デイリーニュース

  • イスラム国によるコバニ攻撃を無視してきた米国 大規模空爆とトルコと敵対するクルド系勢力への武器供与を始める

    ジョン・ケリー国務長官は10月初め、シリアにあるクルド人の町コバニは「戦略の対象」ではないので、米国は「イスラム国」がこの町を掌握することを妨害する行動は取らないだろうと述べました。しかし、報道映像がトルコ-シリア国境で「イスラム国」の戦闘員が大っぴらに町を攻撃しているのを伝えると、米国主導の有志連合はシリア軍事作戦中最大の空爆で応戦しました。米国主導の有志連合はさらに、数週間に渡ってその実行を拒否していた、シリアのクルド人への武器や支援品の空中投下を始めました。トルコは現在、イラクのクルド人部隊が戦闘に参加できるようシリアとの国境を開放すると述べています。トルコ政府はこれまで、コバニにいるシリア・クルド勢力とトルコの宿敵である「クルド労働者党(PKK)」がつながっていることから、彼らを援助することに反対してきました。この複雑な状況を解説してもらうために、国際法の長年の教授で元国連特別報告者のリチャード・フォークから話を聞きます。彼は4ヶ月のトルコ滞在から米国に戻ったばかりです。

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    2014/10/21(Tue)
    記事番号: 
    1
  • メディアで可能性を広げる銃士たち:障がいのある米露映画製作者が 国境を越えた奮闘の日々を描く

    「メディアで可能性を広げる銃士たち」(Media Enabled Musketeers)を紹介します。これは障がいを持つロシアと米国人が一団となり、映画を通して障がい問題の関心を高めようとしているグループです。彼らは、障害を持つ人々が日常的に直面する課題──アクセシビリティ、愛、夢、そして偏見を巡る問題──を描いた短編映画を10本以上製作しました。その中の一本Don’t Look Down on Me(『見下すのはやめて』)はユーチューブでヒットとなり260万回以上再生されました。同作品は、ニューヨーク在住で、小人症の最も一般的な原因である軟骨形成不全症を患うジョナサン・ノヴィックが隠しカメラを使い、日常的に向けられる偏見と無神経な行動を暴きます。同グループの作品クリップを紹介しながら、この米露プロジェクトがいかにして障がい者の日常に対するよりよい理解を提供し、米露2国間の架け橋となるのか、関係者4人に話を聞きます。

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    2014/10/20(Mon)
    記事番号: 
    2
  • 「女性はオンラインの世界で排斥されている」フェミニストのアニタ・サーキージアン、ビデオゲーム批評で脅迫を受ける

    著名なフェミニストのビデオゲーム評論家アニタ・サーキージアンは先週、ユタ州立大学でスピーチを予定していましたが、会場で「米国史上最悪の乱射事件」をおこすという脅迫メールが同大学に届いたため中止に追い込まれました。脅迫メールには「フェミニストに人生をめちゃくちゃにされたから、その復讐をしてやる」とありました。送信者はマーク・ルピンと署名、これは1989年のモントリオールの乱射事件で女性14名を殺害した犯人の名前で、被害者の大半は女性の工学系の学生でした。サーキージアンは、ユタ州法ではキャンパス警察は市民が銃を携帯することを阻止できないと言われたため、スピーチを中止しました。「ゲーマーゲート(Gamergate)」と呼ばれるこの事件について、また、繰り返し暴力的脅迫を受けているにもかかわらず続けている、ビデオゲームに登場する女性キャラクターに対する女性嫌悪や性差別、暴力を指摘するキャンペーン運動について、話を聞きます。「ネット上のハラスメント、特にジェンダー問題に関わるネット上のハラスメントが多発しています」とサーキージアンは言います。「女性たちは追いやられている、オフラインへと排斥されているのです。これはゲームの世界だけの話ではなく、広範囲なオンラインの世界、特に男性優位の業界に参加したり仕事したりしている女性たちに起こっているのです」

    dailynews date: 
    2014/10/20(Mon)
    記事番号: 
    1
  • 接戦だが低投票率が予想される米中間選挙 コロラド州上院議員選が米議会の主導権を左右する

