デイリーニュース

  • 『ニュー・ブラック』:LGBTの権利を巡り意見の割れる黒人コミュニティを描いたドキュメンタリー

    ひきつづき同性婚と権利の平等の話題として、結婚権の平等問題をめぐって分断されるアフリカ系アメリカ人社会を描いた新作映画を紹介します。教会の指導者たちの長年にわたる反対にも関わらず、結婚権の平等維持を問う2012年のメリーランド州投票で黒人教会が担った重要な役割にこの映画は注目しています。2014年にPBSテレビで放送予定のThe New Black(『新世代の黒人』)は、AFIドキュメンタリーで観客賞を受賞したばかりで、今週末にはサンフランシスコでの全米最大のLGBT映画祭「フレームライン」(Frameline)で上映予定です。同作の監督ヨルーバ・リッチェンに話を聞きます。「メリーランド州では黒人教会は大きな影響力を持っています」とリッチェンは言います。「彼らが積極的に関わりはじめたことで、はじめて市民が投票で結婚権の平等維持を支持するという事象がメリーランドで起きたのだと思います。」

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    2013/6/27(Thu)
    記事番号: 
    2
  • LGBT運動の勝利 結婚防衛法と州憲法修正提案8号を打破 さらなる平等への闘いに勢い

    結婚権の平等への歴史的勝利で、米最高裁判所は結婚防衛法(Defense of Marriage Act/DOMA)を無効とし、カリフォルニア州における同性婚復権への道を開きました。5対4の判決で、1996年に当時のクリントン大統領が署名した結婚防衛法は違憲としました。これで法的に婚姻している同性カップルは、異性婚カップルと同じように連邦政府が提供する1100の便宜を受けられることになります。最高裁はまた、カリフォルニア州での同性婚を禁じる州憲法修正提案8号(Proposition 8)支持者が、同法を違憲とした下級法廷の判決に対して上訴する法的根拠は無いとしました。これで事実上、全米最大の人口を持つ同州での同性婚に青信号が出た形となります。州憲法修正提案8号に施行以前の同州での結婚の自由を確立した、カリフォルニア結婚裁判の2人の原告スチュワート・ギャフニーとジョン・ルイスに話を聞きます。ふたりは26年共に過ごし、2008年、州憲法修正提案8号通過前に結婚しました。両者とも「マリッジ・イクウォリティーUSA」(Marriage Equality USA)に所属、ギャフニーは広報部長、ルイスは法律関係の部長を勤めています。「事実としては最高裁は昨日の2件の判決で法を大きく前進させたわけですが、同時にそれは対話向けての大きな動きでもあるのです」とギャフニーは言います。

    dailynews date: 
    2013/6/27(Thu)
    記事番号: 
    1
  • オバマの気候変動対策: 歴史的分岐点? それとも石油 石炭 天然ガスへの依存の継続?

    オバマ大統領は、新規と既存の発電所に対し、初めて温室効果ガスの排出量の限度を課す気候変動対策の行動計画を発表しました。この計画は議会の承認を必要としないので、オバマ大統領が共和党主導の反対勢力を回避することができます。演説の中で、オバマ大統領は海面上昇から海岸線や都市を守る様々な政策の概要を発表し、再生可能エネルギーの開発促進を誓いました。キーストーンXLパイプラインに関しては、賛成派と反対派それぞれが楽観的に解釈しましたが、オバマ大統領は、この計画の許可は「二酸化炭素による汚染を著しく悪化しない」ということが前提だと語っています。オバマがこの気候変動に対する徹底的な計画を実行することが出来るかどうか、そしてそれが十分かどうかには議論の余地があります。大統領の演説について異なる意見を持つ2人のゲスト、天然資源防衛評議会 のダン・ラショフとパブリック・シチズンのタイソン・スローコムに話しを聞きます。

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    2013/6/26(Wed)
    記事番号: 
    3
  • テキサス州議会のドタン場決議劇: 議事堂を埋め尽くした抗議者が見守る中 長時間フィリバスターで反中絶法案を葬る

