5年前の今週、米陸軍の内部告発を行ったチェルシー・マニングは、クウェートで逮捕され、機密情報漏えいの罪で訴追されました。数週間後、ウィキリークスがアフガニスタン戦争関連の内部記録数万点を公開。これは米軍史上、最大級の漏えいとなりました。ニューヨークタイムズ紙、ガーディアン紙、シュピーゲル誌などが特集記事を掲載。当時はまだブラッドリーと名乗っていたチェルシー・マニングと、ジュリアン・アサンジは、瞬く間に有名人となりました。マニングは35年の禁錮刑に処された一方、アサンジは政治的亡命者として、過去3年を在英エクアドル大使館で過ごしています。アサンジはスウェーデンおよび米国で捜査の対象となっています。米国では秘密の大陪審が、アフガニスタン・イラク戦争の関連記録と米国務省の外交公電の公開に対するウィキリークスの関わりを調べています。スウェーデンではアサンジは、性犯罪容疑で取り調べを行うために指名手配されているものの、未だ訴追はされていません。「米国家安全保障局(NSA)の内部告発を行ったトーマス・ドレイクが良い例です。……公判前の手続きは、一般的な抑止目的と、処罰の意味がありました」とアサンジは言います。「ウィキリークスの件でも同じことが行われており、未だ正式な裁判がはじまらないため、被告人としての権利をわれわれは有さないのです。