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2014年8月11日(月)

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  • ガザ地区が新たな72時間の停戦に入る中、世界的に著名な反体制知識人・言語学者のマサチューセッツ工科大学(MIT)教授、ノーム・チョムスキーのインタビューの第2部をお送りします。チョムスキーは、米メディアによるイスラエルによるガザ地区攻撃についての報道を非難し、「米メディアが暴力的で攻撃的な国家のおぞましい宣伝機関の言いなりになろうと努めるのは、米メディアにとって恥ずべき瞬間です」と語ります。またチョムスキーは、イスラエルによるヨルダン川西岸地区とガザ地区の占領への米政府の支持を終わらせるためには、米国民の圧力が肝要だという長年の彼の考えについても話します。「米国はいまだに残虐行為に対し決定的に重要な支援をし続けています。この問題について国内圧力によって米政府を世界に合流するよう強いることは、遅かれ早かれ、可能でしょう──それは実にわれわれ次第なのです。そしてそれは決定的な変化になるでしょう」とチョムスキーは語ります。

  • MIT教授ノーム・チョムスキーが、米政府のイスラエル支持や、ボイコット(Boycott)・投資撤退(Divest)・制裁(Sanction)のBDS運動、そしてガザ包囲について話します。「占領した地域でイスラエルが行っている行為はアパルトヘイト(人種隔離政策)よりももっとひどい。これをアパルトヘイトと呼ぶことはイスラエルへの贈り物です。少なくともそこで言う『アパルトヘイト』が南アフリカ風のアパルトヘイトなら。しかし、決定的な違いがあります。南アフリカのナショナリストは黒人人口が必要だった。彼らは労働力だったのです。占領地域でのイスラエルのパレスチナ人との関係は全く違います。彼らはパレスチナ人をたんに不要だと考えている。出て行ってほしい、あるいは少なくとも監獄にいてほしいと思っているのです」とチョムスキーは話します。

  • MIT教授ノーム・チョムスキーは、イスラエルの元国家安全保障顧問が先日話したように、ガザ地区についてのイスラエル政府内の議論は「ぎりぎりの生存」を許すべきか「悲惨さと飢え」を負わせるべきかのいずれかというものだと話します。「イスラエルの専門家たちは、ガザ住民が生き延びるのに必要なカロリーを正確に、細かく計算しました。彼らの行った制裁を見ると、とてもおぞましいものです。ジョン・ケリー(米国務長官)さえ彼らを苦々しく非難しています。生き延びるためだけに十分なカロリーなんて、彼らはサディスティックだ」とチョムスキーは語ります。チョムスキーはまた、イスラエルの破壊を求めるハマスの綱領に対して注目が広がっていることについても話します。「それに注目する唯一の人々は、この綱領をいたく愛しているイスラエルのプロパガンダ要員です。その綱領は1988年、包囲され攻撃されていた中で少数の人々が作ったものです。それは実質的に意味のないものです。意味を持つ綱領もありますが、それらについて言及されることはありません。例えば、イスラエルの与党リクードの選挙政綱は、ヨルダン川の西岸にはパレスチナ国家は決して存在することはできないとはっきりと定義づけています。 そして彼らは、それを政治綱領、選挙政綱に含めるだけでなく、実際にそれを実行しているのです」とチョムスキーは話します。

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