デイリーニュース

  • エジプト、コプト教会衝突で高まる宗派間の緊張

    エジプトのカイロで前週末、イスラム教徒とキリスト教徒による衝突があり、12人が死亡、180人以上が負傷しました。エジプト軍は衝突発生後190人を拘束し、軍事裁判にかけると述べています。7日の衝突は数百人の保守派サラフィスト系のイスラム教徒が、カイロのインババ地区にあるコプト派聖メナ教会の前に集結したことから始まりました。集まったイスラム教徒たちは、イスラム教徒と結婚して改宗を望んでいたキリスト教徒女性が、彼女の意志に反して同教会に拘束されているとの数ヶ月前からの疑惑に抗議していたと報じられています。この女性はキリスト教テレビ局のインタビューで、この疑惑を自ら否定しています。コプト派は、エジプトの人口の約10パーセントを占めています。デモクラシー・ナウの記者で長年のシニアプロデューサーでもあるシャリフ・アブドゥル・クドゥースが、カイロから電話で番組に参加します。「多くの国民、特にコプト派の信者がわからないのは、暴力発生時に軍が現場にいたにもかかわらず、その最悪の事態が起きたときに軍が静観し、介入しなかった、その理由です」

    dailynews date: 
    2011/5/9(Mon)
    記事番号: 
    3
  • シリアの弾圧:シリア人権活動家とアルジャジーラ記者から話を聞く

    シリアのバッシャール・アサド大統領は国内第3の都市ホムスに戦車を送り、開始後7週間となる彼の独裁支配に反対する民衆蜂起を押さえ込む軍事行動を加速させました。シリアの人権団体サワシア(Sawasiah)によると、民衆蜂起の発生後、最大で800人の市民が殺害され、また1万人以上が拘束されています。本日は2つの事例を取り上げます。シリアで最も有力な人権擁護活動家のヘイザム・マレーが潜伏先から語ります。また、拘束されているアルジャジーラの記者で米国、カナダ、そしてイランの国籍を有しており過去にシアトル・ポスト・インテリジェンサー紙で働いたドロシー・パルバズにも、話を聞きました。

    dailynews date: 
    2011/5/9(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 米国の暗殺作戦続く、CIA無人機がイスラム聖職者を標的に

    オバマ政権は前週、犯罪で有罪となったことがまだ一度もない米国生まれのイスラム聖職者の暗殺を狙い、イエメンで無人機による攻撃を開始しました。アンワル・アウラキは攻撃を逃れましたが、アルカイダのメンバーの疑いのある2人が死亡しました。米国によるイエメンでの無人機攻撃は、この9年で初めてとされています。「イエメン国内の米国市民を、武力紛争以外で、法の適正手続きに基づかずに殺害することは、法に反しています」と憲法上の権利センター(Center for Constitutional Rights)のマリア・ラフッドは述べます。アウラキの殺人が計画されたのは、米国の特別部隊がウサマ・ビンラディンの殺害を実行し、さらにNATO軍航空機がリビアの最高指導者ムアンマル・カダフィ大佐の建物を攻撃し、カダフィの息子と3人の孫を殺害してからほんの数日後のことでした。

    dailynews date: 
    2011/5/9(Mon)
    記事番号: 
    1
  • ソニー、アップル、グーグルなど巨大テクノロジー企業が個人情報侵害で怒りの矢面に

    先端技術の巨大企業ソニーやアップル、グーグルがここ数週間たて続けに重大なスキャンダルに見舞われ、デジタル時代のプライバシー保護に多くの問題を投げかけています。アップルの人気商品iPhoneは利用者の知らない間にその人の位置情報を追跡するようプログラムされていました。グーグルのアンドロイド携帯のシステムにも同じ問題がありました。ソニーのプレイステーションのネットワークでは1億人以上の利用者の個人情報が漏出してしまいました。電子プライバシー情報センターの代表理事マーク・ローテンバーグに話を聞きます。彼が言うには、プライバシー侵害に加えて、こうした民間企業は基本的に政府よりもうまく民衆を監視できるそうです。そこで得られた詳細な個人データ記録は、その後に令状で政府に渡ってしまう可能性もあるといいます。

    dailynews date: 
    2011/5/6(Fri)
    記事番号: 
    4
  • 石油の恩恵 米国の支援のおかげでサウジアラビアはバーレーンや自国での反対派の鎮圧が可能に

    オサマ・ビンラディンが生まれ育った石油の王国サウジアラビアは、この1月から中東地域を席巻している幅広い民衆の抗議運動をなんとか食い止めてきました。石油資源の豊富な同国東部はバーレーンと国境を接しており、マイノリティであるイスラム教シーア派住民の抗議活動を目撃してきました。サウジアラビアは3月、バーレーンに軍隊を派遣し、1カ月も続いていた抗議活動からバーレーン王室を護りました。Desert Kingdom: How Oil and Water Forged Modern Saudi Arabia(『砂漠の王国:水と油でこね上げたサウジアラビアの近代化』)の著者トビー・ジョーンズに、サウジアラビアがバーレーンや自国の民衆蜂起抑圧にどう動いたかについて聞きます。「サウジの市民には民主化や政治改革への関心が欠けているのだ、と思ってはいけない。サウジ社会には強い不満が蔓延している」とジョーンズは言います。

    dailynews date: 
    2011/5/6(Fri)
    記事番号: 
    3
  • ウィノナ・ラデューク 『インディアンの土地の軍事化』とオバマ政権の先住民権への「リップサービス」を語る