    本日はコロラド州デンバーからの放送です。11月に行われる米国中間選挙で、コロラド州の上院議員選挙が米議会にどう影響を及ぼすかを考えます。 世論調査によると、 共和党候補のコリー・ガードナーと民主党現職のマーク・ユーダルの形勢は互角となっています。トラクターのセールスマンを父に持ち、下院議員 として2期を務めたガードナーは、ユダルが医療制度改革法(the Affordable Care Act)を支持したことを非難、ユーダル一族の政治的な縁故関係も批判しています。一方、ユーダルはガードナーが右寄りになりすぎていると批判し、特に人権は受胎とともに始まると宣言したコロラド州の「パーソンフッド」住民投票への支持を批判しています。州外の団体から数百万ドル規模の資金がこの選挙に投入されたと言われています。ガードナー対ユーダルの選挙戦ならびに中間選挙の主要ポイントについてマイク・リトウィンに聞きま す。リトウィンは元デンバー・ポスト紙のベテラン政治コラムニストで、現在はコロラド・インディペンデント紙へ寄稿しています。

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    2014/10/17(Fri)
    記事番号: 
    2
  • 警察による残虐な殺害事件: 陪審員 留置所で殺害された伝道師の家族へ歴史的高額の賠償金を授与

    コロラド州デンバー市では警察による残虐な事件が続いていますが、連邦陪審はこの度、デンバー市の留置所内の登録所で殺害されたホームレスの伝道師の遺族に対し、歴史的賠償金460万ドルを授与する判決を下しました。被害者マービン・ブッカーは警官にわしづかみにされて倒され、数人の警官がその上に乗ってのど攻めにされ、テーザー銃で撃たれた後死亡しました。検死官はブッカーの死を殺人と断定しましたが、検察官は関与した保安官代理らの訴追を見送りました。また、デンバー市保安官事務所はブッカーが他人に危害を及ぼす恐れがあり、拘束が必要だったと主張して 警官たちを懲戒処分にしませんでした。この事件は、警察当局による職権乱用の歴史を浮き彫りにし、丸腰の10代の少年マイケル・ブラウンがミズーリ州ファーガソンで警察官に殺害された事件以来、地域的また全米的に高まっていた警察改革への要求に弾みをつけるものとなりました。本日は法執行機関の責任を求める運動の第一人者、新契約キリスト教 会(the New Covenant Christian Church)とアルファ・オメガ牧師会(Alpha and Omega Ministries)のレジナルド・ホームズ牧師に話を聞きます。もう一人のゲストはデンバー・ポスト紙の元記者で、現在はコロラド・インディペンデント紙の編集者となっているスーザン・グリーンです。

    dailynews date: 
    2014/10/17(Fri)
    記事番号: 
    1
  • 中絶は社会の役に立つ:中絶支持派運動の新たなビジョンを執筆した著者に聞く

    10月第3週に発売される、妊娠中絶支持派運動の新たなビジョンを示す書籍を取り上げます。Pro: Reclaiming Abortion Rights(『支持 --中絶の権利を取り戻す』)で、ネイション誌のコラムニスト、カサ・ポリットは、過去数年に成立された多数の中絶医療制限の裏にある論理を解剖し、それらの制限が、根本的には安全ではなく女性のコントロールを目的としたものであると解き明かします。中絶医療を受けることがますます難しくなっている潮流を逆転させるには、中絶支持運動が中絶「嫌悪化」(awfulization)を終わらせなくてはならないとポリットは結論します。同書でポリットは「中絶は積極的に社会の役に立つと考えましょう。そしてそれを大声で唱えるのです。」と書いています。

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    2014/10/16(Thu)
    記事番号: 
    4
  • 小さな歓喜の叫び:米最高裁が中絶診療所再開を許可 テキサスの中絶医療不足危機を緩和

