1987年に男性2人を殺害した53歳の男性死刑囚に対し、フロリダ州は薬物注射による死刑を執行しました。24日夜に執行された処刑では、今まで米国の死刑執行で使用されたことのない強力な薬品が使用されました。麻酔薬エトミデートは、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)のジャンセンという事業部で開発されたもので、死刑執行に使用できる実証がないと批判されていました。これへの回答として、ジョンソン・エンド・ジョンソンは、「薬物注射による死刑に弊社の薬品を使用することは認めていない」としています。米国での死刑執行に自社の医薬品が使用されることに反対を表明している製薬会社の中にジョンソン・エンド・ジョンソンも名を連ねています。欧州の製薬会社が死刑執行に使用される薬品の販売を拒否し始めたため、米国の州政府の多くは未試験の混合剤や一般的でない方法で入手した薬に頼っていました。今回使用されて物議をかもした混合薬は、これまで少なくとも1人の囚人に使用されて溺死と同等の肉体的苦痛を伴う死をもたらしました。死刑反対運動を行っている国際貧困救援組織「リプリーブ」(Reprieve)の責任者マヤ・フォアに話を聞きます。