    先住アメリカ人活動家で作家のウィノナ・ラデュークと彼女の新著 The Militarization of Indian Country(『インディアンの土地の軍事化』)について話し合います。ラデュークは同著で米政府による先住アメリカ人の土地の強奪について書いています。その土地は産業や軍事に利用されています。軍事基地や核実験場、石炭やウランの採掘場などです。また、いかにその軍産複合体が先住民コミュニティを侵害しているかについても書いています。彼女の家と仕事場はミネソタ州北部のホワイトアース・ネイションにあります。彼女はまた先住民の環境運動団体オナー・ジ・アース(Honor the Earth)の代表理事でもあります。「インディアンの土地が米軍の餌食になってはいけません」とラデュークは言います。

    dailynews date: 
    2011/5/6(Fri)
    記事番号: 
    2
  • ビンラディンを 「ジェロニモ」と呼ぶ米政府は先住民との戦争を継続中と、先住民活動家ウィノナ・ラデューク

    オサマ・ビンラディンを殺害した急襲作戦において、伝説的なアパッチ族の指導者ジェロニモの名をビンラディンの暗号名に使ったことが判明し、オバマ政権は先住アメリカ人のコミュニティを激怒させています。ジェロニモは19世紀に米墨両軍から部族固有の土地を守ろうと戦ったアパッチ族リーダーです。先住アメリカ人活動家で作家のウィノナ・ラデュークの反応をお伝えします。「実際のところ、米軍用語は先住民族関係の言葉で溢れています」。「ブラックホーク・ヘリコプターにアパッチ・ロングボウ・ヘリコプター、トマホーク・ミサイルもそう。外国にある米軍基地を“リザベーション”(保護地区)と呼び、基地を離れるときには“保護地区を離れてインディアンの土地に入る”と言います。ここにこめられているメッセージは何でしょう? 基本的に、先住民に対する戦争はいまも続いているということです」。

    dailynews date: 
    2011/5/6(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 解放後のPTSDに苦しむ米国人女性 拘留中の婚約者と友人とのスパイ裁判のためのイラン訪問をキャンセル

    イランの刑務所から釈放後数ヶ月、米国市民のサラ・ショウルドはスパイ容疑の裁判のため、5月第2週に、テヘランを訪れる予定でしたが、訪問をキャンセルしたと発表しました。ショウルドは、友人のジョシュ・ファタルとシェーン・バウアーと共に2009年7月31日、ハイキング中にイラク国境を越えイランに侵入したとして、イラン軍に拘束され、14ヶ月間を刑務所で過ごしました。現在ショウルドの婚約者であるバウアーと、ファタルの裁判は5月11日に始まります。ショウルドは、イランに戻る計画でしたが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のため、訪問をキャンセルしました。

    dailynews date: 
    2011/5/5(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 医師のグループ 親米バーレーンでの医者と患者への弾圧停止の圧力をオバマ政権に要請

    ペルシャ湾に位置する国バーレーンは、民主化を求めて起きた民衆蜂起の際、デモ参加者の治療を行った47人の医療関係者を、国家反逆罪で軍事裁判にかけると発表しました。デモ参加者への治療行為のために死刑になるおそれがある人もいます。人権擁護団体は、この逮捕は政府による威嚇行為の一部であり、紛争中の負傷者への医療を保証するジュネーブ条約に真っ向から違反しているといいます。人権のための医師団(Physicians for Human Rights)のリチャード・ソロムに話を聞きます。同氏は最近現状を調査するためバーレーンを訪れ、共著で"Do No Harm: A Call for Bahrain to End Systematic Attacks on Doctors and Patients”(「危害を加えないで:医者と患者への組織的な攻撃停止をバーレーンに呼びかける」)という新たなレポートを発表しました。

    dailynews date: 
    2011/5/5(Thu)
    記事番号: 
    2
  • ビンラディン潜伏への直接関与の証拠でパキスタン軍に疑惑の目

    アボタバード市のパキスタンの名門士官学校のすぐそばに、オサマ・ビンラディンがどうやって潜伏していられたのか、多くの疑問が生じています。レオン・パネッタCIA長官はビンラディンの潜伏場所について、パキスタン政府はそれを「知っていたか、そうでなければ突き止める能力がなかったということだ」と述べたと報じられています。パキスタン軍がビンラディン潜伏に直接関与していた可能性を示すいくつかの証拠が出はじめています。一方、パキスタン政府は、今回ビンラディンが殺害された場所のことを、2年前に米国情報部に警告したと主張しています。カナダのグローブ・アンド・メール紙の外報特派員で数々の受賞歴があるジャーナリストのグレイム・スミスに、パキスタンから話を聞きます。スミスは、4日にアボタバードでビンラディンの潜伏場所をめぐる謎を調査しました。

    dailynews date: 
    2011/5/5(Thu)
    記事番号: 
    1

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