スペインの判事バルタサル・ガルソンはチリの独裁者アウグスト・ピノチェトの逮捕を命じたことや、拘束者拷問を行ったジョージ・W・ブッシュ政権スタッフの起訴を画策したことで有名です。そのガルソンがいまマドリッドで自身の裁判に直面しています。独裁者フランシスコ・フランコの支持者たちによる残虐行為に関する彼の捜査に、右翼団体が異議を唱えたからです。ガルソンは普遍的間管轄権という考え方の下に国境を越えた戦争犯罪や拷問への捜査を行ってきました。「ここでの皮肉はもちろん、彼がまさに、国際的に成功裏に奨励してきたその原則を適用しようとしたことによって、スペインで訴追されようとしているということです」と、ガルソンの裁判を傍聴してきたヒューマン・ライツ・ウォッチのリード・ブローディは言います。