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2015年7月27日(月)

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  • サンドラ・ブランドがテキサス州ウォーラー郡へ移る前に何十年間も通ったシカゴ郊外の教会に、25日、故人を偲ぶため何百人もの人々が集まりました。ブランドはテキサスで新しい仕事を始めるはずでしたが、交通違反取り締まりで停車させられた後、逮捕され、独房で死体となって発見されました。28歳のアフリカ系アメリカ人ブランドの遺族は、蓋を開けた棺の前に立ちました。警察はブランドがごみ箱の内張りに使われていたプラスチックの袋で首吊り自殺を図った主張していますが、遺族の反論は続いています。イリノイ州選出連邦上院議員のディック・ダービンと下院議員のビル・フォスターは、米司法長官のロレッタ・リンチに宛て、ブランドの死に関し連邦捜査を行うよう求める書簡を送りました。ウォーラー郡での人種偏見に基づいたプロファイリングの歴史、そしてアフリカ系アメリカ人地域社会と警察との関係について、テキサス州ウォーラー郡初のアフリカ系アメリカ人判事を務めたデュウェイン・チャールストンに聞きます。チャールストンはまた、ブランドがどのようにして逮捕され、その死に対する調査がどのように行われたかについてもコメントし、警官グレン・スミスの辞職を要求しています。チャールストンはThe United States v. Waller County, Then Me(『アメリカ合衆国対ウォーラー郡、そして私』)の著者です。

  • オーラル・ヒストリー(口述歴史)・プロジェクトの「物語り隊(StoryCorps)」がリリースしたばかりの『交通違反取締り』と題するビデオをご紹介。登場するのは、アフリカ系アメリカ人男性のアレックス・ランダウです。彼は白人の養父母に育てられ、肌の色には何の違いもないと教えられました。しかし2009年、デンバーの警官たちにより道路脇に停車させられ殴り殺されそうになった時、肌の色による違いはないとする世界観への信念を失いました。アレックスと白人の養母パッツィ・ハサウェイが、その晩何が起きたのか、そしてこの事件が彼の人生にいまなおどのような影響を与えているのか語ります。事件以来、ランダウは、警察による過剰な暴力の行使を阻止し、ボディーカメラの装用はじめ、警察の透明性と説明責任を促進する取り組みに携わっています。

  • 週末、オハイオ州クリーブランドに「黒人の命も大切(Black Lives Matter)」支持者千人以上が集まり、警察による暴力および、移民の権利、経済的正義とLGBTQの権利など、その他の差し迫った問題について全国の注意を喚起する歴史的な会合となりました。開会式では、警官に殺害された20人を超えるアフリカ系アメリカ人の遺族がステージに上がり、正義を求めて戦い続ける意思を表明しました。『デモクラシー・ナウ!』のメサイア・ローズがオハイオ州クリーブランドの現場で会議の参加者に話を聞きました。参加者の一人は、「ここは学びの場、癒しの場、政治化する場、ラディカルにさせる場」だと言います。このイベントは、やるべき課題は山積みだということを明らかにするできごとで終わりました。26日、大勢の大会参加者の見守る中、警官が14歳の少年を酩酊の容疑で逮捕しようと試みました。「黒人の命も大切」の参加者たちはパトロールカーの周りを囲み、少年を車外に出させようとしました。そのうち一人の警官が催涙スプレーを群衆に向けてまき始めました。このビデオはネット上に上がり口コミで拡がりました。

  • オバマ大統領は26日、エチオピアのアディスアベバに到着しました。ソマリアのアル・シャバブに対する対テロ対策、人権侵害、そして隣国南スーダンでの迫り来る飢饉について、指導者たちと話し合うことが訪問の目的です。現職の米大統領がアフリカ連合本部の所在地エチオピアならびに、父親の故国でもあるケニアを訪問するのは、初めてです。26日、ケニアの首都ナイロビでの主要な演説の中で、オバマは自身を『ケニア系アメリカ人』と呼び、「出生証明書を取得するためケニアに行くんだ」とする[訳注:オバマは実はアフリカ生まれで大統領になれる資格はないと主張する人たちが根強く存在する]人たちをジョークで笑いとばしました。ケニアの主要な英語版新聞デイリー・ネイション紙の記者でオバマ訪問を取材したアグレー・ムタンボにナイロビから最新情報を聞きます。また、ケニア出身のジャーナリストで、国連のニュースとメディア部門の政治顧問かつ元責任者のサリーム・ローンにも話を聞きます。ローンは2005年から2012年までケニアのライラ・オディンガ首相の報道官を務めました。

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