    最近の法廷判決が原因で閉鎖に追い込まれたテキサス州の複数の中絶診療所が再開できることになりました。米最高裁が、中絶診療所に総合病院並みの手術設備基準を義務づける反中絶法の一部を差し止めたためです。10月はじめ、第五巡回控訴裁判所は同法の即時発効を許可し、中絶への道を根本的に封じました。テキサス州全体で、13の診療所が閉鎖を余儀なくされ、開所している診療所は8か所のみとなりました。今回の最高裁の判決でこれらの診療所は、控訴裁判所による同法の検討期間中、処置の提供を継続できることになります。少なくとも8医院は既に再開したと報道されています。テキサスには以前は40か所以上の中絶診療所がありましたが同法の、中絶医は付近の病院から患者受け入れ特約を得ていることが義務付けられるという条項のために、多くが再開できずにいます。10月14日の判決で最高裁は、エル・パソとマカレンの隔絶された地域にある診療所にこの条項が適応されるに際し、この条項の差し止めも行いました。サン・アントニオ以南で唯一開所している中絶診療所であるマカレンの医院「女性の全身医療」(Whole Woman’s Health)のCEOエイミー・ハグストロム=ミラーに話を聞きます。同医院では17日より診療を再開します。

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    2014/10/16(Thu)
    記事番号: 
    3
  • 儲からない病気:政治経済的観点から見たエボラ 誰が生き残り 誰が死ぬのか?

    薬の研究と製造の公共化を呼び掛ける、科学ライターのリー・フィリップスと共に、エボラ熱蔓延の政治および経済的背景を検証します。フィリップスは、儲かる薬の収益で、儲からない薬の研究を補助すれば、ワクチンの値段とその開発コストを抑えられると言います。フィリップスはまた、医療基盤の破壊はエボラ熱感染が広がっている西アフリカ諸国の貧困化の原因となった、西欧諸国と国際通貨基金(IMF)による自由市場政策と緊縮政策の推進が関係しているとも主張します。「資本主義そのものが病原なのではないか、という問いを投げはじめなくてはなりません」と、最近ジャコバン誌(Jacobin magazine)に記事The Political Economy of Ebola(「エボラ熱の政治経済学」)を寄稿したフィリップスは言います。

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    2014/10/16(Thu)
    記事番号: 
    2
  • エボラ熱が猛威を振るうシエラレオネでは 酷い環境で毎日 死者が絶えないと 米看護師が証言

    ダラスで看護師2人が感染したことで、米国ではエボラ熱に対する懸念が高まっています。一方西アフリカでは死者の数が5000人になろうとしています。世界保健機関(WHO)は、新たな感染者数が現在の週1000人から、11月には約1万人まで増加する可能性があると警告しています。シエラレオネより帰国した、看護師で米疫病対策予防センター(CDC)の伝染病学者であるミシェル・ダインズに話を聞きます。ダインズは数週間にわたって、同国のケネマ地区で流行するエボラ熱に対処してきました。「あれほど痛み苦しんでいる人を目の前にして、抱きしめてあげたり、慰めてあげたりできないというのは今までに経験のない状況でした」とダインズは言います。

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    2014/10/16(Thu)
    記事番号: 
    1
  • メキシコで学生43人が失踪 積極行動主義が麻薬カルテルと結託した警察の標的に?

    メキシコ南部のヘレロ州では警察による奇襲攻撃後、2週間以上も行方不明になっている教員養成大学の学生43人の失踪をめぐり抗議行動が続いています。20人以上の警察官が、麻薬ギャング団「ヘレロ連合(Guerreros Unidos)」に協力したとして勾留されています。このギャング団は市長ともつながりがあり、市長は逃走中です。集団埋葬地が10カ所発見され、学生たちの安否が気遣われていますが、メキシコの司法長官は14日、これまでに検視された28遺体のいずれもDNA判定は失踪中の学生のものではなかったと発表しました。「長年にわたり、こういった学校はまるで犯罪者のように扱われてきました。今回の襲撃もその表れです。現在のメキシコ政府は麻薬カルテルとの癒着がひどく、国家と麻薬カルテルの境目がわからないほどです」とタナリス・パディーラは言います。ダートマス大学で中南米史を教えるパディーラ准教授は、メキシコの農村地帯の師範学校の歴史に関する本を執筆中です。こういった学校は、教育システムが取りこぼしている低収入層の学生に教育機会を提供しており、政治的急進主義によって政治弾圧を引き起こした過去の伝統を引きずっていると、パディーラは言います。メキシコシティの法学生で活動家のバレリア・ハメルもゲストです。メキシコシティでは学生たちが、行方不明の学生達の生還を求めて、48時間のストライキを行っています。

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    2014/10/15(Wed)
    記事番号: 
    3

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