議 ヴェネツィア・ビエンナーレが浮き彫りにする労働環境、気候変動、緊縮財政

    最も歴史が古く高名な国際的美術展覧会、ヴェネツィア・ビエンナーレが開催されているイタリアのベニスから中継します。今年のテーマは「全世界の将来」です。この展覧会も物議をかもしたことがないわけではありません。2015年5月、ベネチアはアイスランドのパビリオンを閉鎖しました。これはアイスランドのアーティスト、クリストフ・ビュッヘルが、ベネチアのムスリム・コミュニティとアイスランドのコラボレーションの中で、40年間閉鎖されていた10世紀建築の教会を実際のイスラム教寺院に改変したことを受けたものでした。警察は、このアート作品は「市民の安全に脅威をもたらす」と主張しました。先週には「湾岸諸国労働連合」(the Gulf Labor Coalition)がイスラエルの展示場の2階を一時間にわたって占拠しています。同連合はまた、グッゲンハイム美術館がアブ・ダビに新館を建設した際の移民労働者の使用についても抗議しました。ビエンナーレにおけるこれまでの抗議行動について、ベネチア在住のアーティストであり活動家、著者でもあるマルコ・バラバーレに聞きます。バラバーレは「誰が美術館とビエンナーレを必要とするか?」と題された同連合主催のパネルディスカッションに出席しました。気候変動と緊縮財政がベネチアに及ぼす影響についても検証します。

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    2015/8/10(Mon)
    記事番号: 
    2

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