    テキサス州の民主党議員とプロチョイス(中絶権利擁護派)のデモ隊は、州内のすべての妊娠中絶医院を閉院させる恐れのある法案の通過を阻止するべく、早朝から戦闘に出かけました。この法案「上院法案5号」は、受精から20週目以降の中絶を禁止し、診療所に厳しい規制を課すため、テキサス州内では5つを除くすべての医院を閉鎖に追い込む厳しいものでした。25日の朝、州議会議員ウェンディ・デイビスは、ピンクのテニスシューズを履き、フィリバスター(議事進行を妨害する長演説)を開始、26日午前0時近くになって共和党議員が中断させるまで、実に11時間近く演説を続けました。特別議会は午前0時に閉会されることになっているため、その時間が近づくと数百人近い傍聴者が歓声を上げ、何も聞こえないため手続きができない状態となり長引いて閉会しました。共和党議員らは、法案は可決されたと主張しましたが、数時間後、デイビッド・デューハースト副知事は、「『ウォール街占拠』の手法を用いた手に負えない群集」を非難し、決議は立法手続きに従っていなかったと敗北宣言をしました。議事堂での騒動を、RHリアリティ・チェック誌に寄稿しているフリーランスのジャーナリストのアンドレア・グリムスは「フィリバスターを傍聴してしている人たちがその話を広め、それを他の人と共有し始めると、プロチョイスのベースが活気づきました。

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    2013/6/26(Wed)
    記事番号: 
    2
  • 最高裁が投票権法を骨抜きに ジム・クロウ法以後のマイノリティー権利後退の危機か

    米最高裁が60年代の公民権運動の最大の業績である、1965年投票権法の不可欠な条項を無効とする判決を下しました。 これは投票権の擁護派には大きな打撃です。判決は5対4で、人種差別の歴史がある9つの州が投票ルールを改正をする場合には連邦政府の承認が必要であるという法律が[1965年以降] 継続されているのは、時代錯誤の情報に基づいているため無効であるとしています。近年では、議会の再編成や投票者ID法など、民主党の候補者を支持する傾向にあるマイノリティー有権者の投票を抑圧する法案が州レベルで次々と制定されており、民主党は州レベルでその制定を推進している共和党を非難しています。本日は、長年の公民権運動指導者、レインボー・PUSH連合(Rainbow PUSH Coalition)のジェシー・ジャクソン師, メキシコ系アメリカ人法的防衛と教育基金(Mexican American Legal Defense and Education Fund)代表のトーマス・サインズ 、ネイション誌で投票権について報道している記者のアリ・バーマンの3人から話を聞きます。「この判決は広い意味でのアメリカの社会構造の肝心な部分を切り取ってしまっているのです」 とジャクソン師は語ります。

    dailynews date: 
    2013/6/26(Wed)
    記事番号: 
    1
  • イブ・エンスラーが語る新回顧録と、コンゴの活動家クリスティーン・デシュライバーとの性暴力との闘い

    受賞歴のある脚本家イブ・エンスラーは、『ヴァギナ・モノローグズ』の作者で、女性と少女への暴力を阻止するための世界的なキャンペーン「Vデー」(V-Day)の創始者です。「Vデー」から生まれた2013年2月14日のイベント、「立ち上がる10億人」(One Billion Rising )は、女性と男性に暴力にに対して「闘い、踊り、立ち上がる」ことを求めました。エンスラーは新しい回顧録In the Body of the World(『身体という世界にて』)で、女性の身体について―それについて話すこと、守ること、大切にすること―を説明しています。彼女は自分自身の身体との非常に個人的な、悲痛な関係について、それが人生の中でどう変化してきたかについてを語っています。父親に受けた強姦さ、拒食症との闘い、そして子宮がんとの闘いからコンゴ民主共和国の女性たちと踊ったときに自分自身の身体を取り戻すにいたった体験について語っています。エンスラーから彼女の本と性暴力に対するキャンペーンについて話を聞きます。「Vデー」と共に活動するコンゴの人権活動家クリスティーン・シューラー・デシュライバーからも話を聞きます。デシュライバーは、コンゴのブカブにある性暴力の女性被害者のための革命的なコミュニティ「シティ・オブ・ジョイ」(City of Joy)のディレクターです。

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    2013/6/25(Tue)
    記事番号: 
    3
  • 「内なる脅威」:機密情報漏洩を防ぐため、政府職員らに同僚を通報するよう要求

    メディアが専らエドワード・スノーデンがどこにいるかばかりに注目している一方で、内部告白者に対するオバマ政権の弾圧のさらなる詳細が明らかになりました。新しく出た捜査記事によれば、政府による機密漏えいへの押さえ込みはスノーデンやAP通信社のような今話題の事例ばかりではなく、多数の政府機関や部署、さらには諜報や国家安全保障に何の関係のない人々にまで及んでいるといいます。米政府はほぼ2年間にわたって、政府職員らが同僚の行動を常に監視し、疑惑があれば報告せよという「内なる脅威」(Insider Threat)と呼ばれるプログラムを遂行してきました。同プログラムは、機密事項だけでなく、どんな情報についても外部に漏らそうとする政府関係者を標的にしています。これらも諸々のことが、マックラッチー紙に警告を発せさせることとなりました。「[内なる脅威]プログラムは、機密でないがきわめて重要な情報が市民に流れることを政府が阻むのを容易にしました。同時に、根拠のない疑惑といい加減な捜査で職場環境は汚染されています」。マックラッチー紙の国家安全保障と諜報の上級記者で、今回の記事を手助けしたジョナサン・ランディに話を聞きます。またランディには、オバマ大統領が公示した基準に反する形でパキスタンで4年間にわたって行われた無人機による攻撃について暴露した記事についても話てもらいましょう。

