クイア人権運動は「聞いてもいけない、言ってもいけない」(Don’t Ask, Don’t Tell)政策の廃止に焦点を絞るべきなのか? ダン・チョイ中尉とクイアの反戦運動家でライターのマチルダ・バーンスタイン・シカモアに対談してもらいましょう。シカモアは、この同性愛公言禁止政策の無効化で浮かれることは米国内の革新運動を米国のイラク・アフガニスタン・パキスタン戦争の共犯にするだけだと言うのです。《日本語版注:クイア(queer)とは原義では日本語の「ヘンタイ」に相当する強烈な差別語ですが、現代アメリカの人権運動上では性的少数者たちの異端性を強調した自称としても用いられます。クイア運動とは同性愛に限らずさらに周縁の少数者までをも含んだ人権拡大運動を指します》