毒を盛られた民主主義:選挙で選ばれない役人が節約のためフリント市の飲料水を汚染

2016/1/8(Fri)
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ミシガン州フリント市では、いま起きている危機的な水質汚染をめぐり、リック・スナイダー州知事の逮捕を要求する住民が増加しつつあります。飲料水の鉛汚染について連邦検察局が捜査を開始したことを知ったスナイダー知事は、6日、フリント市に非常事態を宣言しました。この有害物質による水質汚染が始まったのは、スナイダー知事に指名された選挙によらない非常事態管理者が財政を節約するため、市の水源を長年汚染されていたフリント川に切り替えてからのことです。鉛中毒は、記憶障害や発達障障害などの生涯にわたる健康被害をたらします。フリント川を調査し続けているバージニア工科大学の研究員によると、市が1日100ドル程度の費用で水質処理を向上させていれば、この問題を回避できたはずでした。7日にフリント市長が発表したところでは、いまや市の水インフラを修復するには15億ドルもの費用がかかる恐れがあります。この問題に関して細かく取材しているアメリカ自由人権協会ミシガン支部の調査報道記者カート・グイエッテに話を聞きます。

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