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    2013/6/25(Tue)
    記事番号: 
    2
  • アファーマティブ・アクション判決:最高裁が大学入試における人種多様性の重要性を支持

    あと数日で各種学校が夏季休暇に入りますが、米最高裁判所は、人種を意識したアファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)を大学入試に適用することに関する判決を言い渡しました。同裁判所は、公民権、人種差別、平等の問題に関わる大きな判決を4つ抱えていますが、その最初の一つにあたる裁決でした。申立人のアビゲイル・フィッシャーは、テキサス大学オースティン校に提出した願書が拒否されたのは、自分が白人であるためであり、人種差別にあたるとして、同校を訴えました。最高裁の保守派判事たちがこの訴訟に飛びつきアファーマティブ・アクションの息の根をとめるというのが、大方の予測でした。ところが、最高裁は、両陣営とも歓迎できる点をもつ見解を示しました。7対1の裁決で、最高裁は同訴訟を連邦控訴裁に差し戻し、アファーマティブ・アクションをより厳しい基準で考慮するよう求めました。しかしながら、判事たちは、大学入試における人種割当の使用は否定しつつ、多様性の向上のため、そこまで直接的ではないアファーマティブ・アクションの採用は認めた、2003年のグラッター対ボリンジャー判決を覆すことは拒否しました。「全米黒人地位向上協会の正当防衛および教育資金」(NAACP Legal Defense and Educational Fund)の教育現場グループのディレクターであるデイモン・ヒューイットに話を聞きます。

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    2013/6/25(Tue)
    記事番号: 
    1
  • エクアドルがスノーデンの亡命申請を検討、米政府の圧力に屈せず ウィキリークス弁護士が称賛

    内部告発サイトのウィキリークスは、NSA内部告発者のエドワード・スノーデンの香港出国と、エクアドルへの政治亡命の申請において中心的な役割を果たしたとされています。ウィキリークス活動家のサラ・ハリソンは、香港発モスクワ行きの便でスノーデンに同行したとされています。ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、去年エクアドルから政治亡命を認められたウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジは、「スノーデンは我々の専門技術と支援を求めました。我々は、(ウィキリークスの)組織と出版能力を守るために、とても似たような法的、外交的、地政学的な困難を経験しました」と述べています。また、ウィキリークスとジュリアン・アサンジの弁護士を務めるマイケル・ラトナーは「米国はスノーデンが移動できないようパスポートを奪い取っただけでなく、『彼を我々に戻せ。入国させるな。でないと大変なことになる』と言って他国に嫌がらせをしようとしています。ですが、これらの行為はどれも合法ではないのです。ただ大国が、小国や、中国であれロシアであれ自分たちが脅したい相手を叩きのめしているのです。ここで本当に大事なことは、一部の国が米国に積極的に立ち向かおうとしていることです。エクアドルはそのうちの1つのようです」と述べ、エクアドルが政府に立ち向かっていることを称賛しました。

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    2013/6/24(Mon)
    記事番号: 
    2
  • エドワード・スノーデンはどこに? 亡命申請、スパイ容疑、新たな暴露の可能性 グレン・グリーンウォルドが語る

    国家安全保障局(NSA)の暴露をしたエドワード・スノーデンを取り巻く世界中の謎は、スノーデンが搭乗予定だったモスクワ発ハバナ行きの24日の便に乗らなかったことを受けて、深まるばかりです。スノーデンは香港へ逃亡したあと、23日にモスクワに到着したとみられています。政府所有物を盗み、国防情報について無断で会話し、無認可の人物に機密情報を故意に漏洩したとしてスパイの罪でスノーデンを訴追したことを米政府が公的に明らかにした数日後にこの動きがありました。「スノーデンが国の安全を脅かしたという考えは本当におかしいです。我々の発表した記事を見れば、我々が伝えたのは、米政府がテロリストでもなく中国政府でもなく、米国民を手当たりしだいにスパイしていたということだけです」とNSAによる監視問題を公にした英紙ガーディアンのコラムニスト、グレン・グリーンウォルドは話します。

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    2013/6/24(Mon)
    記事番号: 
    1

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