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2014年8月5日(火)

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  • 少なくとも1865人のパレスチナ人が死亡した約1ヶ月にわたる攻撃の後、イスラエルは8月5日に発効した72時間の停戦の下、ガザ地区から地上部隊を撤退させました。イスラエルとパレスチナの代表団は、より長期的な停戦合意についてカイロで交渉することに合意しました。ガザ当局は、7月8日に始まったイスラエルの攻撃によるパレスチナ人犠牲者の大多数は民間人だったと述べています。一方、イスラエルは64人の兵士と3人の一般市民が死亡したと述べています。パレスチナ人たちは大きく破壊された自宅や自宅近辺に戻ってきています。3000以上の家が破壊された戦闘で、ガザの180万人の住人のうち約4分1の人々が住む所をなくしました。パレスチナ民間人が犠牲となっていることに対する国際的な怒りは頂点に達しており、イスラエルを先頭切って支持している米国でさえ、多くのパレスナ難民が犠牲となった最近のイスラエルによる国連避難所への砲撃は非難しています。こうした動きを受けての今回の停戦合意となりました。今回の停戦の結果とカイロでの交渉で予想されることについて、作家で学者のノーマン・フィンケルステインから話を聞きます。

  • オバマ大統領は8月4日、イスラエルへの緊急資金援助に2億2500万ドルを追加する法案に署名しました。この資金は、イスラエルが「アイアンドーム」防衛システムの迎撃ミサイルの備蓄を補充するのに使われることになっています。この緊急支出は、上院では全会一致、下院では395対8で承認されました。政治家や企業メディアがアイアンドームを幅広く支持のに対して、米国のミサイル分野の第一人者の1人であるセオドア・ポストルは、アイアンドームが実際に役立っている証拠はないと言います。ポストルは、1991年の「砂漠の嵐作戦」のパトリオット地対空ミサイルシステムの失敗を暴露したことで、防衛業界の中でよく知られています。「私は、監督責任を持つ位置にいる連邦議員が、アイアンドームが機能しているかまったく分からないと言っている、そういう話し合いの内情に通じているのです。」と、マサチューセッツ工科大学(MIT)の科学、技術、国家安全全保障政策の教授であるポストルは言います。「さらに私が言えるのは、米国政府はアイアンドームの性能について何の情報も提供されていないということです」。

  • ニューヨーク市の監察医はエリック・ガーナーの死を警察による殺人と断定しました。番組では、警官によるチョークホールド(背後から腕で首を絞める行為)の使用が深刻に問題視されていること、そして、警官の行為を撮影する市民の権利を守ることを通じて警察官の行動責任を追及していく新たな試みについて取り上げます。ニューヨーク市警(NYPD)は7月17日、6人の子供の父親であるアフリカ系米国人のガーナーが、ばらのタバコ、いわゆる「ルージーズ」(loosies)を売ったことを取り締まろうとした際、ガーナーの首を後ろから腕で締め上げました。この事件を撮影したビデオには、一人の警官がガーナーの首を絞めながら地面に倒し、彼の頭を地面に押さえつけている様子が映っています。ガーナーは繰り返し、息ができないと言っています。ガーナーの家族と支援者らは、この警官に対する刑事罰と連邦公民権捜査を求めています。ガーナーを死亡させたようなチョークホールドは、NYPDの過剰武力行使指針の下で20年以上禁止されてきました。しかし、ニューヨーク市の「市民苦情審査委員会」(Civilian Complaint Review Board)は8月5日、ここ数年での警官に対する1000件以上のチョークホールドの苦情に対処するために会合を開く予定です。ニューヨーク市の警官によって息子を殺された2人の母親、アイリス・バエスとカディアトー・ディアロに話を聞きます。人権擁護弁護士のノーマン・シーゲルと彼のクライアントで元弁護士秘書のデブラ・グッドマンからも話を聞きます。彼女は2013年のある事件で警察を撮影したことで逮捕された後、ニューヨーク市に対して訴訟を起こしました。

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