米国司法省は、ミズーリ州ファーガソンで武器を持たない十代のアフリカ系アメリカ人マイケル・ブラウンを射殺した警官ダレン・ウィルソンを、公民権法違反の罪状で起訴することは見送るもようです。21日のニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、最終決定権はエリック・ホルダー司法長官が握っていますが、ほぼ間違いなく、不起訴を勧告している調査官たちに同調するものとみられています。司法省では、ファーガソン市警が人種的偏見を基にした基準で通行車の取締を行っており、過剰な暴力を行使しているという報告についてのより広範な調査を引き続き進行中です。一方、全米黒人地位向上協会法的擁護基金 (NAACP Legal Defense Fund)が提訴していた、ウィルソンに対する刑事訴追の可能性を審議するための新たな大陪審の要求は、判事に却下されました。NAACPは、ロバート・マカロック検事が、証人の偽証を見逃すと決定するなど不適切な行動を取ったことに懸念を表明してきました。このような動きに先立ち、オバマ大統領が20日の一般教書演説でファーガソンについて1度しか言及しなかったことを受け、活動家たちは自前の「黒人の一般教書演説(the State of the Black Union)」のビデオを公開しました。